【吹奏楽界に激震】全日本吹奏楽連盟の事務局長ら、1億5千万円横領

2020/02/03
コラム(雑学)
                       

全日本吹奏楽連盟とは?

全日本吹奏楽連盟は、正式には一般社団法人全日本吹奏楽連盟で、日本の吹奏楽を振興するために1939年に設立されました。日本の吹奏楽界において、組織としては最も大きな団体です。なお、設立されたときの名称は、大日本吹奏樂聯盟というものでした。全日本吹奏楽連盟という名称になったのは1954年11月14日、社団法人になったのは1973年4月1日、一般社団法人になったのは2013年4月1日です。

また連盟を所管しているのは、文部科学省の文化庁。支部が11あり、主として府県連盟代表の62人の正会員と、維持会員の56社で構成されています。
連盟には、1名の理事長、1名の副理事長、7名の常任理事、11名の理事、2名の監事、11名の支部長がいます。連盟が主催している事業としては、次のようなものがあります。

・全日本吹奏楽コンクール
・全日本小学生バンドフェスティバル
・全日本アンサンブルコンテスト
・全日本マーチングコンテスト
・全日本吹奏楽連盟作曲コンクール
・朝日作曲賞

全日本吹奏楽コンクールは、「吹奏楽の甲子園」ともいわれているもので、夏シーズンには毎年開催されます。
全国大会が最初に開催されたのは昭和15年(1940年)で、戦中や戦後には一時中止になったことがありましたが、2019年の67回を数える長い歴史があります。
多くの学校がコンクールに参加していることでもわかるように、全日本吹奏楽連盟には、非常に多くの団体が全国では所属しています。

2019年の第67回全日本吹奏楽コンクールには、10000以上の団体が4つの中学校、高等学校、大学、職場・一般の部門に参加しました。
吹奏楽のコンクールとしては、日本国内において最も規模の大きな大会になっています。
部門としては、それぞれの都道府県によって少し違いがあり、例えば、部門としては次のようなものがあります。

・中学校・高校・大学・職場一般のA部門
・小学校・中学校・高校のB部門
・小学校・中学校・高校・大学・職場一般のC部門
・A部門に出場した団体だけのジュニア部門

 

全日本吹奏楽連盟の事務局長ら2人が約1.5億円を横領した

今回、2020年1月27日、全日本吹奏楽コンクールなどを主催している全日本吹奏楽連盟は、2010年~2019年度の約10年間にわたって男性の事務局長(50代)と事務局次長(40代)が不正に給料とボーナスを水増しして、トータルで約1億5200万円を横領したと発表しました。

改ざんしたのは決算報告書で、監査をしたときにも見つからなかったとのこと。
そのため、連盟はこの男性の事務局長と事務局次長を同日付で懲戒解雇。
連盟の理事長は、「中学校生や高校生、大学生などの吹奏楽に取り組んでいる人の期待と信頼を裏切った」と謝罪をしましたが、多くの子供たちが参加するコンクールを開催する巨大な組織の不祥事として、あるまじき行為であり、再発防止に努めて欲しいものです。

また、連盟が調査した結果、男性の事務局長1人が職員に対する給料やボーナスを振込しており、事務局長自身と事務局次長の口座には金額を上乗せして振込んでいたとのこと。
税務署に申告するときの書類には実際に振込した金額を書き、決算報告書には本来の給料額とボーナス額を記載していました。事業支出に上乗せした金額については付け替えられていたそうです。

連盟の理事が2019年12月に不正していることに気がついて、調査するための委員会が設けられました。

事務局長は、委員会に対して「当時の理事長が2010年に認可してくれた」ということで容疑を否認して、事務局次長も横領したことも否定しているそうです。
当時の理事長と現在の理事長がそれぞれ不正を告発し、さらに決算報告書の改ざんが露見したため、連盟として事務局長と事務局次長が横領したと判断しています。
連盟は、今後、対応を民事面、刑事面で進めることにしました。

 

まとめ


全日本吹奏楽連盟は長い歴史があるため、会計処理については誰もが信用してきたのでしょうが、巨大な組織であるがゆえに、監査機関は必要なのかもしれません。
音楽業界や、クラシック音楽の人材を育む重要なイベントを主催する組織だけに、組織の自浄努力が待たれます。

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