2022年の幕開け、海外国内共に様々なニューイヤーコンサートが開催されます。
本記事では、新年のクラシックコンサート情報についてご案内します。

ニューイヤーコンサートとは?

ニューイヤーコンサートといえば、TVでも毎年放送されている、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公演を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

このコンサートにならって、いつしか新年のクラシックコンサートのことをニューイヤーコンサートと呼ぶようになりました。正月中に開催されるものだけでなく、1月に開かれるものをニューイヤーコンサートと銘打つことも多いようです。

海外のニューイヤーコンサート情報

次に、海外のニューイヤーコンサート情報をご紹介します。

ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート

出典:ニューイヤーコンサート – ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

日時

2022年1月1日 現地時間11:15開演(日本時間19時15分)

会場

ウィーン楽友協会大ホール

【公式サイトはこちら】

ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの歴史は古く、はじまりは1939年に遡ります。
会場であるウィーン楽友協会大ホールは、すぐイメージできるクラシックファンも多いでしょう。金色に彩られた荘厳な空間は、一度は肌で体験してみたいところ。

そんな本コンサートでは、シュトラウス一家にゆかりのある作曲家の作品がメインに演奏されます。ジャンルは主に、ワルツやポルカなど明るい曲調の楽曲です。

また、2022年の指揮者は、ピアニストとしても著名なダニエル・バレンボイムです。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と数多く共演してきた巨匠は、2022年にはどんな演奏を披露してくれるのか。今から楽しみですね。

曲目

ヨーゼフ・シュトラウス:行進曲《フェニックス》op.105 ※
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《フェニックスの翼》op.125
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ《海の精》op.248 ※
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:ギャロップ《小さな広告家》op.4
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《朝の新聞》op.279
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ・シュネル《小さな年代史》op.128 ※
<休憩>
ヨハン・シュトラウス2世:歌劇《こうもり》序曲
ヨハン・シュトラウス2世:《シャンパン・ポルカ》op.211
カール・ミヒャエル・ツィーラー:ワルツ《夜遊びする人》op.466 ※
ヨハン・シュトラウス2世:行進曲《ペルシャ》op.289
ヨハン・シュトラウス2世:ワルツ《千夜一夜物語》op.346
エドゥアルト・シュトラウス:ポルカ《プラハへの挨拶》op.144
ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:Elves. Charakterstück ※
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ《ニンフたち》op.50 ※
ヨーゼフ・シュトラウス :ワルツ《天体の音楽》 op.235
( ※ ニューイヤーコンサート初登場)

配信情報

配信情報については未定です。詳細が分かり次第追記します。

国内のニューイヤーコンサート情報

ここからは、国内で正月三が日に開催されるニューイヤーコンサートをご紹介します。

サントリーホール ニューイヤーコンサート

出典:サントリーホール ニューイヤー・コンサート 2022 ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団

日時

2022年1月1日(土)2日(日)3日(月) 14:00開演

会場

サントリーホール

【公式サイトはこちら】

サントリーホール主催のニューイヤー・コンサートは、1月の1・2・3日にかけて催されます。「優雅で楽しい本場ウィーンのニューイヤーの雰囲気を東京で」というコンセプトのもと、1988年より続く国内の人気コンサートです。

楽団はウィーン・フォルクスオーパー交響楽団。オペレッタの殿堂、ウィーン・フォルクスオーパー歌劇場に所属する楽団で、日本を含め海外で多くの公演を行っています。

指揮はオペラに定評があるベテラン、アレクサンダー・ジョエル。ゲストは日本の演奏会でもおなじみのソプラノ、ベアーテ・リッターとテノール、メルツァード・モンタゼーリ。そしてバレエ・アンサンブルSVOウィーンが、華麗なウィンナ・ダンスを披露します。

なかなか海外に行けない昨今、本場ウィーンの雰囲気を味わえるのが大きな見どころです。

曲目

ヨハン・シュトラウスⅡ世:オペレッタ『こうもり』序曲
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ『春の声』作品410
ヨハン・シュトラウスⅡ世:『皇帝円舞曲』作品437
ヨハン・シュトラウス II世:オペレッタ『ヴェネツィアの一夜』より「ああ なんと素晴らしい眺めだろう」(入り江のワルツ)
ヘルメスベルガーII世:『悪魔の踊り』
ヨハン・シュトラウスII世:オペレッタ『ウィーン気質』より 二重唱「これがなくちゃあ許せない」
レハール:ワルツ『金と銀』作品79
スッペ:オペレッタ『軽騎兵』序曲
レハール:オペレッタ『ほほえみの国』より「私の心のすべては君のもの」
ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・フランセーズ『小さな水車』作品57
レハール:『ジュディッタ』より「私の唇は熱いキスをする」
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調
レハール:オペレッタ『メリー・ウィドー』より 二重唱「ときめく心に唇は黙し」
ヨハン・シュトラウスⅡ世:ワルツ『美しく青きドナウ』作品314

チケット情報

S席

12,000円

A席

10,000円

B席

8,000円

C席

6,000円

●サントリーホールチケットセンター
電話:0570-55-0017(10:00~18:00、休館日を除く)

●サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB

サントリーホール・メンバーズ・クラブWEB

新日本フィル ニューイヤーコンサート

出典:オリックス Presents ニューイヤー・コンサート2022 コンサート | [公式]新日本フィルハーモニー交響楽団

日時

2022年1月3日(月)14:00開演

会場

すみだトリフォニーホール

【公式サイトはこちら】

近年人気の高まる、新日本フィルハーモニー交響楽団によるニューイヤーコンサート。

本楽団は、1972年に小澤征爾や山本直純らにより自主運営で設立されました。『千と千尋の神隠し』『崖の上のポニョ』といった人気映画の管弦楽演奏や、演出付きコンサート・オペラでも評価が高い楽団です。

当日の指揮は、アメリカを拠点に活躍中の俊英、原田慶太楼。ハイドンのフルート協奏曲でソリストを務めるのは、新日本フィル首席フルート奏者の野津雄太です。

本場ウィーンフィルニューイヤーコンサートさながらに、ヨハン・シュトラウス二世のポルカやワルツの名曲が味わえるのが魅力。そして、新年にぴったりな外山雄三「管弦楽のためのラプソディー」が聴けるのも楽しみなところです。

曲目

J.シュトラウスⅡ:喜歌劇『こうもり』序曲
ヨーゼフ・シュトラウス:「鍛冶屋のポルカ」
ハイドン(ホフマン):フルート協奏曲 ニ長調
J.シュトラウスⅡ:トリッチ・ トラッチ・ポルカ op. 214
J.シュトラウスⅡ:ポルカ・シュネル「観光列車」
J.シュトラウスⅡ:ワルツ「美しく青きドナウ」
外山雄三:管弦楽のためのラプソディー

チケット情報

SS席

8,000円

S席

5,000円

A席

2,500円

●新日本フィル・チケットボックス
TEL.03-5610-3815(平日:10-18時/土:10-15時/日祝:休)

新日本フィル チケットオンライン

●トリフォニーホールチケットセンター
TEL.03-5608-1212 (10時-18時/土日休まず営業)
窓口購入
トリフォニーホールチケットセンター(2階、大ホール入口横)

インターネット購入

●カンフェティチケットセンター
TEL.0120-240-540(オペレーター対応、通話料無料)

インターネット購入

●楽天チケット

楽天チケット

東京フィルハーモニー交響楽団 ニューイヤーコンサート

出典:ニューイヤーコンサート2022 | 東京フィルハーモニー交響楽団 公式サイト

日時

2022年1月2日(日)、3日(月)15:00開演

会場

Bunkamuraオーチャードホール

【公式サイトはこちら】

東京フィルハーモニー交響楽団のニューイヤーコンサートは、1月2日と3日に開催されます。

東京フィルは1911年に創立され、日本で最も長い歴史と、多彩な活動により高い評価を得ているオーケストラです。当日の指揮は角田鋼亮。各種指揮者コンクールで優秀な成績を収め、国内外で活躍。現在はセントラル愛知交響楽団の常任指揮者を務めています。

また、1月2日のゲストは角野隼斗。YouTuber『Cateen かてぃん』としても大人気で、TVの音楽番組に引っ張りだこのピアニストです。3日のゲストは若手ヴァイオリニストの岡本誠司。2021年ミュンヘン国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で優勝という実力の持ち主です。

コンサートの見どころは、事前投票で決まる『お楽しみ福袋プログラム』。発表されている曲目のほかに、どんな曲が演奏されるのか楽しみですね。

曲目

【1月2日公演】
J.シュトラウスII:喜歌劇『こうもり』序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番第1楽章*
エルガー:行進曲『威風堂々』第1番
ラヴェル:ボレロ
ほか

【1月3日公演】
J.シュトラウスII:喜歌劇『こうもり』序曲
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲第1楽章*
エルガー:行進曲『威風堂々』第1番
ラヴェル:ボレロ
ほか

チケット情報

S席

6,600円

A席

5,500円

B席

3,500円

●東京フィルチケットサービス
03-5353-9522 (平日10:00~18:00)
※土日祝:休 ※発売日は10時~16時まで営業)

●Bunkamuraチケットセンター
03-3477-9999(オペレーター対応10:00-17:00)

●Bunkamuraチケットカウンター
10:00~18:00

Bunkamuraチケットカウンター

●東急シアターオーブチケットカウンター
11:00~18:00
(※チケットカウンターの営業時間は公演スケジュールにより異なります)

NHKナゴヤ ニューイヤーコンサート

出典:イベント詳細・申込(NHKナゴヤニューイヤーコンサート2022) | NHK(日本放送協会)

日時

2022年1月3日(月) 17:00開演

会場

愛知県芸術劇場 コンサートホール

32回目という歴史を持つ、NHKナゴヤ ニューイヤーコンサート。

オーケストラは名古屋フィルハーモニー交響楽団。1966年の結成以来、東海地方を代表するオーケストラとして『名フィル』の愛称で親しまれています。歴代の指揮者は岩城宏之、外山雄三、小林研一郎と錚々たる顔ぶれ。現在は小泉和裕が音楽監督に就任しています。

本公演の指揮者は園田隆一郎です。ボローニャ歌劇場、トリエステ歌劇場で指揮するなどオペラの世界で研鑽を積み、オペラ・シンフォニーの両分野で活躍しています。

ゲストは、音大でも教鞭をとるベテランヴァイオリニスト・竹澤恭子、日本のオペラ界には欠かせないソプラノ・伊藤晴、日本音楽コンクール第1位受賞など情熱的に躍進する若手ピアニスト・務川慧悟と豪華な顔ぶれ。

当日の見どころはクラシックから映画音楽、ゲーム音楽まで幅広く楽しめるプログラムです。

曲目

歌劇「蝶々夫人」から《ある晴れた日に》(プッチーニ作曲)
ピアノ協奏曲第5番 ヘ長調 作品103「エジプト風」から(サン・サーンス作曲)
あげひばり(ヴォーン・ウィリアムズ作曲)
Spirited Away Suite(「千と千尋の神隠し」組曲)から(久石譲作曲)
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」メインテーマ(アラン・シルヴェストリ作曲/ニック・レイン編曲)
「モンスターハンター」シリーズメインテーマ《英雄の証》(甲田雅人作曲/松﨑国生編曲)ほか

チケット情報

S席

6,500円

A席

4,500円

B席

3,500円

C席

2,500円

※税込

●愛知芸術文化センタープレイガイド
電  話:052-972-0430
営業時間:平日 午前10時~午後7時、土・日・祝 午前10時~午後6時
※月曜定休(月が祝日の場合は翌日)

《響の森》Vol.49「ニューイヤーコンサート2022」

出典:《響の森》Vol.49「ニューイヤーコンサート2022」 | 東京文化会館

日時

2022年1月3日(月)15:00開演

会場

東京文化会館 大ホール

【公式サイトはこちら】

素晴らしい音響で知られる東京文化会館は、1999年のリニューアル以来「意欲的な演目と魅力ある出演者と東京都交響楽団を起用」するという趣旨のもと『〈響の森〉コンサート』を展開しています。そんな中で、ニューイヤーコンサートも定番となりました。

演奏は、東京オリンピックの記念文化事業として、1965年東京都が設立した東京都交響楽団。学校や福祉施設での訪問演奏に力を入れ、また、交響組曲『ドラゴンクエスト』全曲の演奏でも有名です。

そして、指揮者は飯森範親。ヴォルフガング・サヴァリッシュのもとで修行を積み、国内外で広く活躍。ドラマ『のだめカンタービレ』の指揮演技指導も行いました。

本公演の見どころは、ソリスト萩原麻未をゲストに迎えるラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18」でしょう。2010年ジュネーヴ国際コンクール〈ピアノ部門〉にて日本人で初めて優勝した彼女は、海外で広く活躍する人気ピアニスト。そんな彼女の演奏によるラフマニノフの2番を新年から味わえる、またとない機会です。

曲目

グリンカ:オペラ『ルスランとリュドミラ』より 序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18
ビゼー:『アルルの女』組曲第1番・第2番

チケット情報

S席

7,700円

A席

5,500円

B席

3,300円

C席

1,650円(C席売り切れ)

●東京文化会館チケットサービス
窓口販売:10:00~19:00 休館日を除く
電話:03-5685-0650 10:00~18:00(休館日を除く)

東京文化会館チケットサービス

●都響ガイド

都響ガイド

●カンフェティ
電話:0120-240-540(平日 10:00~18:00)

インターネット

NHKニューイヤーオペラコンサート

出典: NHK(日本放送協会)

日時

2022年1月3日(月)19:00開演

会場

東京芸術劇場コンサートホール

観覧は締め切られていますが、本コンサートも紹介しておきますね。ぜひTVやラジオ放送をご覧ください。

NHKニューイヤーオペラコンサートでは、新年を祝うのにぴったりなオペラ楽曲を中心にしたプログラムが届けられます。2022年のコンセプトは「それでも、人は歌い続ける!」。コロナ禍で思うようにならない中でも、歌を届けることを諦めない音楽家たちが集います。

オーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団で、指揮は欧米での客演も多く、オペラ団体の指揮に定評がある阪哲朗です。

司会は俳優の檀ふみ、バリトン歌手の黒田博、NHKの久保田祐佳アナウンサーの3人。ゲストにはオペラ界を代表する歌手が集まり、さらに新国立劇場合唱団、二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル、藤原歌劇団合唱部が公演を盛り上げます。

見どころはなんといっても、大所帯の迫力あるステージでしょう。TVでもじっくり味わいたいですね。

曲目

喜歌劇『こうもり』から「夜会は招く」(ヨハン・シュトラウス)
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』から 酒の歌「みんな楽しくお酒を飲んで」(モーツァルト)
歌劇『カルメン』から「母のたよりを聞かせてよ」(ビゼー)
歌劇『運命の力』から「神よ、平和を与えたまえ」(ヴェルディ)
ほか

チケット情報

入場無料ですが締め切られています。2022年1月3日にNHK Eテレ、BS8K、NHK FMで放送される予定です。
詳しくは公式サイトをご確認ください。

まとめ

本記事でご紹介した以外にも、1月には全国各地でさまざまなニューイヤーコンサートが開催されます。

ぜひお近くの公演で、華やかなクラシック音楽と共に年明けを祝ってはいかがでしょうか。