卒業ソングの合唱は、卒業式の中でも特に感動的な場面ですよね。卒業してからも卒業ソングを聞くと学校で過ごした日々を思い出し、懐かしい気持ちになるものです。

この記事では、誰もが歌った泣ける定番曲から話題の最新曲まで厳選して15曲を紹介します。小学校、中学校、高校それぞれの人気曲もチェックできちゃいますよ。

案内人

  • 山吹あや幼少期からピアノ、中学校からサックス、高校から声楽を始め、地方国立大学教育学部音楽専攻へ進学。中学校では合唱部顧問を担当し、県大会を通過し関東大会に多数の出場経験がある。

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小学校の卒業ソングとして人気の合唱曲

まずは小学校の卒業ソングとして人気のある合唱曲を5曲紹介します。小学生には、親しみやすいメロディや温かい歌詞の卒業ソングが特に人気です。

旅立ちの日に


1991年に埼玉県の中学校教員によって作られた合唱曲で、現在も全国各地の多くの学校で歌われている卒業式の定番ソングです。

曲の前半は思い出を振り返り未来を想うような歌詞で、しっとりと落ち着いた曲調です。対照的に、後半はテンポアップし、力強く羽ばたくような曲調へと一気に盛り上がり、パートごとのかけ合いで感動的な雰囲気が最高潮に達します。

大切なもの


作曲者の山崎朋子さんが中学時代の思い出をもとに作った合唱曲で、中学校の教科書にも掲載されています。わかりやすくシンプルな言葉で書かれた歌詞と、やさしく親しみやすいメロディで、今では小学校でもよく歌われる定番の合唱曲です。

普段はなかなか気づくことができない友情の大切さや、離れてから初めてわかる周りの人たちのやさしさに気づかせてくれます。

旅立ちの日に…/川嶋あい


シンガーソングライターの川嶋あいさんが2006年にリリースした楽曲。I WiSHの大ヒット曲「明日への扉」の原曲でもあります。

歌詞は出会いの季節から始まり、たくさんの思い出を作りながら迎えた卒業の日までのストーリーになっていて、誰もが共感できる内容です。やさしいメロディで歌いやすく、小学生にも人気があります。

ありがとう/いきものがかり


2010年にいきものがかりがリリースした楽曲です。歌詞の内容は卒業に直接関連してはいないものの、大切な人への感謝の気持ちや一緒に歩んできた道のりなどが歌われているため、卒業式でもよく歌われるようになりました。

誰もが知っているサビのフレーズは感謝の気持ちがストレートに伝わるわかりやすい歌詞で、卒業生はもちろん保護者にも人気のある曲です。

ふるさと/嵐


第61回NHK紅白歌合戦内の企画で制作された嵐の楽曲で、2013年の第80回NHK全国学校音楽コンクール小学校の部で課題曲にも選ばれています。

生まれ育ったふるさとで共に過ごした仲間との思い出を歌った美しい歌詞と、温かく懐かしさのあるメロディが魅力で、全国の小学校で広く歌われています。

中学校の卒業ソングとして人気の合唱曲

続いて、中学校の卒業ソングとして人気の合唱曲を5曲紹介します。卒業ソングの定番として長年歌われている名曲から中学生に馴染みのあるボカロ曲まで、一挙ご紹介します。

手紙〜拝啓 十五の君へ〜/アンジェラ・アキ


アンジェラ・アキさんが作詞作曲を手掛け、2008年の第75回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲として書き下ろされました。

15歳の自分が未来の自分へ書いた手紙と、未来の自分が15歳の自分へ贈るメッセージが書かれた歌詞はまさに中学校の卒業ソングにぴったり。圧倒的人気の卒業式定番ソングです。

大地讃頌


中学校の合唱コンクールや卒業式の定番ソングとして、1980年代頃から長年に渡って全国の中学校で広く歌われている合唱曲です。歌詞は命を育む大地への感謝を歌った内容になっています。

混声4部合唱の厚みのあるハーモニーと荘厳な曲調は卒業式という厳粛な儀式にぴったりで、卒業生の保護者世代からも愛されています。

あなたへ 旅立ちに寄せるメッセージ〜時の女神より〜


小学校教員だった井筒雅子さんが、卒業生と歌える曲を作りたいという思いから作詞作曲した合唱曲です。辛さや憎しみなどの感情もストレートな言葉で書かれており、中学生にとってリアルで共感的な歌詞が他の合唱曲にはない世界観を作り出しています。

「つらい時間は永遠に続くわけじゃない」という作者の想いと感動的な曲調で、多くの中学生の心を震わせています。

友〜旅立ちの時〜/ゆず


ゆずが2013年にリリースした楽曲で、同年の第80回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部で課題曲にも選ばれています。

進む道はそれぞれでも、「同じ空の下でいつも繋がっている」というメッセージにグッとくる人も多いでしょう。

作詞作曲を手掛けた北川悠仁さんは、この曲を通して「悩み多き中学生たちに勇気を与えたい」と語っています。切なさの中に力強さを感じる名曲です。

桜ノ雨


ボーカルに初音ミクが使用されたボーカロイド曲が原曲の合唱曲です。2008年に楽曲が発表されるとすぐにネット上で話題沸騰となり、その年から多くの中学校や高校の卒業式で歌われるようになりました。

卒業の日を迎えた学生目線の歌詞と心温まるやさしいメロディが特徴的で、学校生活の思い出を振り返りながら歌うことができます。

高校の卒業ソングとして人気の合唱曲

最後に、高校の卒業ソングとして人気の合唱曲を5曲紹介します。高校生には、心に沁みる歌詞や泣ける感動的な曲調の合唱曲が人気です。

3月9日


2004年にリリースされたレミオロメンの大ヒット曲。友人の結婚を祝うために作られた楽曲で、作詞作曲を手掛けた藤巻亮太さんは「ありがとう(サンキュー)の日に結婚する」という友人の言葉から「3月9日」というタイトルが決まったと話しています。

「これまでの生活との別れ」と「新しい生活への旅立ち」がテーマであることから卒業ソングとしても人気となり、今では多くの学校で歌われる定番ソングとなっています。

栄光の架橋


ゆずが2004年にリリースし、NHKのアテネオリンピック中継公式テーマソングにも起用された名曲です。

夢や目標に向かって努力した日々を胸に前へと進む力強い歌詞と壮大なメロディは、世界中に感動を与えました。
オリンピックのイメージに留まらず卒業ソングとしても幅広い年代から愛されています。

さくら(独唱)


2003年にリリースされた森山直太朗さんのヒット曲。満開の桜が咲き誇る中、友との別れの情景が美しく描かれた歌詞と切ないメロディが特徴的です。

卒業ソングや桜ソングとして人気が高く、全国的にも多くの学校の卒業式で歌われています。

YELL


いきものがかりが2009年にリリースした楽曲。同年の第76回NHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲として制作されました。

作詞作曲を手掛けた水野良樹さんは「15歳の頃に深く思い悩んでいた自分を思い返して制作した」と語っています。迷いや不安を抱えながら未来へと進む自分や、仲間への力強いメッセージが込められたこの曲は、まさに高校の卒業ソングにぴったりです。

正解


RADWIMPSが2018年にリリースしたアルバムに収録された楽曲で、NHK主催の「18祭」というイベントで1,000人の18歳とともに披露され話題になりました。

不安を感じながらも自分の人生の正解を探しに行こうと意気込んでいる若者の背中を押してくれる楽曲です。
自分の将来にさまざまな思いを持つ18歳のために作られたこともあり、多くの高校生に共感され、卒業式で歌う学校が増えています。

まとめ

小学校、中学校、高校で人気の卒業ソングをまとめて15曲紹介しました。
一度は耳にしたことのある懐かしい曲もあれば、初めて聞く新しい曲もあったでしょう。

卒業ソングの合唱を聞くと学校生活を思い出しますよね。
気になった曲はぜひもう一度聞いて、しばし思い出に浸ってみてはいかがでしょうか。

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