音楽作品を生み出すことは、多くの作曲家にとって、情熱や夢の表現そのものといえます。そして、彼・彼女らが自身の作品を披露し、競い合う場のひとつに「全日本作曲家コンクール」という大会があります。

国内の優れた作曲家が参加する中で、このコンクールは音楽文化の発展に大きな影響を与えてきました。聴く側の方にとっても、素晴らしい曲の誕生の瞬間に立ち会える貴重な機会です。

そんな全日本作曲家コンクールについて、本記事では概要や課題、日程などを紹介します。

全日本作曲家コンクールとは?


全日本作曲家コンクールは、有能な作曲家の発掘を通じて、音楽文化の発展と向上に寄与することを目的として開催されている作曲コンクールです。

もとは「TIAA全日本作曲家コンクール」という名称でしたが、2023年の第34回より「全日本作曲家コンクール」に変更されました。TIAA(東京国際芸術協会)は、クラシック音楽文化の普及や演奏家の技術向上を目的とした団体で、各種コンクールやオーディション、マスタークラスなどを運営しています。

全日本作曲家コンクールのレベル

参加資格に制限がなく、譜面審査のみの大会であることから、プロやベテランはもちろん、高校生以下の方やコンクール初心者でも応募しやすいコンクールとなっています。

ただ、過去の入賞者一覧を見ると、第1位~第3位まで該当者なしという回も少なくありません。直近の第29~33回までは、なんと全部門で第1位の該当者なしが続いています。

したがって、参加の敷居は低いものの審査は厳しく、入賞のためには相当のレベルが要求されるといえます。

2023年には第34回全日本作曲家コンクールが開催!

2023年には全日本作曲家コンクールの第34回が開催され、4月3日まで応募が受け付けられています。

今回から、応募方法は公式サイトからのネット応募のみとなりました。応募規定の詳細については公式サイトをご確認ください。

【全日本作曲家コンクール公式サイト】

第34回全日本作曲家コンクールの審査部門と課題

第34回全日本作曲家コンクールの審査部門は次の4部門となり、部門ごとに演奏時間や構成が定められています。

ソロ部門

15分以内の作品

室内楽部門

15分以内で二重奏~六重奏の作品

歌曲・独唱部門

10分以内の作品

重唱・合唱部門

15分以内で二重唱~合唱の作品

楽器編成には以下を使用できます。同じ楽器を複数使用可能ですが、下記楽器以外の使用は不可となっています。

ピッコロ、フルート(アルトフルート)、クラリネット(バスクラリネット)、オーボエ

イングリッシュホルン、ファゴット、サクソフォーン(ソプラノ・アルト・テナー・バリトン)、ホルン、ユーフォニアム、チューバ、トランペット、トロンボーン、バストロンボーン、ピアノ(ソロ・連弾のみ可。2台ピアノ不可)、ギター、マンドリン、マンドラテノール、マンドロンチェロ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ

マリンバ、ビブラフォン、歌唱

第34回全日本作曲家コンクールコンクールの日程

譜面審査申込

期間:2022年10月24日(月)~2023年4月3日(月)まで(4月3日必着)

譜面審査結果発表

日時:2023年5月26日(金)頃

応募者全員へ書面にて通知されます。予定が変更になる可能性もあるので、公式サイトで最新情報を随時ご確認ください。

【全日本作曲家コンクール公式サイト】

入賞者披露演奏会

日時:2023年10月15日(日)
会場:東京日暮里サニーホール

第34回全日本作曲家コンクールの結果

第34回全日本作曲家コンクールコンクールの結果は、詳細が分かり次第、当サイトにて紹介予定です。

入賞者披露演奏会のチケット情報

チケット情報はまだ公表されていません。公式サイトから、最新情報を随時ご確認ください。

【全日本作曲家コンクール公式サイト】

まとめ

新しい才能の発掘や音楽文化の発展など、多大な貢献が期待される全日本作曲家コンクール。ここから素晴らしい作品がたくさん誕生していくことでしょう。

音楽愛好家にとっても、優れた音楽作品をいち早く聴ける、大変魅力的なイベントとなっています。今回はどんな名曲が誕生するのか、今から楽しみですね。