日進市立日進西中学校や浜松市立開成中学校など、東海地方の中学校は有名校が多いですよね。
さて、今年はどの学校が全国の切符を手にするのか?
気になる東海地方の強豪校と、過去の名演奏を併せてご紹介します。

案内人

  • 川島光将指揮者・作曲家・編曲家 元・中学高等学校音楽教員、吹奏楽顧問 吹奏楽指導者協会・認定指導員 音楽表現学会会員 K MUSIC GROUP代表 現在はオーケストラ、吹奏楽、合唱、声楽など音楽全般の指導にあたる。

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【中学】東海地方の吹奏楽強豪校を紹介!

吹奏楽といえば関西支部が強いイメージがありますが、東海支部も非常に熱い戦いが繰り広げられています。

中学校の部は顧問の先生の異動が多いだけではなく、つい数年前まで代表になっていた学校が、東海支部のコンクールに出場していないこともあるので予測不可能です。
今回も過去のデータをもとに東海地方の吹奏楽強豪校をセレクトしましたので、ぜひチェックしてみてください。

日進市立日進西中学校 吹奏楽部

イタリア奇想曲/チャイコフスキー

実績

全国大会には5回出場経験があり、そのうち金賞は2回受賞しています。
東海地方の吹奏楽強豪校の中でもとくに有名な学校です。

管弦楽の曲を顧問自身が編曲してコンクールに臨むことが多く、日進西中学校吹奏楽部にしかない未出版の楽譜の曲を聴かせてくれるのも楽しみの一つ。今年も期待大の強豪校です。

特徴

日進西中学校吹奏楽部は、とても歴史があります。

前顧問の清野雅子先生は2015年から2017年まで務め、数々の名演を残しました。
清野先生は、日進西中を離れた後にNisshin Wind Orchestraを立ち上げ指揮を務め、わずか2年で全国大会に出場しています。

現顧問の大竹礼子先生は、かつての日進中学校吹奏楽部顧問との繋がりが深いようです。
練習方法にも工夫があり、オーケストラのようなサウンドが特徴です。

顧問が変わってもその演奏スタイルは変わらず、常にトップをいく学校。
今年もその独自の路線をいく、日進西中の演奏を全国大会で聴くことを楽しみにしています。

浜松市立開成中学校 吹奏楽部

ステラ・マリス(小編成版)

実績

今までに全国大会に6回出場し、金賞も受賞しています。
最近では、2017年以外は安定して全国大会に出場。音楽の街、浜松市を代表する中学校吹奏楽部です。

特徴

開成中学校吹奏楽部は「挑躍(ステップアップ)~目指すは頂点(トップ)我らの結心ここにあり~」をスローガンとしています。

本気でぶつかり合ってお互いを高め合えるバンド作りをモットーに、目標である「全国一金」を達成できるよう部員全員の気持ちを一つにすることを大切にしながら活動しています。

指導者である加藤幸太郎先生は生徒の『主体性』や『自助能力』を信じて、じっと我慢することが大事だと語っています。自分たちで考えて行動することが、演奏の表現力にもあらわれています。

長野市立東北中学校 吹奏楽部

トリプロ・トリプルム【がんばろう 長野の吹奏楽部!】

実績

昨年まで県大会出場までだった学校が2019年に大躍進!
その快進撃が話題になりました。

顧問の先生も変わらない中、どのような練習を積んだかが注目されています。

特徴

実は、長野市東北中学校の吹奏楽部は千曲川の堤防決壊で床上浸水してしまいました。
その中での全日本吹奏楽コンクール出場だったのです。

本番前、被災した学校の代わりに長野市小島の市東部文化ホールで最後の練習をしました。
自宅が浸水し、演奏時に着る制服がなくなった部員もおり、同校はまだ休校中。

それでも部員たちは、演奏を通して「地域を勇気づけたい」と意気込んでいたようです。

部員5人の自宅が浸水してしまっており一時は出場辞退も検討しましたが、地域から応援の声を受け、出場を決め見事全国の舞台で堂々たる演奏をしました。

今後も地域に愛され続けるバンドとして、活動し続けるでしょう。
今年の演奏も楽しみです。

松本市立鎌田中学校 吹奏楽部

パラフレーズ・パァ「スタティック・エ・エクスタティック」アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ【がんばろう 長野の吹奏楽部!】

実績

初出場は1996年という歴史のある学校です。
全国大会出場は6回でそのうち2回は金賞という実力派です。

長野の中学校吹奏楽部は強豪校が多い中、東海吹奏楽コンクールに23回も出場して銅賞が一度もないことが、その演奏技術の高さを物語っています。

特徴

鎌田中学校吹奏楽部は何度も全盛期を迎えています。
顧問の先生が変わり続ける中で、定期的に全国大会に出場できるのは素晴らしいことですね。

なかでも2002年の妹尾圭子先生の時に演奏された、プッチーニ作曲のトスカは名演とされています。

2018年に塚田理恵先生が赴任して一年目に見事全国大会に出場することができました。
先生のパワーと生徒の力がマッチした証でしょう。

2019年は東海吹奏楽コンクールで金賞を受賞するも、残念ながら代表には選ばれませんでした。
今年はリベンジの年です。どんな演奏を聴かせてくれるのでしょうか。

日進市立日進中学校 吹奏楽部

朝鮮民謡の主題による変奏曲/チャンス

実績

これまでに全国大会に6回出場。
そのうち金賞は4回も受賞している強豪校です。

名演も大変多く、オーケストラのようなサウンドが魅力的です。
2018年に全日本アンサンブルコンテスト全国大会に出場しています。

特徴

顧問の先生が変わり続けても伝統のサウンドは変わりません。歴代の先生方である清野雅子先生、大竹礼子先生は現在別の学校・団体で活躍されています。

現在の顧問である田嶋夕子先生も、アンサンブルコンテストで全国大会に出場した曲の編曲を行うなど、素晴らしい音楽性をお持ちです。

2018年からは東海大会で金賞を受賞するも惜しくも代表を逃しています。
今年こそリベンジなるか!

【要チェック】強豪校の過去の名演ベスト3

それではここで過去の東海地区の中学校吹奏楽部の名演をご紹介します。
高校の吹奏楽部は愛知県が強いイメージですが、中学校はどの県も非常にレベルが高い。

とくに過去の演奏を聴いていると、今よりも練習量が多いためか、こだわりのある各学校独自のサウンドが聴けて非常に面白いです。

3つの交響的素描 海より 島田市立島田第二中学校吹奏楽部

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島田第二中学校の吹奏楽コンクール全国大会初出場は1977年です。
これまでに8回全国大会に出場。

こちらの「3つの交響的素描 海より」(ドビュッシー作曲)は1980年に演奏されたもので、金賞を受賞しています。

島田第二中学校の特徴としては、こういったオーケストラ作品を作曲家である故・藤田玄蕃先生に編曲を何度も依頼し、先生の編曲で全国へ出場しています。

ほとんどの団体が3楽章を選ぶ中で島田第二中学校は1楽章を選び、その素晴らしい演奏が話題になりました。

喜歌劇《美しきガラテア》序曲 蒲郡中学校吹奏楽部

課題曲は「行進曲《先頭指揮官》」(フィルモア作曲)で、自由曲は「喜歌劇《美しきガラテア》序曲」(スッペ作曲)の音源です。

なんとこの音源は1958年の第6回全日本吹奏楽コンクールで、蒲郡中学校吹奏楽部が優勝した時のものです。

その当時、蒲郡中学校は日本一の吹奏楽部で、初出場の1956年から1957年、1958年と3回も全国1位を達成しています。

その後も13回全国大会に出場している超強豪校でした。

音源の問題もあるので、サウンドに多少傷はありますが素晴らしい演奏です。
日本の吹奏楽はここから始まったのですね。

歌劇「ウインザーの陽気な女房たち」序曲 長野市立柳町中学校

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長野市立柳町中学校はこれまでに全国大会に16回出場している伝統ある強豪校です。
初出場は1978年。

こちらはそんな柳町中学校が全盛期だった、1982年の全日本吹奏楽コンクールで金賞を獲得した時の演奏です。

それまで全国大会に出場してもずっと銀賞でしたが、この曲で見事金賞を受賞しました。

最近再び全盛期を迎え、2017年にも全国大会に出場しています。

まとめ

東海地方の中学校は有名校も多いので、毎年どの学校が全国大会に出場するか全くわかりません。
さて、今年はどの学校が全国大会に出場するでしょうか。
それぞれの学校の特徴が違うので、課題曲選びにも違いが出るでしょう。
そういった部分も含め、今年も東海地方の中学校から目が離せません。