GWの風物詩である人気音楽祭ラ・フォル・ジュルネ TOKYO。来たる2023年GW、4年ぶりに開催が決定しました!
世界的パンデミックにより2020年から中止となり、再び開催される日を待ち焦がれていた音楽ファンも多いことでしょう。
この記事では、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO再開までの道のりに触れながら、さまざまな魅力がぎゅっと詰まった注目のプログラムの数々をご紹介します!
※本記事は、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023 運営委員会関係者による監修のもと作成しております。
目次
熱狂の日再び!ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023のテーマは待ちに待ったベートーヴェン!!
4年ぶりに開催するラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023の気になるテーマは、やっぱり“ベートーヴェン”!
2020年にベートーヴェンの生誕250周年を盛大に祝うべく、ラ・フォル・ジュルネらしい独創性に富んだプログラム構成で開催を予定するも、パンデミックの影響から中止せざるを得ませんでした(誕生日のお祝いができず、ベートーヴェンもきっと寂しく感じていたことでしょう……)。
日本におけるベートーヴェンの人気や知名度はとても高く、交響曲第5番「運命」の印象的なフレーズや大晦日シーズンになると必ず耳にする第九など、クラシックファン以外の日本人の記憶にもベートーヴェンの音楽は根付き、親しまれてきました。それだけに、ラ・フォル・ジュルネの中止にショックを受けた人も多かったでしょう。
そしてようやく、今年2023年に再開が決定!パンデミック後初の日本開催となる今年のテーマはやっぱり“ベートヴェン”です。どのような経緯があって今年の再開が決定したのか、その背景についてご紹介します。
開催中止となった2020年。ラ・フォル・ジュルネ TOKYO再開までの道のり
コロナが流行し、世界中が混乱に包まれた2020年。多くのコンサートが中止や延期となり、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020も例外ではなく、開催間近にして中止となってしまいました。
日本だけでなく世界中でコンサートが中止となるなか、ラ・フォル・ジュルネの本国であるフランスでは演出に制限を設けながらも2021年以降も音楽祭を継続。日本でも再び開催するべく、アーティスティック・ディレクターであるルネ・マルタンは、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 運営委員会と頻繁にコンタクトを取り、中止期間も再開に向け画策していました。
また、多くの音楽ファンから再開を待ち望む声も大きく、ついに4年ぶりに日本での開催が決定!国内のみならず、世界各国から多才なアーティストたちが来日する予定です。
空白の3年間で大きく成長した若手アーティストも多く、4年ぶりのラ・フォル・ジュルネ TOKYOは見どころがいっぱいです!
【ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023】のタイムテーブル、開催場所について
注目の公演紹介の前に、まずここでラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023の気になる開催場所、開催期間、タイムテーブルについてご紹介します。
開催場所 |
東京国際フォーラム、大手町•丸の内•有楽町、東京駅、京橋、銀座、日本橋、日比谷 |
開催期間 |
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1日目 |
5月4日(木・祝) |
※計50公演(ほか無料公演を予定) |
2日目 |
5月5日(金・祝) |
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3日目 |
5月6日(土) |
どれも面白そうなプログラムばかりで、タイムテーブルを見るだけでもワクワクしてしまいますね!次項からは、注目の公演をピックアップしてご紹介いたします。
家族で思い切り楽しもう!おすすめのキッズ向け公演
クラシックコンサートというと、未就学児入場不可の公演が多いイメージがあるかもしれませんが、ラ・フォル・ジュルネでは、「幼い頃から本物の音楽に触れてほしい」という想いから、未就学児でも楽しめるクラシックコンサートをたくさん企画しています。
4年ぶりに開催するラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023はお子さまの音楽デビューにもぴったり!ベビーカー置き場や授乳室、オムツ替えスペースも設置されているため、赤ちゃん連れでも安心です。お子さまに生の音楽に触れてもらう良い機会になるでしょう。
公演番号:111 キッズのためのオーケストラ・コンサート ベートーヴェンの喜怒哀楽
交響曲第5番「運命」の生『ジャジャジャジャーン!』に子供も大人も大興奮間違いなし!踊り出したくなるような交響曲第7番も会場全体で盛り上がりそうですね!
公演番号:211 0歳からのコンサート「ベートーヴェンのさんぽ道 ~踊るリズムと自然のハーモニー~」
オーケストラとナレーションで織りなすプログラム。田園のドラマが詰まった交響曲第6番やリズムが脈打つノリノリの交響曲第7番のフィナーレを楽しめます。お話を挟んで進行するスタイルも楽しそうです!
公演番号:311 0歳からのコンサート 「ベートーヴェンのメトロノーム 〜テンポのふしぎ〜」
「運命」のフレーズでコンサートの幕開け!さまざまなテンポのふしぎに触れてみてください。
若き才能たちの爆誕!ラ・フォル・ジュルネ TOKYOに新しい風を吹き込む若手アーティスト公演
パンデミックによりラ・フォル・ジュルネ TOKYOを開催出来なかった3年間で急成長し、頭角を現した若手アーティストたちもこの大舞台に出演します。
ここからは、筆者が注目する若手アーティスト公演をご紹介します!
公演番号:114 名手たちによる彩りのコンチェルト
アーティスティックディレクターを務めるルネ・マルタンも大注目のピアニスト谷口知聡を筆頭に、モントリオール国際音楽コンクールで第1位を獲得したヴァイオリニストの辻彩奈、大河ドラマ「青天を衝け」のテーマでも知られるチェリストの伊東裕、史上最年少でボンの国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクールで入賞を果たしたピアニスト、レミ・ジュニエといった若手アーティストをソリストに迎えます。
指揮者には、爆発力と瑞々しさを併せ持つ次世代のマエストロ、松本宗利音を配置した鮮烈なコンチェルト公演です。
公演番号:313 止まらない!若き活力の横溢と叙情
国内外のコンクールで幾度も優勝を果たした天才ヴァイオリニスト少女の村田夏帆が登場!ウィーンへやってきたばかりの若き日のベートーヴェンが書き上げた2つの魅力的なコンチェルトを堪能できます。
ピアニストには、数々の世界的なピアノコンクールで入賞し、バッハから近現代音楽まで弾きこなすフランス出身のジャン=フレデリック・ヌーブルジェが登場します。
ラ・フォル・ジュルネに欠かせない名アーティストの公演も必聴!
公演番号:124 LFJの女王が奏でるベートーヴェンの優しき音たち
ラ・フォル・ジュルネの常連ともいえるピアノの女王、アンヌ・ケフェレックが来日します!丹念に熟成されたワインのような深みと澄み切った冬の朝のような透明度を感じさせる音色は、絶品の一言に尽きます。
共演者には、ジュネーヴ国際コンクールで2位に輝いた気鋭のカルテット、ハンソン四重奏団と、日本フィルハーモニー交響楽団・ヴィオラ客演首席奏者の安達真理を予定しています。
公演番号:225 ハバナのベートーヴェン
ルネ・マルタンのお墨付き!ベートーヴェンに魅了された才能豊かなアメリカのジャズ・ピアニスト、ヨアキム・ホースレイが率いるクインテット公演です。ルンバ風にアレンジされた“ベト7”を楽しめます。
ルンバとベートーヴェンの融合が想像以上にかっこよく、つい体を小刻みに動かしたくなるようなフュージョン・アレンジです!クラシックと他ジャンルを掛け合わせた斬新なプログラムは、ラ・フォル・ジュルネの醍醐味ですね。
4年ぶりの世界最大級クラシック音楽祭を楽しもう♪
今回は、ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023の注目プログラムをご紹介しました。
4年ぶりの開催という背景もあり、制作サイドや出演アーティストの熱量がダイレクトに伝わるプログラム構成となっています。パンデミックによる自粛期間を経て、改めて生演奏の尊さに気付かされた人も多いことでしょう。
今年のGWは、ベートーヴェンのヒューマニズムに満ちた音楽を全身に浴びながら、“熱狂の日”が帰ってきた喜びをみんなで分かち合いたいですね!
※ラ・フォル・ジュルネ=フランス語で「熱狂の日」、「ハチャメチャな日」の意。