本記事では、吹奏楽・ブラスバンドをテーマにした音楽映画の邦画・洋画を、それぞれの見どころを交えながら10本ご紹介します。
あなたのお気に入りの作品を見つけてくださいね。

野球部×吹奏楽部の熱い青春「青空エール」

あらすじ

河原和音の大ヒット少女コミックスを土屋太鳳と竹内涼真の主演で実写映画化した青春ストーリー。

ブラスバンドの応援に憧れ名門吹奏楽部に入部したヒロインと、野球部員のクラスメイトが、一緒に甲子園へ行くという約束を胸に、互いに支え合いながら様々な困難に立ち向かい成長していく姿をさわやかに綴る。

監督は「陽だまりの彼女」「アオハライド」の三木孝浩。トランペット初心者ながら、吹奏楽の名門・白翔高校に入学した小野つばさ。

案の定、全国大会を狙うレベルの高さに圧倒され、何度も落ち込んでしまう。

そんなつばさを、クラスメイトの野球部員・山田大介が勇気づけてくれた。

そして2人は“一緒に甲子園へ行こう”と誓い合い、互いに夢に向かって懸命に練習に打ち込むのだったが…。

甲子園を目指す野球男児である山田大介(竹内涼真)と、吹奏楽部でトランペットを担当しながら甲子園のスタンドでの演奏を夢見る小野つばさ(土屋太鳳)。

部活は違えど甲子園という大舞台を目指すふたりが、互いに励まし合いながら成長していく青春ラブストーリーです。

高校に入ると、野球部の応援で吹奏楽部が試合に同行することもあるため、野球部員と吹奏楽部員のカップルもちらほら。映画の主人公と自分自身をつい重ね合わせてしまう人もいるかもしれませんね。

大介とつばさは両想いでありながらも友達以上恋人未満のあいまいな関係が続きます。そんなドキドキを味わいながら、ふたりと甲子園を目指しているつもりで爽やかな青春ストーリーをお楽しみください!

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弱小吹奏楽部が“普門館”を目指す青春ストーリー「ハルチカ」

青春小説として大ヒットしたのち、待望の実写映画化となった「ハルチカ」。廃部に追い込まれた弱小吹奏楽部が普門館を目指す青春ラブストーリーです。

その最大の見どころは、何といっても豪華な出演者!W主演には、言わずと知れた人気アイドル・佐藤勝利さんと橋本環奈さんが大抜擢。

佐藤勝利さんはホルン担当のハルタ役を、そして橋本環奈さんはフルート担当のチカ役を演じます。ほかにも、クラリネット担当の芹澤を演じる恒松祐里さんや、チューバ担当の妙子を演じる上白石萌歌さんなど、人気の豪華出演者がそろいます。

衝突の多かった部員同士がコンクールという同じ目標に向かって少しずつ成長していく姿は、吹奏楽部なら誰もが共感できるのでは? 気の弱いハルタがどんどん頼もしくなり、幼馴染のチカとの距離が縮まっていく展開も見逃せませんよ。

音楽をやるなら必ず観ておきたい定番映画!「スウィングガールズ」

あらすじ

『ウォーターボーイズ』の矢口史靖監督、上野樹里が主演を務めた作品。

食中毒で倒れた吹奏楽部のピンチヒッターとして結成された落ちこぼれ女子高生たちがジャズバンドの魅力にひきこまれ、成長していく物語。。

2004年に公開されて以来、長きにわたって愛され続ける名作。東北の山河高校に通う13人の女子高生たちがひょんなことからジャズバンドを組み、どんどんジャズにのめり込んでいく姿をユーモアたっぷりに描いています。

音楽とは無縁だった部員たちが演奏の楽しさに目覚め、東北学生音楽祭の舞台を目標に試行錯誤しながら練習に取り組む様子は必見です。

「スウィングガールズ」の魅力を語るには、女子高生たちの個性あふれるキャラクターはもちろん、劇中で使用されるさまざまなジャズナンバーも欠かせません。

「A列車で行こう」「ムーンライト・セレナーデ」「故郷の空」「シング・シング・シング」など、音楽好きなら一度は耳にしたことある有名曲が多々使用されているため、ストーリーと併せてお楽しみください!

子どもたちのリアルな成長が見どころ!「楽隊のうさぎ」

引っ込み思案な中学生、克久が主人公の作品で、同名小説(作・中沢けい)が原作となっています。舞台は静岡県浜松市。浜松市と言えば、楽器メーカーのヤマハ本社や河合楽器製作所、浜松市楽器博物館などがあり、音楽の街として吹奏楽部の憧れの地としても知られていますね。

何をするにも気力が湧かない克久が、不思議なうさぎに導かれるまま成り行きで吹奏楽部に入部してしまう、不思議なストーリーです。映画に登場する46人の吹奏楽部員たちの練習シーンは、オーディションで選ばれた子どもたちの実際の練習風景。

それゆえ、吹奏楽部員なら共感できるリアリティたっぷりの作品に仕上がっています。オーディションで選ばれた子どもたちの中には、楽器演奏ができない子も交じっていたのだとか。約1年の撮影期間を経て、子どもたちが成長する様子も必見です!

不器用な大人が音楽に打ち込むミュージカル風の作品「人生は狂詩曲」

あらすじ

ベルギーを舞台に、コンクール出場を目指す吹奏楽団の奮闘を描く。

吹奏楽の欧州決勝大会出場チームを選ぶ大会に参加したベルギー・フランドル地方の楽団「サン・セシリア」とライバルチームであるワロン地方の「アンナバン」。

同点1位という結果となり、ともに決勝コンクール進出にこぎつける。

しかし、サン・セシリアのソリストであるウィリーが心臓発作により演奏直後に舞台上で突然死してしまう。

サン・セシリアのメンバーは悲しみに暮れ、コンクールへの戦意が喪失気味になるが、大会の日は刻一刻と迫っていた。

勝利に向け、サン・セシリアのメンバーたちは、ライバルであるアンナバンの天才トランペット奏者ユーグをチームにスカウトするという作戦を思い付く。

「あの高校の吹奏楽部には絶対に負けたくない!」そんな良きライバルがいる吹奏楽部員にこそ観てほしい、ポジティブで楽しいミュージカル風の作品。

ベルギーのフランドル地方のブラスバンド「サン・セシリア」とワロン地方のブラスバンド「アンナバン」は、ともに欧州の吹奏楽コンクールの予選に挑むライバル同士。ブラスバンドのエースを突然失くしたサン・セシリアは、ライバルであるアンナバンの優秀なソリストを引き抜こうと計画します。

ベルギーのフランドル地方とワロン地方の間には古くからの人種問題があり、映画ではその複雑さも交えてコミカルに描かれています。ミュージカル形式でストーリーが展開していくため、「社会問題はちょっと苦手」という人も抵抗なく楽しめますよ。両者の迫力ある演奏も見どころです。

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ドラマーを目指す青年と鬼教師を描いた”狂気” 「セッション」

あらすじ

一流のドラマーを目指し名門音楽大学に入学した青年が、鬼教師の常軌を逸したシゴキ指導によって心身共に追い詰められていくさまを、心揺さぶる熱き演奏シーンとともに描く興奮と衝撃の音楽青春ドラマ。

主演は「21オーバー 最初の二日酔い」のマイルズ・テラー。

共演は、本作の鬼気迫る演技でアカデミー助演男優賞をはじめ映画賞を総なめにしたJ・K・シモンズ。

監督は、長編2作目の本作で一躍ハリウッド期待の新星となったデイミアン・チャゼル。

全米屈指の名門、シェイファー音楽院に入学したニーマンは、フレッチャー教授の目に止まり、彼のバンドにスカウトされる。

そこで成功すれば、偉大な音楽家になるという夢は叶ったも同然。

自信と期待を胸に練習に参加したニーマンだったが…。。

さまざまな楽器を操る打楽器パートの中でも、ドラムに憧れて吹奏楽部に入部した人も多いのではないでしょうか。

「セッション」は、世界的なドラマーになるために名門音楽学校に足を踏み入れたアンドリューが主人公。アンドリューは完璧を求める指導者・テレンス・フレッチャーのもとで、鬼のように厳しいレッスンを受けます。

「絶対に世界一のドラマーになる!」という思い一心で厳しいレッスンに耐え、血の滲むような努力を続けて練習に励むアンドリューの姿に、きっと誰もが心を奪われてしまうはずです。

この映画の見どころは、何といってもテレンス・フレッチャーを演じるJ・K・シモンズの迫力ある演技!見た目はさることながら、その表情や声色まで、痛々しいほどに迫力があります。打楽器担当はもちろん、音楽への熱い思いがある人はぜひこの迫力を味わってみては?

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圧巻のパフォーマンスに思わず目が釘付け!「ドラムライン」

あらすじ

ニューヨークのハーレム育ちの青年デヴォン。

天才的なドラム・テクニックを持つ彼は、その才能が認められてアトランタのA&T大学に奨学金を得て入学、そこの名門マーチング・バンドに入るのだった。

マーチング・バンドは、スポーツ競技のハーフタイム12分間に、華麗で一糸乱れぬパフォーマンスを披露するもの。

A&T大学はライバル校モーリス・ブラウン大学との優勝を賭けた対決を控えていた。

入部早々鮮やかなテクニックで周囲を圧倒するデヴォンだったが、自らの才能に溺れた言動がやがてバンド・メンバーや監督との軋轢を生んでいく…。。

ドラムラインとは、スネアドラム、バスドラム、テナードラム、シンバルで構成される打楽器セクションのこと。

ブラスセクションやチアリーダー、カラーガードなどとともにマーチングバンドには必要不可欠な存在でもあります。

「ドラムライン」は、そんな打楽器セクションにスポットを当てた、迫力ある作品です。アメリカの名門大学でマーチング・ドラムを勉強する主人公が、さまざまな挫折を味わいながらも仲間の大切さやチームワークの素晴らしさに気付き、成長するアメリカ版青春ストーリー。

大人数で心をひとつにして音楽を作り上げていく吹奏楽部と重なり合う部分も多いのではないでしょうか。劇中で繰り広げられる圧巻のドラムパフォーマンスは、まさにエンターテインメント!最後まで目が離せませんよ。

音楽が人をつなぐ、熱いヒューマンドラマ「MARCHING-明日へー」

「セッション」に続き、マーチングバンドを取り上げた作品。マーチングの全国大会を目指すマーチングバンド「ヨコハマ・ベーシック」の熱いヒューマンドラマです。
「MARCHING-明日へー」の魅力は、本格的なマーチングバンドの演奏と一糸乱れぬパフォーマンスにあります。

パフォーマンスのシーンは、マーチングバンドの発祥の地として有名な横浜に実在するマーチングバンド「YOKOHAMA ROBINS」の協力によって撮影されました。メンバーの機敏な動きや息の合った見事な演技、そして迫力ある厚いサウンドには、刺激を受けること間違いなし。

東日本大震災の被災地でもある福島のマーチングバンドとの交流や、音楽に関わる人々が支え合って生きていく様子も描かれており、ヒューマンドラマとしても高い評価を得ています。

「音楽で何ができるのか」「音楽で人と人をつなぐことができるのか」を今一度考えさせてくれる貴重な作品です。

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吹奏楽部のリアル?「劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ」

あらすじ

昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。

2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。

全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、低音パートへやって来たのは4名。

一見すると何の問題もなさそうな久石奏。周囲と馴染もうとしない鈴木美玲。そんな美玲と仲良くしたい鈴木さつき。自身のことを語ろうとしない月永求。

サンライズフェスティバル、オーディション、そしてコンクール。

「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!

大人気アニメ「響け!ユーフォニアム」の劇場版として、アニメに続いて大ヒットを記録しました。

校吹奏楽部の一員であり、当シリーズの主人公でもあるユーフォニアムパートの黄前久美子と、久美子を取り巻くさまざまな人間関係を描く青春ストーリーです。

アニメで高校1年生だった久美子は、劇場版では2年生になっており、新入部員の後輩たちとともに吹奏楽コンクールの全国大会で金賞を目指します。

その絵の美しさや写実的な描写、ドキュメンタリーをイメージさせる映像は、単にアニメと一言で言い切るには惜しいほど。幅広い年齢層から支持されているのもうなずけますね。

先輩と後輩の板挟みとなり2年生ならではの苦労を味わいながらも、全国大会という大きな舞台に向かって少しずつ部員同士がまとまっていく様子は、リアリティがあり共感する人も多いはず。

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青春を謳歌する高校生たちの心の動きにご注目!「リズと青い鳥」

大人気シリーズ「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」のアニメ化として注目を浴びた作品です。

主人公は、北宇治高校吹奏楽部でオーボエを担当する鎧塚みぞれとフルートを担当する傘木希美。人と関わることが苦手なみぞれと、いつも明るく天真爛漫な希美、この対照的な性格の二人を見事に描き分けており、些細な仕草や歩調などから二人の繊細な心の動きまでも読み取ることができます。

高校3年生になると、最後のコンクールに向けての思いが高まる一方、卒業後の進路や友情関係の変化など、さまざまな悩みや葛藤が生まれます。時にはハラハラさせられる二人の関係がどうなってしまうのか、目を離せません。

吹奏楽部が主役となる映画では、部員一同の団結力やチームワークが描かれることが多いですが、この作品ではみぞれと希美の依存とも取れる固い友情にスポットライトを当てていることにもご注目ください!

まとめ

今回は吹奏楽・ブラスバンドにまつわる10本の音楽映画をご紹介しました。気になる作品は見つかりましたか?

ユーモラスな作品から迫力満点の作品まで、どれも見どころたっぷりの名作ばかりです。あなたもメンバーの一員になったつもりで、吹奏楽の世界を体感してみてくださいね。

なお、音楽映画のおすすめ作品をまとめた下記の記事も要チェックです。