マンドリンに必要なケース、弦、ピック、チューナーについて、筆者のオススメも交えてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください!
案内人
- 久保慎太郎大阪在住のマンドリン愛好家。幼少期にピアノを始め、学生時代にマンドリンやクラシックギター、コントラバスに出会い嗜むように。社会人になる際にはマンドリンオーケストラを自分で立ち上げて指揮者を務めるなど、常に音楽と過ごす人生を送ってきました…
マンドリンケースの選び方
持ち運びや保管の際に重要になってくるマンドリンケース。選ぶ時は以下の3つのポイントをチェックしてみてください。
①丈夫さ
②軽さ
③リュック型(もしくはショルダー型)になるか
それぞれ説明しますね。
❶ 丈夫さ
ケースとしての役割の一つである楽器保護に直結するのが“丈夫さ”。持ち運んでいる際にどこかにぶつけたり、万が一落としたりしても楽器を守れるかがポイントです。
❷ 軽さ
もう一つのケースの役割は楽器の持ち運びです。持ち運びの時に重いとそれだけで疲れてしまうので、“軽さ”も重要なポイントになります。
❸ リュック型(もしくはショルダー型)になるか
これも持ち運びに関わるポイントです。手で持つタイプよりも、リュックのように背負える方が両手も空くのでとても便利。
これらのポイントをふまえてマンドリンケース3つと、付随品としてレインカバーを1つご紹介します。
スーパーライト・マンドリンケース(1.2kg)
軽さと丈夫さを兼ね備えた人気のマンドリンケース。撥水性のある外装に加え、止水ファスナーにより優れた防水性を誇ります。
アランフェス・マンドリンケース スタンダード(1.9kg)
グラスファイバー製の丈夫なマンドリンケースです。
購入時についてくる予備のクッション材を活用することで隙間なく楽器を保護し、内部でのがたつきを防げます。ピンクなどの他のメーカーにはないカラーも扱っています。
アランフェス・マンドリンケース ナチュラルカーボン(1.1kg)
カーボン製のマンドリンケース。カーボンにより実現した耐久性と軽量感は抜群で、筆者イチ押しのケースです。
レインカバー マンドリンケース用レインドロップガード
楽器の天敵とも言える雨。防水のためのレインカバーもあわせて購入すると安心感が違いますよ。
他にも1万円を切るような安いケースもありますが、多くは薄いソフトケースや重いハードケースであることが多く、楽器保護や持ち運びに関して不安が残ります。
「たかがケース」と思わず、ご自分の大事な楽器を守るために良いものを選んでください。
マンドリン用弦の選び方
弦は様々なメーカーが販売しており、それぞれ特徴を持っていますので、ここでは弦の選び方とポイントをお話ししたいと思います。
弦を選ぶ際のポイントはテンション(張力)と素材です。まずテンションから見ていきましょう。
テンションは弦を押さえたときの重さによって分けられており、
Lightテンション:軽い
Heavyテンション:重い
Mediumテンション:中間
といったように大きく3種類あります。続いて素材ですが、こちらも種類があり、
フォスファー・ブロンズ弦:高音が出やすく、華やかな音色が特徴。
ブロンズ弦:落ち着きがあり、しっとりとした音色。
ステンレス弦:響きやすく、ブロンズ弦より劣化が少ない。
コーティング弦:弦の寿命が長いが、音の立ち上がりは悪い。
の4種類を押さえておけば大丈夫です。
これらテンションと素材の組み合わせから、自分の好みを探すことになります。
弦のうち何本かを違う素材やメーカーのものを張り、理想を追求する人もいるくらい様々な組み合わせがあるというのも、マンドリンを楽しむポイントですね。
ちなみに弦替え時期は、毎日しっかり弾く人で2週間から1か月程度が妥当です。
マンドリン用ピックの選び方
ピックも弦と同様演奏に欠かせない大切なグッズです。こちらも色々な種類があるので、どういったものがあるのか解説していきますね。
ピック選びのポイントは厚みと素材です。ピックには以下の3種類の厚みがあります。
Soft:0.5~0.7mm
Medium:0.7~1mm
Hard:1mm~
Softピックは総じて扱いやすく初心者でもきれいな音が出やすい反面、大きな音が出にくく、演奏の幅も狭まります。
Hardピックは初めのうちトレモロ奏法に苦戦しやすいですが、慣れてくれば大きな音量も出せ、演奏の幅が出せるようになります。
Mediumピックはその中間といったところでしょう。
また素材ごとに特徴も異なるため、代表的な素材とその特徴も押さえておきましょう。
べっ甲:硬い。柔らかく艶のある音が出る。
ナイロン:柔らかい。澄んだ音が出て使いやすい。
エクセロイ:柔らかいがナイロンよりは固い。しっとりとした音色が特徴。
ウルテム:硬い。べっ甲に近い使用感を持つ。
プラスチック:ナイロンと同じく柔らかい。軽く弾んだ音が特徴。
その他、持ちやすさを重視して滑り止めのついたピックもあります。
このように厚みと素材からピックを見ていくのですが、実際に選ぶときには弦との相性も考える必要があります。
自分がどういう音を出したいのか、どういう演奏をしたいかによって組み合わせは変わってくるわけです。
マンドリンにおすすめの弦とピックの組み合わせ4選
とはいえ「いきなり自分の理想の音なんて言われても…」という方もいらっしゃると思いますので、ここからは筆者がこれまで試した中でオススメの組み合わせを4つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
華やかさと音量を出したいなら 【ダダリオ × べっ甲】
マンドリン弦のグローバルスタンダードともいえるダダリオのフォスファー・ブロンズ/ Medium Heavyとべっ甲のハードピックの組み合わせです。
明るくはっきりとした音が特徴のダダリオ弦に、固めのべっ甲ピックを合わせることで、華やかで軽やかな音を実現しつつ、しっかりと音量も出せるのでバランスがいいです。
ダダリオ EJ75/Medium Heavyテンション
べっ甲ピック 1mm(形状:マンドリン型)
表情豊かな楽曲を演奏するなら 【アルス × ウルテム】
国内の著名なマンドリニストである井上泰信氏や吉田剛士氏が愛用しているアルス弦のローポリッシュ/Mediumテンションと、ウルテムピックの組み合わせ。
柔らかく伸びのある音色が特徴のアルス弦にウルテムピックを合わせることによって、柔らかさも鮮やかさも出せるので万能型といえます。
アルス ローポリッシュ / Mediumテンション
ウルテムピック 0.8mm(形状:オニギリ型)
組み合わせに迷ったらこれ 【オプティマ × ナイロン】
日本で定番のマンドリン弦であるオプティマの青/Mediumテンションと、マンドリニスト川口雅行氏考案の川口ピックby K-LICKS/ノーマルの組み合わせです。
音が崩れにくいオプティマ弦に、澄んだ音色を出すナイロンの川口ピックを合わせることで安定的な演奏が可能。
オプティマ スペシャルポリッシュ(青) マンドリン セット
川口ピックby K-LICKS ノーマル(レインドロップ型)
万能の組み合わせ 【ドーガル × エクセロイ】
老舗として世界のアーティストからも定評あるドーガルの青/Lightテンションとk-licksのエクセロイピックの組み合わせ。
しっかりと芯の通った音が特徴的なドーガル青に、エクセロイという柔軟な響きを持つピックを合わせることで多彩な音色を実現できます。
そのうえLightテンションなので左手も疲れにくいです。
ドーガル弦(青) マンドリン セット
k-licksピック エクセロイ 0.9mm (形状:レインドロップ型)
ここまでいろいろな組み合わせを紹介してきましたが、マンドリンの弦やピックは絃楽器イグチさんやイケガクさんのネットショップなどで多数取り扱われているので、一度見に行ってみては如何でしょうか。
マンドリンにおすすめのチューナー
最後にご紹介するチューナーですが、実はマンドリン専用というものはなくギターやヴァイオリン用のものを使うことが多くなります。
まず代表格ともいえるのがクリップ型でしょう。マンドリンのヘッド部分に挟むもので、調弦時はもちろん練習中も装着したままにできるので、調弦が崩れた際はすぐに調整することが出来ます。
Vertech VT6
GT-630 GID
他にはカード型もオススメです。
メトロノーム機能がついていることが多いので、個人練習の際に重宝します。
YAMAHA ヤマハ TDM-700G
KORG コルグ TM-60-BK
筆者は「個人練習の時はカード型を、合奏練習の時はクリップ型を」という風に使い分けていましたが、まずは一つという事であればクリップ型がいいでしょう。
ちなみにスマホのアプリを活用するという方法もあります。無料のものもあるのでコストを抑えたいという方はアプリという選択肢もアリですよ。
スマホ用楽器チューナー Lite by Piascore(iOS版のみ)
楽器チューナー Lite by Piascore
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スマホ用マンドリンのチューナー – MandolinTuner
マンドリンのチューナー – MandolinTuner
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まとめ
いかがでしょうか。今回はマンドリンケースやチューナー、弦、ピックといった主要なグッズの一部を紹介しましたが、他にもたくさんの種類があります。
ぜひ皆さんにとっての理想のグッズや組み合わせを見つけてくださいね。