自分の演奏を手軽にチェックしたい
youtube等にアップする際、ビデオカメラで撮影した音質に不満がある
本記事では、主にピアノ奏者の方に向けて、出来るだけ手軽にいい音質で録音するためのツールとして、録音機材に詳しくない人でも、手軽に使用することが出来る、おすすめのレコーダーをご紹介します。
ミヤモトケンジ(レコーディングエンジニア)
- クラシックのレコーディングをメインに、インスタレーションでの音響制作や音楽制作など、坂本龍一トリビュートをはじめ、数々の作品に参加。また、クラシックに関わる様々なプロジェクトを展開中。
目次
おすすめのピアノ録音用レコーダー ハンディレコーダー編
今は昔に比べて廉価な商品でもだいぶ品質が良くなっています。中でもzoomというメーカーのレコーダーはコスパを考慮するとお勧めのレコーダーの一つです。
上記の商品は付属のマイクで細かい設定が出来るうえ、マイクの他に、4チャンネルまで入力出来るインプット端子があります。
インプット端子があることのメリットはいくつかありますが、例えばホールで演奏会を行う際、会場スタッフの方にレコーダーを渡せば、会場の吊りマイク(天井からぶら下がっているマイク)の音を録音してもらうことが可能となります。(会場によって対応が異なると思いますので、事前に確認してください)
また、レコーダーで収録中の音声をビデオカメラに入力することも出来るので、すでにビデオカメラをお持ちの方で、映像の音声を良くしたいという方にも向いているでしょう。
なお、zoomよりも高いレコーダーもありますが、今回の目的に沿って考えると、そこまで音質の差を気にする必要はないと思います。もし音質を重視するようであれば、ハンディレコーダーではなく、素直にマイクを購入することをお勧めします。
ピアノ録音の際、ハンディレコーダーを設置する位置は?
基本的には練習用という方が多いと思うので、適当な位置に設置すればいいと思いますが、
ピアノの近くに設置すると、直接音の割合が多くなり、響きが少なくなる。
ピアノの遠くに設置すると、直接音の割合が少なくなり、響きが多くなる。
ということだけ覚えておけばオッケーです。
実際に設置する位置は
ピアノの種類
録音する場所(自宅、スタジオ、ホール等)
求める音質
によって変わってきますので、決められた位置はありません。
まずは目安としてピアノから1〜2m程離れ位置に設置し、録音→チェックという流れで、音が近すぎる場合はもう少し離してみる等、調整するのがいいでしょう。
また、ピアノに限りませんが、楽器の音は基本的に上に向かうので、なるべく高い位置に設置するほうが音質的には有利です。
ハンディレコーダー単体では、高い位置に設置することが難しいので、何かしらの台に置くというのでもいいですが、おすすめはマイクスタンドです。
マイクスタンドの先端(マイクホルダーを接続する部分)にレコーダーを接続します。高さは150cm以上にするのがいいと思います。
なお、H6をマイクスタンドに接続するためには、変換コネクタが必要になります。合わせて購入するのを忘れないようにしましょう。
おすすめのピアノ録音用レコーダー スマホに接続出来るレコーダー編
iPhone等のスマホに接続して録音するタイプのマイクも複数発売されています。
これらのマイクは上記で紹介した、単体のハンディレコーダーに比べると、音質が少し劣るうえに、扱いが若干難しいことがあります。
もちろん何の問題もない場合もありますが、接続するスマホ自体や使用するアプリとの組み合わせにより、不具合が出る可能性がまれにあり、その際、マイクの問題なのか、スマホの問題なのか、アプリなのか、不具合の原因を特定することが単体のハンディレコーダーに比べて難しくなります。
そうは言っても、小さくて便利なスマホ用マイクは持ち運びにとても便利。より手軽な録音ツールを求めている方にとって、選択技の一つとしておすすめです。
なお、上記以外にもスマホに接続できるマイクは複数ありますが、選ぶ際は必ず「ステレオマイク」のものを購入しましょう。
会議等で使う用の「モノラルマイク」のタイプもありますので注意してください。
ピアノ録音におすすめのレコーダー番外編 カメラ一体型レコーダーもあり
同じくzoomから、レコーダー件ビデオカメラが販売されています。
これがあれば、レコーダークオリティの音質に加えて、映像撮影まで出来るので、youtube等にアップする場合に手軽だと思いますが、一つ難点としては、カメラとマイクの位置が同じになってしまうことです。
この商品の場合、まずはカメラの位置を決めることになるとと思いますが、カメラの位置がレコーダーにとってベストの位置とは限りませんので注意が必要です。
とはいえ、そこまで神経質になる必要がなければ、映像と音声を高品質で収録出来る手軽さという意味で、おすすめの商品だと思います。
まとめ:目的に合わせた商品を選びましょう
①自宅やスタジオで手軽に録音をしたい→ハンディレコーダー
②より手軽で持ち運びに便利な録音機材がほしい→iPhone等スマホに接続するタイプのマイク
③映像も録音も手軽に録りたい→カメラ一体型レコーダー
④簡易的な録音ではなく、もっといい音で録音したい→下記の記事を参考にしてみてください。