【ピアノ調律の値段】現役の調律師が解説します【頻度は?】

                                   
クラシック
公開日時:2021/04/30
                       

ピアノ調律の必要性をご存知ですか?この記事では現役の調律師がピアノ調律の重要性や料金、頻度などのよくある疑問について解説します。これからピアノ調律やメンテナンスをお考えの方はぜひ参考にしてみて下さい。

案内人

  • おばたおりえピアノ調律師。大阪府出身。
    大学卒業後、専門学校にて調律・修理・整調・塗装・オーバーホールを学ぶ。
    卒業後、ピアノ調律会社にて工房勤務経験を経て現在フリーの調律師として活動中。

    詳しくはこちら

ピアノの調律は必要?

大切なピアノを長く愛用するためには定期的なメンテナンスとしての調律が欠かせません。
ピアノは主に木やフェルト・革・金属で出来ており、摩耗や経年劣化、湿気の影響を受けて状態が変化する楽器です。

調律師は調律を行う際、音程のズレだけでなくフェルトなどに磨り減った部分はないか、木材にカビやヒビ割れがないか、部品の動きがおかしい部分はないか、などをチェックして修正していきます。ピアノも生き物です。長く演奏できるよう愛情込めてお手入れをしてあげましょう。

そもそもピアノの音が出る仕組みとは

ピアノは、大きく分けて3つの部品が正常に働くことにより音が出ます。

1つ目は「鍵盤」。鍵盤は長い棒状のパーツで、見えている部分の倍以上の長さがあります。シーソーのような動きをしており、鍵盤を押すと反対側が持ち上がり内部の部品を押し上げます。

2つ目は「ハンマー」。ハンマーはピアノの弦を叩く部品で、羊毛でできています。ピアノ内部のアクションと呼ばれる部品の中の一つで、鍵盤に押し上げられた部品が正常に動くと最終的にハンマーが弦を叩きます。

3つ目は「弦」。弦は1つの音に対して1〜3本張られており、ハンマーが弦を叩いて音が鳴ります。弦は経年劣化によってサビたり切れることもあります。

この3つのうち1つでも不具合を起こしていたら音が鳴らず、気持ちよく演奏することができません。

ピアノの調律はどのくらいの頻度で必要?

調律は基本的には1年に1回がおすすめです。しかし、演奏状況やピアノの状態によって推奨の頻度は異なります。

演奏頻度が高いと弦の張力の緩みが大きくなり、音程が狂いやすくなります。毎日長時間の練習をする方やピアノの先生は半年に1回は調律が必要です。
あまり弾かないという方も、何年も調律をしないでいると不具合に気づかず、ピアノの寿命を縮めてしまう可能性があります。

ピアノの状態によっても必要な調律頻度は変わります。
買ったばかりの新しいピアノの場合、弦の張力が安定するまで音程が狂いやすいため、数年間は半年に1回の調律がおすすめです。
買って数年経ち、弦の張力や部品の動きが安定しているピアノであれば、2〜3年に1回の調律でも問題ないケースもあります。

ピアノの設置場所が温度や湿度の影響を受けやすい場合、音程の狂いや部品の痛みが通常より早いため、1年より短い期間での調律をおすすめすることもあります。

いずれの場合も専門家による状態の見極めが必要となります。まずは調律師にご相談下さい。

また、特定の季節で不具合が生じたり、タッチが重く感じるようになった、音程の狂いが気になってきたということがあれば頻度に関わらずそのタイミングでの調律がおすすめです。

調律をしないで放置したら

定期的な調律をせずに放置すると、音程の狂いや部品の不具合が発生します。
よくある不具合としては、タッチに違和感を感じる、鍵盤が戻らない、音が止まらない、連打すると音が鳴らない時がある、などです。

このような状態で演奏し続けると演奏者にとってストレスとなり、上達の妨げになってしまう恐れがあります。部品の調整で解決する場合もありますが、中には部品交換などの修理が必要になるケースがあります。修理箇所を放置すると、別の部品に不具合が出ることもあるため、早めのチェックがおすすめです。

ピアノの調律料金【値段について】

調律料金の平均はアップライトピアノで12000円、グランドピアノで15000円程度です。
各楽器店や調律事務所によって値段に幅があります。
前回の調律から年数が空いている場合は通常の調律では音が安定せず手間が掛かるため、追加料金が発生する場合があります。

また、遠方の調律師に依頼する場合は出張料金がかかるケースがありますので、費用に関してはあらかじめ確認しておきましょう。

調律にかかる時間

調律にかかる時間は、定期的に調律を行なっているピアノであればアップライトピアノで平均1時間〜1時間半程度です。前回の調律から年数が経過しているピアノであればそれ以上に時間が掛かる場合があります。

演奏状況・設置状況のヒアリングやピアノの状態見極め、タッチ等の内部部品の調整や、清掃等も含めピアノの状態によってはお時間を頂くケースもあります。

ピアノの調律師の探し方

調律師を探す際の方法としては主に以下の3つがあります。
①インターネットで地域の調律事務所や楽器店を探す
②ピアノを購入した楽器店に依頼する
③ピアノの先生や知人に紹介して貰う

それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

①インターネットで地域の楽器店や調律事務所を探す

「ピアノ調律 お住まいの市町村」で検索すると楽器店や調律事務所のサイトが多くヒットします。メリットとしては、過去の請負実績や口コミを掲載している場合がありますので、調律師選びの参考にできることです。
とくに調律料金や修理について不安のある方は、料金形態やメンテナンスについて明記しているサイトを選ぶと安心して依頼することができます。

デメリットとしては、インターネット上のやりとりになるため調律当日まで顔が見えない・文字や電話でのやりとりになることです。

②ピアノを購入した楽器店に依頼する

ピアノを販売している楽器店であればほとんどが調律依頼を受けつけていますので、購入した楽器店に依頼するのも一つの方法です。
楽器店に依頼するメリットは、安心感があることや、大きな修理が発生した場合でもアフターサービスを任せられる点です。

デメリットとしては、楽器店に依頼すると個人事務所の調律師に依頼するよりもやや割高な料金設定であるケースが多いことです。また、複数の調律師が在籍している場合は毎年同じ調律師が担当するかは楽器店によって異なります。

③ピアノの先生や知り合いに紹介して貰う

自身が習っているピアノの先生や、知り合いにピアノを趣味としている方がいる場合、調律師を直接紹介してもらうのも良いでしょう。この場合のメリットとしては、身近な人の口コミを参考にできるため安心感があるというところです。

調律師を探す場合の注意点は、必ず調律料金について事前に説明のある調律師に依頼することです。納得した上で依頼できる調律師を選びましょう。
また、修理や追加料金の必要な調整が必要な場合も、必ず必要性をわかりやすく説明し、こちらの予算を考慮して提案してくれる調律師に依頼することをおすすめします。

まとめ

ピアノは正しいメンテナンスをすれば数十年も演奏できる、寿命の長い楽器です。反対に、メンテナンスを怠ると寿命を縮めてしまうことになります。是非、定期的な調律を行い大切なピアノを長く楽しんで下さいね。

クラシックの記事をもっと読む
文化芸術活動
文化芸術活動
関連タグ
関連記事
よく読まれている記事
新着記事
#人気のタグ