冬が近づくと、街は一気にクリスマスの雰囲気に彩られます。流れてくるクリスマス・ソングを聞けば、自然と気分が高揚する方も多いのではないでしょうか。
せっかくですから、ピアノで弾けるともっと楽しめるはず。今回はクリスマスにぴったりなピアノ曲を、大人・子供向けに分けて楽譜情報とともに紹介します!
目次
【子供向け】クリスマスにぴったりなピアノ人気曲
まずは、子供が弾くのにぴったりの曲を選びました。
お子さんのいるご家庭では、クリスマスは一大イベント。パーティを開く方もいらっしゃるでしょう。プレゼントをリサーチしつつ、待ち遠しいクリスマスまでの時間を、ピアノを練習しながら待つのも良いですね。簡単なアレンジでも盛り上がること間違いなし!
ジングル・ベル
世界中で愛されるクリスマスの定番曲です。全体を通して簡単に弾けるため、ピアノを始めたばかりの方にぴったりです。ご両親がいっしょに弾いてあげると、素敵なアンサンブルになります。
演奏のコツ
サビのメロディは簡単な分、テンポが走りがちです。拍をきちんと取るよう気を付けてください。両手にチャレンジできる方は、左手のバスの音の変化をよく聴くようにしましょう。
ひいらぎかざろう
「ひいらぎかざろう」は、クリスマスに教会などで歌われる讃美歌です。テレビCMなどでもよく流れているので、耳にする方も多いのではないでしょうか。讃美歌ではありますが、元はウェールズの民謡であり、明るく朗らかな一曲となっています。欧米では、ひいらぎは聖なる木として大切にされているそうです。クリスマスを待ちわびるワクワクした気持ちを、この曲で表現できるといいですね!
演奏のコツ
「ひいらぎかざろう」と歌う主題のリズムに符点が用いられています。「ひいらぎ」の「い」の部分が強くならないように注意して弾きましょう。
赤鼻のトナカイ
誰もが知っている、クリスマスを代表する曲です。笑いものだった赤鼻のトナカイがサンタクロースのそりを引いて、みんなに幸せを届けるというストーリーも素敵ですよね。
演奏のコツ
跳ねるようなリズムと跳躍した音程に特徴がありますが、曲を知っていれば再現は簡単だと思います。左手の伴奏が右手のメロディを分断することのないように弾きましょう。また、伴奏部分のお尻が重くならないように。「お前の鼻が役に立つのさ」のところは、トナカイさんのワクワクする気持ちを表現できるといいですね。
あわてんぼうのサンタクロース
今も昔も、子供たちに大人気な一曲です。チャーミングなサンタクロースの様子と明るい曲調がマッチしていて、弾いても歌っても元気が出ます。クリスマスの曲は外国から来たものが多いのですが、こちらは日本人の作曲家と作詞家によって作られました。言われてみれば、歌詞やメロディから日本人らしいユーモアを感じられます。
演奏のコツ
サンタクロースが急いでいる雰囲気を出すために、スタッカートが多く用いられています。しっかりと跳ねて、走っている様子を表現しましょう。「いそいでリンリンリン」のところは同じ音の連続ですが、音色を変化させて歌詞通りの雰囲気が出せるといいですね!
きよしこの夜
しっとりしたクリスマス・キャロルです。クリスマスの夜、馬小屋で生まれたイエス・キリストが、聖母マリアの胸の中ですこやかに眠っている様子を歌っています。元気ではつらつとしたクリスマス・ソングが多い中、少し大人っぽい雰囲気で、聖夜を奏でてみてはいかがでしょうか。
演奏のコツ
右手のメロディに左手が答えるようなアレンジになっています。お互いの手で会話するように弾きましょう。また、おしゃれな和音がついているので、よく耳で聴いて響きを掴むのが大切です。
【大人向け】クリスマスにぴったりなピアノ人気曲
大人になっても、クリスマスは特別な日ですよね。最近はとくにクリスマスらしいことをしていなかったなぁという方も多いかもしれません。今年は、ピアノで楽しんでみるのはいかがでしょうか?一部分だけでも弾けると気分が盛り上がりますよ!
戦場のメリークリスマス
「戦場のメリークリスマス」は、1983年に公開された同名の映画のテーマ曲です。もの悲しく繊細な旋律が、まるで戦場にはらはらと舞う雪のよう。その曲の美しさから、ピアノ愛好家の中でも人気の作品です。「クリスマスは好きだけど、街の盛り上がりはちょっと気分と違うな」という方は、ぜひこちらの名曲で静かなクリスマスをお楽しみください。
演奏のコツ
雪を表現しているかのような3連符のリズムで曲が始まります。リズムが崩れないよう3文字の言葉を言いながら弾いてみてください(バナナなど)。メロディラインはしっかり弾くよりも、流すように弾くと雰囲気が出ます。
ママがサンタにキスをした
アメリカの歌手ジミー・ボイドによるヒット曲です。日本でも多くのアーティストがカバーしていて、本曲もまたクリスマスの定番といえます。「僕はサンタさんとママがキスしているのを見たよ」という歌詞で始まるのですが、最後まで聞くと「でも、そのサンタはパパ」とネタ晴らししてしまっているというのも面白いところ。
演奏のコツ
音が多く豪華なアレンジとなっているため、メロディが埋もれないように注意しましょう。難しいと感じる場合は、メロディとベースラインに分けて練習してみるのがおすすめです。
恋人がサンタクロース
松任谷由実さんの名曲。映画「私をスキーに連れてって」の挿入歌で、今でも愛され続けています。軽快なリズムとおしゃれなコード進行が、クリスマス気分を盛り上げてくれます。側にいてくれる大切な人がサンタクロースなんて、素敵ですよね!ぜひ、あなたも大切な人に向けて弾いてあげてください。
演奏のコツ
「恋人が」のところで同じ音が続くので、意外と簡単に弾けるようになるかもしれません。また、リズムをはっきりさせるのも大切です。モタらないように気をつけて弾きましょう。
クリスマス・イブ
山下達郎さんの、日本のクリスマス・ソングを代表する一曲。今でも幅広い世代に親しまれていますね。「きっと君は来ない」という悲しい失恋の曲ではありますが、どこか前向きで温かな魅力があります。
演奏のコツ
間奏に「パッヘルベルのカノン」が挿入されているのが、ピアノで弾くのにばっちりのにくい演出です。前奏部分を難しいと感じたら、思い切って飛ばしてしまいましょう!左手は比較的優しいので、まずは左手を練習しながら気持ちよく歌ってみてください。
All I want for Christmas is you
マライア・キャリーの大ヒット曲です。日本では「恋人たちのクリスマス」というタイトルで親しまれています。アップテンポな曲調に乗せて「クリスマス・ツリーの下のプレゼントなんかより、欲しいのはあなただけよ」と恋する女性の気持ちを、明るく朗らかに歌い上げています。
演奏のコツ
サビが和音の連なりになっており、弾くのが大変かもしれません。まずは一番上の音だけ取り出して練習してみましょう。
まとめ
今回はクリスマスに弾きたい、楽しい曲を紹介しました。
プレゼントを選んだり、飾りをつけしたり、クリスマスの楽しみ方はさまざまです。今年は、ぜひご自分でクリスマス・ソングを演奏して気分を盛り上げてみてください。きっといつもと一味違う一日になると思います。よいクリスマスを!