北陸支部は代表の枠が二枠しかない激戦支部です。
他の支部に比べて毎年同じ学校が全国大会に出場していますよね。

ちなみに、北陸支部は全国大会ではなかなか金賞を取ることができないというジングスがあります。最後に全国大会で北陸支部代表の学校が金賞を獲得したのは2012年。それ以来金賞が取れていません。

独特な演奏も多いので、なかなか評価には繋がりにくいのかも…?今回は、そんな個性的な北陸支部の強豪校を紹介していきます。

案内人

  • 川島光将指揮者・作曲家・編曲家 元・中学高等学校音楽教員、吹奏楽顧問 吹奏楽指導者協会・認定指導員 音楽表現学会会員 K MUSIC GROUP代表 現在はオーケストラ、吹奏楽、合唱、声楽など音楽全般の指導にあたる。

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武生商工高等学校(福井県立武生商業高等学校)

第43回福井県吹奏楽TOPコンサート

実績

吹奏楽コンクール全国大会出場は6回。2021年に福井県立武生工業高等学校と統合して『福井県立武生商工高等学校』として出場し、見事に全国大会出場を果たしました。

2019年は支部大会金賞のみで代表には選ばれなかったので、雪辱を果たしたとも言えるでしょう。

特徴

最大の特徴はなんといっても顧問の植田薫先生。日本一ファンキーなバンドとして福井県立武生東高等学校の頃から有名でしたね。福井県、北陸支部、さらには全国の吹奏楽界をファンキーなサウンドで盛り上げてくれています。

もうひとつの特徴としては、自由曲の選曲です。
毎年どの学校も演奏しないであろう、あっと驚く演奏で聴いている人を楽しませてくれます。

選曲が独特すぎるのか、なかなか金賞を取ることはできていません。しかし、武生商のサウンドに魅了されたファンは大勢います。

賞が全てではない証拠ですね。今年の演奏も期待大です!

富山県立富山商業高等学校

チャリティコンサート 2022

実績

吹奏楽コンクール全国大会出場は32回というレジェンド校。そのうち金賞を7回受賞しています。全国大会初出場は1960年!ものすごく歴史のある学校です。

2012年からは全国大会には出場していませんでしたが、2019年から2回連続で全国大会に出場しています。

今年も全国大会の舞台に登場することが期待されます。

特徴

やはりなんといっても最大の特徴は歴史です。
1960年から全国大会の舞台に登場しているというのは、ものすごいことです。

他にも、マーチングコンテストでは2021年で3大会連続、8回目の全国大会出場を果たしています。

さらに、アンサンブルコンテストでも2020年には9回目の全国大会出場を成し遂げるなど、個人の演奏技術と全体のパフォーマンスのレベルの高さが窺えます。

そんな富山商業高校吹奏楽部の歴史を作った初代の顧問である坪島照信先生は、学校だけでなく日本の吹奏楽発展のために、全日本吹奏楽連盟理事を歴任し、多くの名プレイヤーを育ててきました。

今年の演奏も楽しみですね。

石川県立小松明峰高等学校

交響詩「ローマの祭」より Ⅰ.チルチェンセス Ⅳ.主顕祭 / O.レスピーギ

実績

全国大会初出場の2009年に金賞を受賞。これまでに5回も全国大会に出場している強豪校です。北陸支部大会には24回出場し、そのうち19回が金賞という快挙も成し遂げています。

特徴

やはり特徴はサウンドでしょうか。最近の流行りの邦楽作品より海外作品に取り組むことが多く、かなり難解な曲に挑戦しているイメージです。おそらくそれが自分たちのサウンドに合っていると、しっかり認識できているのでしょう。

最近は定期演奏会をライブ配信する学校が増えてきましたね。小松明峰高校もそのひとつ。なかなか見ることのできない学校の演奏会を動画で見られるのは嬉しいですね。

吹奏楽コンクールの結果としては、2019年からはまだ全国大会に出場していません。
今年は全国の舞台で小松明峰高等学校サウンドが聴けるのか…楽しみです。

小松市立高等学校

第40回 定期演奏会

実績

2019年に悲願の全国大会出場!2021年は残念ながら出場できませんでしたが、2022年はリベンジが期待されます。

また、北陸支部大会には28回出場し、金賞を14回獲得しています。

特徴

市立の学校ですが芸術コースがあり、その中に音楽専攻、美術専攻があります。さらにその音楽専攻の中に、ピアノや声楽、楽器の専攻種類があるようです。このように、音楽を本格的に学べる環境が整っているのが、小松市立高等学校の特徴と言えるでしょう。

そのため、他の学校とはまた一味違ったサウンドを聴かせてくれます。

自由曲の選曲もそうですが、課題曲も現代曲を選ぶ傾向にあり、かなり難易度の高い曲に挑戦されているイメージがあります。素晴らしいですね。

富山県立高岡商業高等学校

塔の上のラプンツェル・メドレー

実績

吹奏楽コンクール全国大会は30回出場というベテラン強豪校。そのうち金賞を8回受賞しています。

全国大会初出場は1977年!これまた大変歴史のある学校ですね。

2008年から2016年までは(2013年を除いて)毎年全国大会に出場していましたが、2017年以降は一歩届かずという結果に。2022年のコンクールでは全国の舞台への返り咲きが期待されています。

特徴

高岡商業高校の特徴は演奏もさることながら、パフォーマンスもとても素敵です。全日本マーチングコンテストの他に、全日本吹奏楽選抜吹奏楽大会などで好成績を収めています。

また、高岡商業高校のすごいところは、アンサンブルコンテストでも全国大会に出場していることです。正統派な曲から、ポップス、ジャズまで幅広い音楽がレパートリーになっています。

エンターテイメント性の高い高岡商業高校。2016年以来の全国大会出場を果たすことができるのか…ぜひ注目していきましょう。

まとめ

全日本吹奏楽コンクールの結果だけを見ると、確かに金賞の数は他の支部より少ないかもしれません。

しかし、魅力あふれる学校が多く、全日本吹奏楽コンクール以外でも好成績を残している学校が多いのが北陸支部です。

この魅力を多くの人に知ってもらわないと勿体ない!ぜひこの記事をきっかけに、北陸支部の学校の演奏をどんどん聴いて応援してくださいね。