九州支部はとても吹奏楽が盛んです。
高校でも強豪校が大変多いですが、それは中学からの下積みがあるからですよね。

しかし、九州支部も少子化のため中学支部はなかなか安定して全国大会に出場することができていません。

その中でも全国大会に出場している、または今後出場が期待される強豪校を紹介していきます!

案内人

  • 川島光将指揮者・作曲家・編曲家 元・中学高等学校音楽教員、吹奏楽顧問 吹奏楽指導者協会・認定指導員 音楽表現学会会員 K MUSIC GROUP代表 現在はオーケストラ、吹奏楽、合唱、声楽など音楽全般の指導にあたる。

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鹿児島市立武岡中学校

巨人の肩に乗って/P.グレイアム

実績

2019年の全国大会初出場から2大会連続で出場し、そのどちらも金賞という快挙を成し遂げています。

特徴

鹿児島市立武岡中学校と言えば、2021年の全国大会での演奏が大変話題になりましたね。
見事金賞を受賞したのですが、その時の人数がなんと26名。規定の半分の人数で素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

そしてさらにすごいのは、その時の自由曲はグラハム作曲の「巨人の肩にのって」。
この曲を26名で演奏するなんて…個人のレベルの高さを感じます。ブラボーです!

コンクール以外でも、定期演奏会などでその質の高い演奏を聴くチャンスはありそうです。またアンサンブルコンテストでも支部大会に進むなど、その快進撃は留まることはありません。

今年の演奏も楽しみですね。

福岡市立城南中学校

※残念ながらご紹介できる動画がありませんでした。

実績

2018年から3大会連続で全国大会に出場し、そのうち1回金賞を受賞している強豪校です。

特徴

安定して全国大会に進むのが大変難しいなか、3大会連続で全国大会出場というのはとてもすごいことです。

2020年にコロナの影響でコンクールが中止になり、2021年は思うような演奏ができない学校がたくさんありました。その中で安定して結果を出すことができた福岡市立城南中学校はすごい。感染症対策でどんどん部活動の時間が短くなる中、その演奏の質を維持することが、コンクールの結果につながる大事な要素なのでしょう。

コンクールで演奏された自由曲は、「復興/ (保科洋)」「吹奏楽のための風景詩《陽が昇るとき》 (高昌帥)」「天雷无妄 (天野正道)」など、人気の曲が多いです。

お手本とも言える演奏ばかりなので、機会があればぜひ一度聴いてみてください。

福岡県立門司学園中学校

「パプリカ」

実績

2021年に悲願の全国大会出場を果たしましたね…!
支部大会は6回出場しており、4回金賞を獲得している実力派です。

特徴

福岡県立門司学園中学校は吹奏楽コンクール以外にも数々の実績を残しています。

吹奏楽コンクールが中止となった2020年には、日本管楽合奏コンテストで見事全国大会出場を果たしています。翌年の2021年にも全国大会に出場し、最優秀賞を獲得しています。

他にも、2021年は北九州アンサンブルコンテストで見事金賞を受賞。こういった今までの積み重ねが2021年の全国大会に繋がったのでしょう。

定期演奏会も大変好評で、毎回多くのお客さんが足を運んでいるようです。「心をひとつに」をスローガンに、今後も素敵な演奏をたくさん聴かせてくれそうですね。

福岡市立姪浜中学校

シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」/福島弘和

実績

2015年から全国大会に4年連続出場し、そのうち1回金賞を受賞している強豪校です。

特徴

かつては全国大会常連校だった福岡市立姪浜中学校。まさかの県大会に出場できないという大波乱が2019年に起きたことは記憶に新しいでしょう。

2018年まで全国大会連続出場でしたが、翌年には地区大会で銀賞となってしまいました。
なんとも残酷な結果ですが、これがコンクールなんですよね。

しかしそこからまた新生・姪浜中学校としての躍進が始まりました。コンクールが中止となった翌年の2021年には、九州支部大会まで上り詰めます。

そしていよいよ2022年。どんな演奏を聴かせてくれるか、とても楽しみです。

鹿児島市立桜丘中学校

交響曲第1番「神曲」より/R.W.スミス

実績

全国大会に4回出場し、そのうち1回金賞を受賞。2021年は支部大会に出場することができませんでしたが、返り咲きが期待されています。

特徴

こちらも全国大会常連校として有名だった鹿児島市立桜丘中学校。吹奏楽コンクールだけでなく、全日本アンサンブルコンテストでも全国大会に出場し金賞を獲得しています。

当時の顧問の先生は吹奏楽指導者としてとても有名な坂下武巳先生でした。その指導方法はDVDにもなっていますので、吹奏楽顧問の先生の中で参考にされた方も多いのではないでしょうか。

2021年は惜しくも支部大会に進むことができませんでしたが、きっとまた支部大会、全国大会の舞台に帰ってきてくれるでしょう。

『夢響(むきょう)』という言葉をモットーに、日々練習に励んでいる鹿児島市立桜丘中学校。再びコンクールの舞台で聴けるのを楽しみにしています。

まとめ

九州支部は強豪校が多く存在していますが、他の支部に比べて全国大会出場校の入れ替わりが激しいですね。顧問の先生の異動も多く、演奏技術を維持するのが難しいためとも言われています。

だからこそ生徒自身で考えて練習することが大切であり、顧問の先生、生徒の皆さん、保護者の方みんなの力で吹奏楽の活動を支えていくことが必要不可欠です。

私たちもコンクールや演奏会を聴きに行き、応援していきましょう。