2023年の夏に開催される「第5回東京国際合唱コンクール」。海外からも腕に覚えのある合唱団が集まりその歌声を競い合う、世界的にも有名な大会です。
本記事では東京国際合唱コンクールについて、概要や第5回大会の日程や部門と流れなどを紹介します。
目次
東京国際合唱コンクールとは?
東京国際合唱コンクールは「合唱音楽の振興と発展、および、国際交流の場として文化に寄与する」という目的のもと、2018年からはじまったコンクールです。歴史こそ浅いものの、海外の合唱団も数多くエントリーしていて、年々かなりの盛り上がりを見せています。
大会のレベルは高く、予選を通過して3日間の本選の場に立つには、相当な完成度が要求されます。
優勝チームに贈られる賞金はなんと50万円。また、日本人作曲家による新作課題曲も毎回話題になります。
過去の主な優勝チーム
第4回(2022年)
Voca Erudita Student Choir(インドネシア)
ジャワ島のセベラス・マレット大学で結成された合唱団で、国内外の様々な合唱コンクールで高い評価を得ています。
第3回(2021年)
ジュニアコーラス フェアリーズ(日本)
「透明感のある美しい歌声、躍動感のある音楽」を目標に千葉県幕張ベイエリアで活動を続けているジュニア合唱団です。国内外のアーティストや合唱団との共演、イベント出演にも積極的です。
2023年には第5回大会が開催!
2023年の7月には、第5回東京国際合唱コンクールが開催されます。ここからは、第5回大会の流れや日程、課題曲などを紹介します。
第5回東京国際合唱コンクールの流れと部門
大会の流れ
今大会の審査は、予選と本選の2段階です。予選は音源審査で、これにパスした合唱団が東京での本戦に出場します。
部門
東京国際合唱コンクールの部門は多岐にわたります。各部門(カテゴリー)と条件は次の通り。
*人数については、指揮者と伴奏者を除きます
カテゴリー |
対象 |
カテゴリーA-1 児童合唱部門(13歳以下) |
出場人数は16人以上。コンクール本選出場日が13歳以下であること。高声部の同声合唱であること。 |
カテゴリーA-2 児童合唱部門(18歳以下) |
出場人数は16人以上。コンクール本選出場日が18歳以下であること。 高声部の同声合唱であること。 |
カテゴリーB シニア部門 |
出場人数は16人以上。コンクール本選出場日が50歳以上、さらにメンバーの平均年齢が60歳以上であること。混声、女声、男声を問わない。 |
カテゴリーS 学校合唱部部門 |
出場人数は16人以上。小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校など、学校単位の合唱団であること。児童(同声)、混声、女声、男声を問わない。 |
カテゴリーC ユース部門 |
出場人数は16人以上。コンクール本選出場日が28歳以下であること。混声、女声、男声を問わない。 |
カテゴリーD 室内合唱部門 |
出場人数12人以上24人以下の合唱団。年齢、混声、女声、男声を問わない。 |
カテゴリーE 同声合唱部門 |
出場人数12人以上の女声、または男声合唱団。年齢は問わない。 |
カテゴリーF 混声合唱部門 |
出場人数20人以上の混声合唱団。年齢は問わない。 |
カテゴリーG 現代音楽部門 |
出場人数は12人以上。年齢、混声、女声、男声、児童を問わない。 |
カテゴリーH フォルクロア部門 |
出場人数は12人以上。年齢、混声、女声、男声、児童を問わない。 |
カテゴリーV 映像作品部門 |
人数自由。年齢、混声、女声、男声、児童を問わない。 |
第5回東京国際合唱コンクールの日程と会場
予選審査
予選審査は2023年3月に終了しており、公式サイトにて通過団体が発表されました。これらの団体が、本選で実力を競い合います。
本選
日時 |
会場 |
審査対象 |
7月28日(金) |
東京・第一生命ホール |
カテゴリーA-1 カテゴリーA-2 カテゴリーB カテゴリーS カテゴリーH |
日時 |
会場 |
審査対象 |
7月29日(土) 7月30日(日) |
東京・第一生命ホール |
カテゴリーC カテゴリーD カテゴリーE カテゴリーF カテゴリーG カテゴリーV |
*グランプリコンクールと表彰式も開催 |
第5回東京国際合唱コンクールの課題曲
*公式サイトより引用
カテゴリーA-1:児童合唱部門(13歳以下)
各合唱団が自由に選曲した作品を演奏する。課題曲の設定はない。
演奏曲数は自由。少なくとも1曲は無伴奏の曲を演奏すること。他の曲は、いかなる伴奏楽器を使っても良い。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以下であること。
カテゴリーA-2:児童合唱部門(18歳以下)
a, 課題曲: The Rainbow (なかにし あかね 作曲、約2分10秒)
b,自国の作曲家による、1945年以降に作曲された作品
a,bの曲を含むプログラム。演奏曲数は3曲以上。課題曲は無伴奏。課題曲以外の演奏曲は、いかなる伴奏楽器を使っても良い。
演奏時間は、曲間を含み9分00秒以上12分00秒以下であること。
カテゴリーB:シニア部門
各合唱団が自由に選曲した作品を演奏する。課題曲の設定はない。
演奏曲数は自由。全ての曲で、いかなる伴奏楽器を使っても良い。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以下であること。
カテゴリーS:学校合唱部部門選
a, 課題曲:Joy (横山 智昭 作曲、約2分10秒)
b,自国の作曲家による、1945年以降に作曲された作品
a,bの曲を含むプログラム。演奏曲数は3曲以上。課題曲以外の演奏曲は、いかなる伴奏楽器を使っても良い。
演奏時間は、曲間を含み9分00秒以上12分00秒以下であること。
カテゴリーC:ユース部門
a, 課題曲:Joy (横山 智昭 作曲、約2分10秒)
b, ルネサンス・バロック時代の作品(女声、男声合唱の場合は、混声を同声に編曲されたものでも可)またはロマン派の作品
a,bの曲を含むプログラム。bは、無伴奏で演奏すること。演奏曲数は3曲以上。
上記以外の演奏曲について、ピアノなど調律楽器の伴奏付きの楽曲は1曲のみ演奏可。無音程打楽器、およびボディーパーカッション付加は自由である。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以上15分00秒以下であること。
カテゴリーD:室内合唱部門
a, 課題曲:HA LA GYA TE (髙嶋みどり 作曲、約2分10秒)
b, ルネサンス・バロック時代の作品(女声、男声合唱の場合は、混声を同声に編曲されたものでも可)
a,bの曲を含むプログラム。bの曲は無伴奏で演奏すること。演奏曲数3曲以上。
演奏する場合の、上記以外の演奏曲について、ピアノなど調律楽器の伴奏付きの楽曲は1曲のみ演奏可。無音程打楽器、およびボディーパーカッション付加は自由である。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以上15分00秒以下であること。
カテゴリーE:同声合唱部門
a, 課題曲:煙草の時(若林千春 作曲、約2分20秒)
b, ルネサンス・バロック時代の作品(混声を同声に編曲されたものでも可)またはロマン派の作品
a,bの曲を含むプログラム。bのルネサンス・バロック作品は無伴奏で演奏すること。ロマン派の作品はピアノ伴奏付きの作品でも良い。演奏曲数は3曲以上。
上記以外の演奏曲について、ピアノなど調律楽器の伴奏付きの楽曲は1曲のみ演奏可。無音程打楽器、およびボディーパーカッション付加は自由である。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以上15分00秒以下であること。
カテゴリーF:混声合唱部門
a, 課題曲:煙草の時(若林千春 作曲、約2分20秒)
b, ルネサンス・バロック時代の作品、またはロマン派の作品
a,bの曲を含むプログラム。bの曲は無伴奏で演奏すること。演奏曲数は3曲以上。
上記以外の演奏曲について、ピアノなど調律楽器の伴奏付きの楽曲は1曲のみ演奏可。無音程打楽器、およびボディーパーカッション付加は自由である。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以上15分00秒以下であること。
カテゴリーG:現代音楽部門
課題曲:The Dreams of the dreamer(作曲:David Walters 作詩:Georgia Douglas Johnson、約3分)
課題曲を含むプログラム。課題曲以外に演奏する曲は、1960年以降に作曲された作品であること。演奏曲数は自由。
課題曲以外の演奏曲について、ピアノなど調律楽器の伴奏付きの楽曲は1曲のみ演奏可。無音程打楽器、およびボディーパーカッション付加は自由である。
演奏時間は、曲間を含み12分00秒以上15分00秒以下であること。
カテゴリーH フォルクロア部門
自国、または自国周辺地域、または自国文化圏の民族的な音楽、または民族的な題材によって作曲、編曲された作品を演奏する。演奏曲数は自由。伴奏楽器など、一切自由。
演奏時間は、曲間を含み7分00秒以上10分00秒以下であること。なお、このカテゴリーからのグランプリコンクール出場はないが、優れた合唱団には観客賞が与えられる。
カテゴリーV:映像作品部門
合唱を題材とした作品であること。作品は8分以内。合唱をそのまま撮影し応募しても良いし、映像作品として仕上げたものでもよい。ヴァーチャルクワイアも出場可能。2022年以降に撮影または編集された映像であること。
なお、このカテゴリーからのグランプリコンクール出場はないが、優れた合唱団には観客賞が与えられる。
第5回東京国際合唱コンクールのチケット情報
第5回東京国際合唱コンクールのチケット情報は、まだ発表されていません。
ただし、第4回大会については公式サイトにてチケット情報が公開されました。聴きに行かれる方は随時公式サイトをご確認ください。
第5回東京国際合唱コンクールの結果
コンクールの結果は、詳細が分かり次第、当サイトにて紹介予定です。
まとめ
東京の夏を彩るイベントとしても注目が高まっている東京国際合唱コンクール。
さまざまなカテゴリーに分かれており、聞き手も多種多様な楽しみ方ができる素敵な大会です。今年はどんな素晴らしいハーモニーが聴けるのか、今から楽しみですね。