東北地方にゆかりのある人が出場資格を持つ「全東北ピアノコンクール」。会場は杜の都・宮城県仙台市です。

「せんくら」こと仙台クラシックフェスティバル、仙台国際音楽コンクール、定禅寺ジャズフェスティバルなど、仙台には音楽の祭典がたくさんあります。その一つが、長い歴史を誇る全東北ピアノコンクールです。

本記事では、2023年開催の第67回全東北ピアノコンクールの概要やレベル、詳細についてご紹介いたします。

全東北ピアノコンクールとは

全東北ピアノコンクールは、音楽文化の普及向上と才能ある若手ピアニストの発掘及び育成を目的に、東北放送が1957年に開局5周年を記念して発足しました。

現在では文化庁、河北新報社、東北各県の教育委員会、公益社団法人日本演奏連盟などが後援する大きなコンクールへと発展しています。

審査は予選、本選のみ。予選は一般公開審査で、合計得点上位者およそ7~8名が本選に進みます。入賞3名には賞金、賞状、記念品が贈られるほか、得点順にとらわれず将来有望な奏者には東北放送奨励賞が贈られます。

大会のレベル

過去の入賞者を見ると、数々のピアノコンクールでも入賞している実力者ばかり。予選を通過するにも相当なレベルが問われることから、難易度の高いコンクールと言えるでしょう。

2022年・第66回大会の結果

第1位|佐藤あやめ(青森県立弘前高校)

高校3年生での1位受賞。
佐藤あやめさんは第76回全日本学生音楽コンクール本選(2022年)高校の部で奨励賞受賞という実力の持ち主です。

第2位|佐竹那月(東京藝術大学大学院博士後期課程)

佐竹那月さんは、第2回日本バッハコンクール中学生部門金賞受賞、第5回東京ピアノコンクール高校部門第1位受賞、第9回エレーナ・リヒテル国際ピアノコンクール(2016年)高校生部門第1位受賞。さらにリサイタルを開くなど活躍の場を拡げています。

第3位 |本間 葵(山形大学)

本間葵さんは、第19回ショパン学生ピアノコンクール in TOHOKU(2019年)高校の部で金賞受賞、第12回日本バッハコンクール(2021年)では大学・大学院の部で優勝しました。

第67回全東北ピアノコンクールの日程と会場

2023年第67回大会の日程を見ていきましょう。

予選

日時

2023年4月23日(日)午前10時 開始(予定)

会場

宮城野区文化センター パトナホール コンサートホール

本選

日時

2023年5月28日(日)午後1時 開始(予定)

会場

宮城野区文化センター パトナホール コンサートホール 

第67回全東北ピアノコンクールの課題曲

第67回全東北ピアノコンクールの課題曲は以下の通りです。

予選課題曲

【A】および【B】グループより1曲ずつ、あわせて2曲を演奏。

【A】次の6曲から1曲を選択

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻第2番 ハ短調 BWV847

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻第3番 嬰ハ長調 BWV848

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻第9番 ホ長調 BWV854

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第1巻第13番 嬰ヘ長調 BWV858

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第2巻第6番 二短調 BWV875

J.S.バッハ/平均律クラヴィーア曲集第2巻第15番 ト長調 BWV884

【B】次の3曲から1曲を選択

ショパン/ワルツ 第2番 Op.34-1 

ショパン/ワルツ 第5番 Op.42

ショパン/ワルツ 第14番 遺作

本選課題曲

【A】および【B】グループより1曲ずつを組み合わせて、20分以上25分以内のプログラムを構成し演奏。

【A】次の3曲から1曲を選択

ハイドン/ピアノソナタ ハ長調 Hob.XVI:50 

モーツァルト/ピアノソナタ ハ長調 K.330

ベートーヴェン/ピアノソナタ 変ホ長調 Op.27-1

【B】次の5曲から1曲を選択

メンデルスゾーン/ロンドカプリチョーソ ホ長調 Op.14

ショパン/舟歌 嬰へ長調 Op.60

リスト/パガニーニによる大練習曲 第6曲

ブラームス/狂詩曲 Op.79-1 

ラヴェル/ソナチネ 

第67回全東北ピアノコンクールのチケット情報

第67回全東北ピアノコンクールはチケット不要で入場無料です。
ただし、過去のチラシによると未就学児は入場不可である可能性が高いのでご注意ください。詳しくは公式サイトからご確認ください。

東北ピアノコンクール 公式サイト

宮城野区文化センター

まとめ

これまでに名ピアニストが何人も輩出されてきた歴史を持つ全東北ピアノコンクール。今年はどんな結果になるのか楽しみですね。