さまざまな音楽コンクールを開催し続けている国際芸術連盟。中でも、JILA(国際芸術連盟)音楽コンクールは開催歴も長く、知る人ぞ知るコンクールです。

今回はJILA音楽コンクールの概要や日程、2023年大会の詳細についてご紹介します。

JILA(国際芸術連盟)音楽コンクールとは?

JILA音楽コンクールは、様々な音楽コンクールやオーディションの主催、海外アーティスト招聘、日本各地での演奏会の開催などを行っている国際芸術連盟(JILA)が主催しているコンクールです。「優れた音楽家を発掘、育成し、日本及び世界への活動の場を広げるとともに、これからの音楽文化の発展に寄与することを目的」として始まりました。

第23回大会からは、作曲部門と演奏部門に分かれての開催となっており、入賞・入選者には金一封の他に「エクセレント・アーティスト・コンサート」への出演などの特典があります。

大会のレベル

過去の結果から見ると、近年の演奏部門は応募者数がかなり少ないようです。
第22回大会(2017年)の結果を見ると盛り上がった様子が伝わってきますが、第24回大会(2019年)の応募者は各部門合計14人。そこからのレベルの判断は難しいですが、応募者の少ない今、チャレンジしてみるのも良いかもしれません。

作曲部門については、過去3回で11~16作品の応募があり、第1位該当者なしの年もあることから、レベルは比較的高いと見ていいでしょう。反面、応募数を考えると、初めての作曲コンクール応募にも適していると思われます。

過去の主な入賞者

演奏部門

第24回(2019年)大会は各部門共にほとんど入選者がいないという結果でした。
声楽部門のみ1位2位なしの以下の結果となっています。

第3位 馬場津也子(ソプラノ)
入選 岩井奈美(メゾ・ソプラノ)

第24回 演奏部門 声楽部門第3位 馬場津也子|参考動画(一番左、ソプラノ)

作曲部門

第27回大会(2022年)

第2位 小島 三千代  「白昼屋」(第1位 該当者なし)

第26回大会(2021年)

第1位 中村 美友 「纏 ~ 2 台のピアノのための~」

2023年JILA音楽コンクールの流れと審査部門

2023年のJILA音楽コンクールは、第28回の作曲部門と第25回の演奏部門が開催されます。
ここからは2023年大会の詳細についてご紹介します。

演奏部門

大会の流れ

予選は音源審査となり、通過者のみ本選へと進みます。

審査部門

演奏部門における審査部門は、ピアノ、管楽器、弦楽器、声楽、 ジュニアの5種類となっています。ジュニア部門については、本選当日18歳以下であることが条件で、ピアノ・管楽器・弦楽器・声楽の各審査部門にエントリー可能です。

作曲部門

作曲部門は、楽曲の楽譜の提出(可能であれば演奏音源の提出)によって審査が行われます。

2023年JILA音楽コンクールの日程と会場

演奏部門と作曲部門それぞれの日程と会場についてご紹介します。

演奏部門

予選

音源審査

2023年4月1日(土)~6月30日(金)<当日消印有効>

審査結果

7月14日(金)頃までに応募者全員に通知

本選

日程

2023年7月27日(木)

会場

旧東京音楽学校 奏楽堂

作曲部門

音源審査

2023年4月1日(土)~6月30日(金)<当日消印有効>

審査結果

2023年8月31日(木) 頃までに応募者全員に通知

2023年JILA音楽コンクールの課題

演奏部門

演奏部門の課題は以下となっています。

予選

ピアノ、管楽器、弦楽器、声楽、 ジュニア共通で自由曲1曲(音源審査)

楽曲はクラシックに限ります。

本選

ピアノ/管楽器/弦楽器/…自由曲1曲(13分以内)

声楽…歌曲1曲を含めた自由曲を2曲ないし3曲(合計13分以内)

ジュニア…それぞれの楽器部門に準じます。

作曲部門

作曲部門の規定は以下のようになっています。

10分程度以内の楽曲。ソロ~四重奏で、編成は自由で、1人3曲まで応募できます。

発表・未発表については問われないものの、過去に他のコンクール等で入賞・入選した作品は応募できません。

使用可能楽器

木管

フルート、ピッコロ、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サクソフォン、オカリナ

金管

トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニアム、チューバ

ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、マンドリン、ギター

マリンバ

鍵盤

ピアノ

声楽

声楽曲の場合は、歌詞は日本語(翻訳したものを含む)に限ります。

2023年JILA音楽コンクールの結果

コンクールの結果は、詳細が分かり次第、当サイトにて紹介予定です。

2023年JILA音楽コンクールのチケット情報

2023年JILA音楽コンクールについて、演奏部門の本選は関係者のみとなっている可能性が高いため、足を運びたいと考えている方は事前に公式サイトからお問い合わせしてみてくださいね。

また、演奏部門・作曲部門共に、入賞・入選者は2023年10月の「エクセレント・アーティスト・コンサート」に出演できることになっています。会場は旧東京音楽学校 奏楽堂が予定されています。こちらについても、詳細は公式サイトからご確認ください。

まとめ

音楽文化の発展に寄与することを目的としたJILA音楽コンクール。今年はいったいどんな優れた音楽家が発掘されるのか楽しみですね。