コンクール参加の理由は人によってさまざまです。入賞を目指すことだけでなく、舞台に慣れることや審査員のフィードバックをもらうことなどもありますね。
今回紹介する「フレッシュ横浜音楽コンクール」は、入賞のチャンスが多くあり、予選・本選の両方で審査員から講評を受けられるため、さまざまな目的を持って参加できる大会です。2023年に17回目を迎える当コンクールについて、概要や日程、課題曲などを見ていきましょう。
目次
フレッシュ横浜音楽コンクールとは?
フレッシュ横浜音楽コンクールは、ピアノ学習者が演奏の腕を磨き才能を発揮する機会として、また横浜地区における音楽文化の普及と振興を目的として、2007年に創設されたピアノコンクールです。当初はソロ部門のみの開催でしたが、2013年の第7回大会から連弾部門も追加されました。
音楽への情熱や楽曲への理解度、個性豊かな演奏といった、テクニック以外の点も積極的に評価されることが特徴です。
大会のレベル
フレッシュ横浜音楽コンクールにおいて予選があるのはソロ部門のみで、連弾部門は本選からの参加となります。
また、直近で開催された第16回大会のソロ部門の結果を確認すると、予選エントリー数は167名で、うち予選通過者数が90名、本選受賞者が61名となっています。連弾部門においてはエントリー数19組のうち13組が受賞。
以上のことから、入賞のチャンスが多いコンクールだといえます。
ただし、これがレベルの高さ・低さには直結しない点には注意が必要です。賞に値しない演奏だと当然受賞はできないわけで、日々の練習は入念にしておきましょう。
過去の主な入賞者
2022年
第16回大会の本選は、2022年8月7~8日にみどりアートパークで開催されました。各部門の最上位入賞者は以下の通りです。
部門 |
賞名 |
氏名 |
A部門 (小学校1、2年生以下) |
金賞、審査員特別賞 |
榎木 寧音 |
B部門 (小学校3、4年生) |
金賞、審査員特別賞 |
浦松 海渡 |
C部門 (小学校5、6年生) |
金賞、青葉区長賞 |
川原 悠聖 |
D部門(中学生) |
金賞、審査員特別賞 |
佐々木 莉更 |
E部門(高校生) |
銅賞 |
小野 姫果 |
大学生S部門(音楽大学生) |
金賞、審査員特別賞 |
草場 恵香 |
一般S部門(音楽大学卒業) |
金賞、審査員特別賞 |
上村 奈々珠 |
アマチュア部門 (18歳以上の音楽愛好者) |
金賞、審査員特別賞 |
太田 燈子 |
連弾A部門 (小学校3年生以下) |
銅賞 |
相田 歩花 定政 歩実 |
連弾B部門 (小学校6年生以下) |
金賞 |
志村 莉 松本 純音 |
連弾C部門(中学生以下) |
銀賞 |
綛谷 凛花子 大能 衣愛 |
連弾D部門(高校生以下) |
銀賞 |
肥田 華乃 板東 麻衣 |
連弾S部門(18歳以上) |
銀賞 |
上田 遥 川浪 佳恋 |
【第16回フレッシュ横浜音楽コンクール受賞者記念】
上田 遥&川浪 佳恋/モーリス・ラヴェル:スペイン狂詩曲より 第4曲 「祭り」 ハ長調
2021年
第15回大会の本選は、2021年8月1~2日にフィリアホールで開催されました。各部門の最上位入賞者は以下の通りです。
部門 |
賞名 |
氏名 |
A部門 (小学校1、2年生以下) |
金賞、フィリア賞 |
梅田 成啓 |
金賞、フィリア賞 |
大能 衣緒 |
|
B部門(小学校3,4年生) |
金賞、審査員特別賞 |
三戸部 颯理 |
C部門(小学校5,6年生) |
金賞、審査員特別賞 |
堀内 寛太 |
D部門(中学生) |
金賞、青葉区長賞 |
近森 七海 |
E部門(高校生) |
金賞 |
河島 彩織 |
大学生S部門 (音楽大学生) |
金賞、審査員特別賞 |
森 遥香 |
一般S部門 (音楽大学卒業) |
金賞 |
廣川 友貴 |
アマチュア部門 (18歳以上の音楽愛好者) |
金賞、審査員特別賞 |
大菅 さら |
連弾A部門 (小学校3年生以下) |
銀賞 |
村本 優依 村本 眞緒 |
連弾B部門 (小学校6年生以下) |
金賞 |
粟野 真澄 田中 杏和 |
連弾C部門(中学生以下) |
金賞、審査員特別賞 |
森田 紫 森田 楓 |
連弾S部門(18歳以上) |
銀賞 |
光永 さくら 遠藤 有佳 |
【第15回フレッシュ横浜音楽コンクール受賞者記念】
粟野真澄&田中杏和/ブラームス:「ハンガリー舞曲集」より 第4番 へ短調
2023年には第17回大会が開催!
フレッシュ横浜音楽コンクールは、2023年に17回目の開催を迎えます。今回も、ステップアップを目指す参加者たちによる熱い演奏が繰り広げられることでしょう。
大会の流れや審査部門、日程、課題曲などは次の通りです。
コンクールの流れと審査部門
大会の流れ
第17回フレッシュ横浜音楽コンクールには予選と本選があります。ただし、予選があるのはソロ部門のみで、連弾部門については本選だけが執り行われます。
また、入賞者は2023年12月10日(日)に開催される「第17回フレッシュ横浜音楽コンクール受賞者記念コンサート」への出演が可能です。
審査部門
部門 |
参加資格(国籍、居住地を問わない) |
|
ソロ部門 |
A部門 |
小学校1、2年生以下 |
B部門 |
小学校3、4年生 |
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C部門 |
小学校5、6年生 |
|
D部門 |
中学生 |
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E部門 |
高校生(受験準備者含む) |
|
大学生S部門 |
音楽大学生(短大、大学院、専門学校、研究科など含む) |
|
一般S部門 |
一般(音楽大学、短大、大学院卒業生) |
|
アマチュア部門 |
18才以上の音楽愛好者 |
|
連弾部門 ※ |
連弾A部門 |
小学校3年生以下 |
連弾B部門 |
小学校6年生以下 |
|
連弾C部門 |
中学生以下 |
|
連弾D部門 |
高校生以下 |
|
連弾S部門 |
18歳以上 |
※連弾部門は学年の高い方に参加部門を合わせること
第17回フレッシュ横浜音楽コンクールの日程と会場
日程 |
会場 |
|
予選 |
2023年7月8(土)・9日(日) ※予選日はどちらか希望可能 |
AKIRAホール(JR横浜線・横浜市営地下鉄グリーンライン中山駅 徒歩5分) |
本選 |
2023年8月6日(日)・7日(月) |
青葉区民文化センター「フィリアホール」(東急田園都市線青葉台駅 徒歩3分) |
第17回フレッシュ横浜音楽コンクールの課題曲
予選
繰り返しになりますが、予選が行われるのはソロ部門のみです。予選はすべて自由曲で、以下の表の通り、部門ごとに演奏時間の目安が定められています。
部門 |
課題曲 |
演奏時間 |
|
ソロ部門 |
A部門 |
課題曲なし 自由曲 |
2分程度 |
B部門 |
3分程度 |
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C部門 |
4分程度 |
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D部門 |
5分程度 |
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E部門 |
6分程度 |
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大学生S部門 |
8分程度 |
||
一般S部門 |
8分程度 |
||
アマチュア部門 |
6分程度 |
<選曲の注意事項>
*楽譜が出版されているものに限る
*組曲、ソナタ等からの抜粋、及び複数曲可。異なる作曲家の組み合わせも可
*変奏曲からの抜粋は基本的に不可
*指定演奏時間より短い曲、長い曲を選曲しても審査結果への影響はない(ただし指定の演奏時間を超える場合は演奏を途中で止める場合あり)
本選
ソロ部門
本選では、ソロA部門とB部門のみ課題曲が設定されています。この2部門では下記表から課題曲を1曲選び、課題曲・自由曲の順で演奏する必要があります。
A部門課題曲 |
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コード |
作曲者 |
曲名 |
A1 |
テレマン |
アレグロ〔繰り返しあり〕 |
A2 |
ヴィットハウアー |
ガヴォット |
A3 |
ハイドン |
メヌエット ト長調 |
A4 |
ギロック |
パリの花売り少女 〔1番カッコ省略、D.C.あり〕 |
A5 |
ショスタコービッチ |
こどもの音楽帳 より 1.マーチ |
A6 |
中田喜直 |
みじかいおはなし |
A7 |
平吉毅州 |
どんぐりが踊ってる |
B部門課題曲 |
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B1 |
スカルラッティ |
スケルツァンド |
B2 |
コレルリ |
サラバンド |
B3 |
ハイドン |
スケルツォ ヘ長調 |
B4 |
ギロック |
漂う雲 |
B5 |
ショスタコービッチ |
こどもの音楽帳 より 6.ぜんまいじかけのお人形 |
B6 |
中田喜直 |
げんきなこども |
B7 |
平吉毅州 |
はつかねずみの運動会 〔繰り返しあり〕 |
ソロA・B以外の部門に課題曲はありません。各部門とも予選と同じ演奏時間で自由曲を演奏します(演奏曲は予選と同一曲でも変更しても構いません)。
連弾部門
連弾部門はすべて自由曲となっており、部門ごとに演奏時間の目安が定められています。各部門の演奏時間は以下の通りです。
部門 |
課題曲 |
演奏時間 |
|
連弾部門 |
連弾A部門 |
課題曲なし 自由曲 |
2分程度 |
連弾B部門 |
3分程度 |
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連弾C部門 |
4分程度 |
||
連弾D部門 |
5分程度 |
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連弾S部門 |
7分程度 |
第17回フレッシュ横浜音楽コンクールのチケット情報
第17回フレッシュ横浜音楽コンクールの予選および本選のチケットに関する情報は、まだ公表されていません。
ただし、2023年12月10日(日)に開催予定の受賞者記念コンサートについては、例年の傾向からみて、チケットが販売される可能性が高いです。演奏を聴きたい人は、コンクール終了後も公式サイトの情報をチェックしてみてください。
まとめ
本格的にピアノを学んでいきたい小学生から演奏技術のある大人まで、さまざまな人が参加できる間口の広いフレッシュ横浜音楽コンクール。今回はどんな素晴らしい演奏が繰り広げられるか、今から楽しみですね。