国内で開催される音楽コンクールは数多くありますが、楽器の独奏だけでなくデュオやアンサンブルでも同時に参加できるコンクールはそう多くありません。
今回紹介する「日本奏楽コンクール」は審査部門が幅広く、これから本格的に音楽に取り組んでいきたい学習者から活動中の音楽家まで、年齢を問わず参加できる魅力的なコンクールです。
当記事では日本奏楽コンクールの概要と2023年に開催される第5回大会に関する情報をまとめて紹介します!音楽コンクールに興味のある人はぜひ参考にしてください。
目次
日本奏楽コンクールとは?
日本奏楽コンクールは2018年に創設された音楽コンクールで、年に一度の開催を基本としています。
審査部門はピアノ、ピアノ協奏曲、声楽、弦楽器、管楽器、アンサンブル、アマチュアの合計7部門があり、さまざまな楽器の演奏者が幅広く参加できるコンクールです。
国内外の学習者や演奏者が、ステージ経験や演奏技術、音楽的感性などを向上させるだけでなく、音楽文化の振興と普及に貢献することを目的として運営されています。
大会のレベル
日本奏楽コンクールの創設は2018年とまだ歴史が浅いので、他の音楽コンクールと比較したレベルについてはまだ評価が定まっていないようです。
しかし日本奏楽コンクールの歴代審査員には国内外の演奏家や大学教授などが名を連ねており、多角的な視点で演奏を審査されることが予想できます。難易度については今後も要注目と言えるでしょう。
過去の主な入賞者
日本奏楽コンクールは2018年の創設以来、これまでに4回開催されています。
ここでは、第4回・第3回大会のグランプリ受賞者をご紹介します!
2022年・第4回
グランプリ受賞者 |
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弦楽器部門/中学の部 |
渡邉 伶音(Vc.) |
東京都世田谷区立芦花中学校2年 |
準グランプリ受賞者 |
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声楽部門 一般Aの部 |
新堂 由暁(Ten.) |
東京藝術大学音楽学部卒業 |
アンサンブル部門 2台ピアノの部 |
小澤 傳枝 |
アントン・ルービンシュタインアカデミー、イタリア国立ラ・スペティア音楽院大学院修士課程修了 |
小澤 叶惠 |
ドイツ国立リューベック音楽大学大学院修士課程修了 |
2021年・第3回
グランプリ受賞者 |
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弦楽器部門/高校の部 |
大久保 瑠名(Vn.) |
桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コース1年 慶應義塾女子高等学校1年 |
準グランプリ受賞者 |
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管楽器部門/高校の部 |
森山 ひかる(Ob.) |
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校2年 |
2023年には第5回大会が開催!
2023年には第5回日本奏楽コンクールの開催が予定されており、すでに参加申込の受付が始まっています。
日本奏楽コンクールは、国内で開催される他のコンクールと比較して開催部門の多さが特徴的です。
希望者は複数の部門・カテゴリーへのエントリーも可能なので、いくつかの楽器でコンクールに参加してみたい人におすすめのコンクールです!
第5回日本奏楽コンクールの流れと審査部門
ここからは、第5回大会の流れと審査部門の詳細をまとめて紹介します!
大会の流れ
第5回日本奏楽コンクールには予備審査、予選、本選の3つの審査段階があります。
各審査段階の詳細は下記の通りです。
審査形式 |
詳細 |
|
予備審査 |
音源書類審査 |
以下の該当者は予備審査免除対象者 ・第1回以降の日本奏楽コンクール本選入賞者 ・12回以降の東京ピアノコンクール入賞者 |
予選 |
非公開映像審査 |
YouTube限定公開による ・電子楽器の使用不可 ・第5回日本奏楽コンクール予選のために2023年4月以降に録画した参加者本人の演奏動画が対象(条件を満たす場合は予備審査と同じ動画による審査も可) |
本選 |
会場・対面審査 |
審査部門
審査部門は下記7つです。
- ピアノ部門
- ピアノ協奏曲部門
- 声楽部門
- 弦楽器部門
- 管楽器部門
- アンサンブル部門
- アマチュア部門
アンサンブル部門の対象は二重奏、室内楽、連弾・ピアノ二重奏で、アマチュア部門はピアノ、弦楽器、管楽器、声楽などが対象となっています。
小学生 |
中学 |
高校 |
大学 |
一般 |
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幼児 |
低学年 |
中学年 |
高学年 |
A |
B |
C |
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未就学児 |
小学 1~2年 |
小学 3~4年 |
小学 5~6年 |
年齢 制限なし |
35歳 以上 |
50歳 以上 |
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ピアノ 部門 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
ピアノ 協奏曲 部門※1 |
年齢不問(各年齢において審査される) |
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声楽 部門 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
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弦楽器 部門※2 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
管楽器 部門※3 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
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アンサンブル 部門※4 |
年齢不問(各年齢において審査される) 連弾、2台ピアノ、二重奏、室内楽 |
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アマチュア 部門 |
伴奏者を除き、18歳以上(上限なし)・音大等でその専攻を専門としていない者 |
※ ピアノ協奏曲部門は、ピアノ伴奏(各自用意)とし、会場審査では2台ピアノ(横並び)審査とする
※ 弦楽器部門の対象は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ギターなど
※ 管楽器部門の対象は、リコーダー、ピッコロ、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サクソフォーン、トランペット、ホルン、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ、オカリナなど
※ アマチュア部門の対象は、ピアノ、弦楽器、管楽器、声楽など
※ アンサンブル部門の二重奏や室内楽は、弦楽・管楽・打楽・声楽・ピアノ等による重奏など自由な編成でよい
※ 国籍、年齢は問わず、年齢指定がある場合の年齢は2023年8月1日時点の年齢とする
※ 大学卒業者や大学院生は「一般」に含まれる(「一般A」は年齢制限なし、「一般B」は35歳以上、「一般C」は50歳以上)
※ 高校を今年卒業した浪人生は、「大学」または「一般A」を参加カテゴリーとする
第5回日本奏楽コンクールの日程と会場
第5回日本奏楽コンクールの予備審査・予選は動画による審査です。そのため参加希望者は、予備審査は3月13日〜7月9日(必着)、予選は4月12日〜7月21日(必着)の間に動画をYouTubeにアップロードし、URLを共有する必要があります。
本選は、3日間に分けて各部門の審査が行われます。
第5回日本奏楽コンクール本選の日程と審査部門は以下の通りです。
日程 |
会場 |
審査部門 |
2023年 |
東京都品川区立 |
・管楽器部門 ・アンサンブル部門(二重奏・室内楽)※管楽器等 ・アマチュア部門(管楽器等) |
2023年 |
東京都品川区立 |
・弦楽器部門 ・声楽部門 ・アンサンブル部門(二重奏・室内楽)※弦楽器・声楽等 ・アマチュア部門(弦楽器・声楽等) |
2023年 |
東京都品川区立 |
・ピアノ部門 ・ピアノ協奏曲部門 ・アンサンブル部門(連弾・2台ピアノ) ・アマチュア部門(ピアノ等) |
第5回日本奏楽コンクールの課題曲
第5回日本奏楽コンクールに課題曲はありません。
すべての審査部門において参加曲目は任意の一曲または複数曲の自由曲で、演奏時間の目安は数分から最大10分程度とされています。
また、予備審査、予選、本選は同一曲で参加することが可能です。
第5回日本奏楽コンクールの結果
コンクールの結果は、詳細が分かり次第、本サイトにて紹介予定です。
第5回日本奏楽コンクールのチケット情報
第5回日本奏楽コンクールのチケットに関する情報はありませんでした。
今後の感染症の流行等に左右される場合もあるので、見学を検討中の方は下記「日本奏楽コンクール事務局」へ問い合わせてみてください。
【日本奏楽コンクール事務局】 〒107-0062 東京都港区南青山3-10-41 ジュエル青山ビル202号 TEL:03-5464-3685 |
まとめ
プロの演奏家を目指す学習者から活動中の音楽家まで、幅広く参加できる日本奏楽コンクール。すべての審査部門において自由曲で参加できることから、個々の演奏技術・音楽性を発揮するには絶好のコンクールと言えるでしょう。
興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。