子供の習い事として人気のピアノ。「習わせたいけど、何歳から始めればいいの?」と悩んでいる方も多いかもしれません。

実は、ピアノを始めるのにおすすめの年齢は3歳から6歳と言われています。なぜなら、この時期にピアノを始めることで、音楽の基礎となるリズム感や音感が身につきやすいからです。

この記事では、3歳から6歳の子供がピアノを始めるのに向いている理由と、幼児期にピアノ教育を受けるメリットを詳しく解説します!

楽しく続けられるピアノ教室選びのポイントも紹介しますので、興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。


  • 監修:山本麻衣国立音楽大学音楽学部演奏学科鍵盤楽器専修(ピアノ)卒業、同時にアンサンブル・ピアノ・コース修了。上田和子、星野明子の各氏にピアノ奏法を、平島誠也、安井耕一の各氏に歌曲伴奏法を師事。

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子供がピアノを始めるなら3~6歳が最適!年齢別のおすすめ理由

子供がピアノを始めるなら3~6歳が最適!年齢別のおすすめ理由

ピアノを始めるのにぴったりな年齢は3歳から6歳です。

この時期は、リズム感や音感が育ちやすく、好奇心も旺盛で、いろいろなことに挑戦するのにちょうどいい時期!また、幼いうちから習い事を通じて音楽に親しむことで感受性や創造力も育ち、ほかの分野にもよい影響を与えてくれます。

実際に、現在活躍するプロのピアニストにも、3歳から6歳という年齢でピアノを始めた人が多いんですよ。

3歳

3歳は好奇心がとても強くなる時期。このころの子供は新しいことに興味を持ち、何にでも挑戦したがるので、習い事も遊び感覚で楽しく始められます。

また、この時期からピアノに触れることで、音を聴き取る力が育ちます。聴覚の発達には個人差がありますが、ピアノ教室などで適切な指導を受けることで音感を磨くことができるでしょう。

「3歳でピアノを習うのは早い」と感じるかもしれませんが、ピアノは鍵盤を押すだけで簡単に音が出る楽器なので、小さな子供でも楽しさを感じられますよ。

この時期に育てた音感は、大きくなってからピアノ以外の楽器に挑戦したり音楽の授業で歌ったりするときにも役立ちます。

ピアノ講師:山本

3歳の子どもはひとり遊びが上手。音が出るものを渡すと喜んで熱中します。ピアノの音に合わせて歩いたり跳ねたりして耳を鍛える「リトミック」にもハマります!一方で、鍵盤が重いグランドピアノの打鍵は骨の発達に支障をきたす恐れがあり、まだ避けたいところ。

4歳

4歳くらいになると、ルールや大人の指示を守って行動できる子も増えてきます。

「この音は高いね」「ここはゆっくり弾いてみよう」といった具体的な言葉がけや指示も理解できるようになり、レッスンを受ける中で音楽の基本的なことを学べるようになります。

ピアノに興味を持つ子なら、「早く弾けるようになりたい」「新しい曲を知りたい」といった気持ちで意欲的にレッスンに取り組めるでしょう。

個人差はありますが、先生の話をしっかり聞けるようになってくるので、習い事を通じて精神面の成長も期待できます

また、この時期はちょうど言葉のバリエーションが増えてくるころ。先生との会話もスムーズになり、子供自身も習い事の楽しさを実感できるようになりますよ。

ピアノ講師:山本

まだまだ手が小さい4歳の子どもにとって、鍵盤は1.4倍の大きさに見えています。指の力は大人の半分以下。最初に指を置いた場所のまま最後まで弾ける、童謡がぴったり!レッスンや自宅練習では保護者のサポートが欠かせません。妹や弟がいて送迎が難しいなら、出張レッスンで家に来てくれる先生を探すのもおすすめ。

5歳

5歳くらいになると、ある程度の集中力がついてくるので、椅子に座って落ち着いてピアノを弾けるようになってきます

このころは、先生の話をしっかりと聞いて、理解・実行する力がぐんと伸びてくる時期。たとえば、「指の動きをこうしてみよう」という指示を聞けば、それを自分なりに再現しようとします。

また、手先も器用になってくるので、基本的な指の動きも覚えやすくなり、両手で簡単なメロディーを弾けるようになる子もいるでしょう。

両手を使って演奏できるようになるとレッスンが楽しくなり、「もっと上手になりたい!」という気持ちになるので、ピアノを続けやすくなります。

ピアノ講師:山本

5歳の子どもは、「アリさん」「ゾウさん」のような強弱や、「カメさん」「チーター」のような速度変化をつけて曲を表現するのがだいすき。保護者はレッスンに同席せず送迎のみの家庭が増え、自宅練習もひとりでできるようになります。これまで毎回「合格」をもらってきた子は、曲の難易度が上がったことで合格にならず悔しい思いをすることもあるかも。気持ちのサポートをしてあげましょう。

6歳

6歳くらいになると、指の力もしっかりついてきます。鍵盤を押さえる指の力を調節できるようになるので、音の強弱やタッチのニュアンスをつけて、音楽に深みを出せるようになりますよ。

また、この時期の子供は一般的に骨格が安定してくるので、ピアノを弾くときに正しい姿勢を保てる時間が長くなるでしょう。

論理的な考え方も発達する時期なので、音符の読み方やリズムの取り方といった音楽のルールも理解しやすくなります

6歳は、理論や技術をしっかり学びながら、余裕を持ってピアノを楽しめる年齢。音楽を通じて自分の感情を表現するできるようになり、自分なりの演奏を目指そうとする子も増えてきます。

ピアノ講師:山本

急に長いフレーズを覚えられるようになったり、すさまじい成長を見せるのが6歳ごろ。この歳から始めても、3,4歳から続けてきた子にあっという間に追いついてしまう器用な子もたくさんいます。一方で、「○歳なのにこんなに弾ける!」には憧れますが、クラシックのピアノ曲を弾きこなすだけの筋力の発達は10歳をすぎるまで待ってあげましょう。

幼児期にピアノを習うメリット・デメリット

幼児期にピアノを習うメリット・デメリット

ピアノは昔から、子供の習い事の定番。なんとなく「教育にいい」というイメージから、子供に習わせたいと思っている人も多いかもしれません。

実は、子供がピアノを習うことには、「ピアノが弾けるようになる」以外にもさまざまなメリットがあるんです!

ここでは、幼児期にピアノを習うことで得られるメリットとデメリットについて詳しく解説します。

メリット① 集中力が育つ

日常生活のさまざまな場面で必要になってくる集中力。子供が幼いうちに集中力を伸ばして、「集団生活や勉強に活かしてほしい」と思う方も多いのではないでしょうか?

ピアノの演奏では手・耳・目などを同時に使いながら、複数のことに注意を向ける必要があるため、練習を繰り返すにつれて自然に集中力が育つんです!

具体的には、両手で違う動きをしながら鍵盤を押さえたり、ペダルを踏みかえたりします。さらに楽譜を読みながら演奏する場合は、身体を動かすことに加えて「見ること」にも注意を向けなければいけません。

このように複雑な動作を必要とするピアノの演奏は、子供の集中力を育てる絶好の機会になりますよ。

ピアノの上達には反復練習が大切で、曲の中で苦手な部分があれば、繰り返し弾くことによって克服を目指します。この過程で、最後まで集中力を切らさずに取り組む姿勢が身につきます。

集中力が育つと、ピアノの練習の効率がよくなって演奏のスキルアップが期待できるのはもちろん、家や学校で何かの作業をするときもほかのことに気を散らさず一生懸命取り組みやすくなりますよ。

メリット② リズム感が身につく

リズム感が身につく

リズム感は、ピアノを習うことで育まれる代表的な能力の一つ。

ピアノは一定の速さでリズムを刻む器械(メトロノーム)を使って練習するので、次第に自分で正確なリズムを捉えられるようになります。

さまざまな速さ・リズムの曲の演奏を経験することで、リズム感が磨かれていきます。

リズム感がいいと体の動きをスムーズに切り替えられるので、効率よく行動する力も育ちます。また、スポーツやダンスでもタイミングをうまく取れるので動きが滑らかになり、苦手意識を持ちにくくなるかもしれません。

リズム感は音楽だけでなく、日常生活やさまざまな活動にも関わる能力です。幼いうちに身につけておくことで、子供の生活がより豊かになりますよ。

ピアノ講師:山本

実は、私は超がつく運動音痴。体育で活躍したことはほとんどありません。
でもリズム感があるおかげで、体育祭のダンスはいちばん前で踊っていたし、クラス対抗の長縄跳びで回す役をしたら、700回以上の記録を出して表彰されました!リズム感があると良いことありますよ。

メリット③ 音感が身につく

音感が身につく

ピアノを習うと、音感が自然に身につきます。

音感には、一つの音を聞いただけで音の名前がわかる「絶対音感」と、基準となる音からほかの音との違いを感じ取る「相対音感」の2つがあります。

一般的に、6歳くらいまでに身につきやすいと言われている絶対音感。子供に絶対音感を身につけてほしいなら、6歳ごろまでにピアノを習うか音楽教室に通わせるなどして、適切な音楽指導を受けられる環境を整えましょう!

一方、相対音感は成長してからでも身につき、合奏や合唱でほかの人と音を合わせるときに役立つ能力です。

どちらの音感も、ピアノ以外の楽器を演奏するときや歌うときに大きなアドバンテージになります。学校の授業などで音楽に関わる機会があったときにも、楽しく演奏に参加できますよ。

<参考>
榊原彩子. 絶対音感習得プロセスに関する縦断的研究. 教育心理学研究 = The Japanese journal of educational psychology / 日本教育心理学会教育心理学研究編集委員会 編. 47(1) 1999.03, p.19~27. (2024ー10-31参照)
榊原彩子. 実践研究 なぜ絶対音感は幼少期にしか習得できないのか?–訓練開始年齢が絶対音感習得過程に及ぼす影響. 教育心理学研究 = The Japanese journal of educational psychology / 日本教育心理学会教育心理学研究編集委員会 編. 52(4) 2004.12, p.485~496. (2024-10-27参照)

メリット④ 脳が発達する

ピアノは指をたくさん動かす楽器なので、ピアノを弾くことで脳が刺激されて発達します。

人間の身体は左半身を右脳・右半身を左脳がとつながっているため、演奏するときに両手を使うピアノは、左右の脳を発達させるのに効果的。「直感やイメージ」をつかさどる右脳と「論理、言語」をつかさどる左脳の両方をバランスよく鍛えることで、脳梁と呼ばれる神経が太く育ち、左右の脳伝達がよりスムーズになります。

さらに、楽譜を見ながら演奏するときは「譜面を読む」「指を動かす」「音を聴く」「次の部分の楽譜を見る」という動作を行います。短期記憶を繰り返しながら一歩先の動きをする複雑な脳の動きは、日常生活でなかなか経験するものではありません。

このように、演奏するときに脳のあらゆる部分を使うため、ピアノは脳が発達する=子供の頭がよくなる習い事としても注目されています。

<参考>
開催レポート:保護者向けセミナー「ピアノのステージで子どもが育つ」.ピティナ・ピアノコンペティション.2023-04-14.(2024-10-27参照)
第7回:ピアノ演奏に関わる分野は、それぞれいつ頃発達するの?.ピティナ調査・研究.2019-12-02.(2024-10-27参照)
Krista L. Hyde, Jason Lerch, Andrea Norton, Marie Forgeard, Ellen Winner, Alan C. Evans and Gottfried Schlaug.Musical Training Shapes Structural Brain Development.Journal of Neuroscience.11 March 2009,29(10).3019-3025.(2024-10-31参照)

ピアノ講師:山本

私の教室にて、6歳でピアノを始めたやんちゃな男の子。半年経ったころ、お母さんが「姿勢よく長時間座れるようになったのはピアノのおかげ」と感激して妹もピアノを始めました。彼はピアノで培った集中力を勉強にも活かし、その後、難関私立中学に進学しました。妹も同じ学校を目指して勉強中。東大生の2人に1人がピアノ経験者と言われているのも納得ですね!

デメリット

子供にとって、ピアノを習うデメリットは特にありませんが、親にとってのデメリットを挙げるとすれば、レッスン料や教材・楽器の購入費用など、金銭的な負担がやや大きいことです。

レッスン料は教室によって違い、楽器は種類によって価格に大きな差があります。

どの教室を選び、どんな練習環境を用意するか・・・。それによって費用の負担が大きく変わるため、ここで具体的な金額を挙げることはできません。しかし、ほかの習い事と比較しても決して安いということはないでしょう。

子供にピアノを習わせるなら、費用面をしっかりと計画し、無理なく続けられるようにすることが大切です。

ピアノ講師:山本

心配なのは初期投資の大きさと、本当に続くのかどうか?ですよね。
安心してください!楽器購入は教室が決まってからで大丈夫。練習室を借りたりレンタルするなど、購入以外の方法があることも後述します!

初めてでも楽しめる!子供向けピアノレッスンの内容

初めてでも楽しめる!子供向けピアノレッスンの内容

ピアノレッスンと聞くと、「難しい」「厳しい」といったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、子供向けのレッスンは楽しく続けられるように工夫されているので、音楽関係の習い事が初めての子でも大丈夫です!

教室によって違いはありますが、子供の興味を大切にして、幼い子でも無理なくできる内容を取り入れている教室がたくさんありますよ。

ここでは、子供向けのレッスンのカリキュラム例をいくつか紹介します。「子供向けのピアノレッスンって何から始めるの?」という疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてくださいね。

楽譜の読み方をいちから学ぶ

「楽譜を読めること」は、ピアノを弾くときに必要なスキルの一つ。

幼児期からピアノを習い始める子供の中には楽器の演奏自体が初めての子もいるので、多くのピアノ教室では、楽譜の読み方を含めて指導してくれます。最初から楽譜が読めなくても心配ありません!

子供向けの教材はイラストや記号が使われていたり、色分けされた音符や図で直感的に理解できるようになっていたり、小さい子でも楽しみながら楽譜の読み方を学べる工夫がされています。

視覚的にわかりやすい教材を使って、先生が一つひとつ丁寧に教えてくれるので、楽譜が読めない状態でピアノを習い始めても大丈夫ですよ。

手拍子や楽器を使ったリズム練習

手拍子や楽器を使ったリズム練習

リズム練習は、子供向けのピアノレッスンでよく取り入れられるカリキュラムです。

音楽に合わせて手拍子をしたり簡単な楽器を鳴らしたりすることで、ピアノ演奏にとって重要なリズム感を養うことができます。こうした練習は遊び感覚で取り組めるため、習い始めたばかりでまだピアノが弾けない子にも楽しめますよ。

音楽に合わせて手拍子を打つだけの簡単な動作のように思えますが、こうしたリズム練習はピアノの上達につながる効果的な練習法です。

曲の練習をするときも、難しいところは先生の演奏やCDに合わせて手拍子でリズムを取り、理解してからピアノを弾くことでスムーズに苦手を克服できます。

先生の伴奏に合わせて片手で弾く

最初からピアノを両手で弾くのは難しいため、ピアノ教室では片手の演奏からスタートする場合もあります。先生が伴奏を付けて盛り上げてくれるので、簡単な曲でも本格的な演奏になって達成感を味わえますよ。

早い段階からピアノを弾く楽しさを知ることは、飽きずに続けるための大切なポイント。

また、「誰かと一緒に演奏する」という楽しみを覚えることで、音楽への興味がますます深まって、練習意欲がわいてくるかもしれません。

曲を演奏する達成感やピアノを弾く喜びが、子供たちのやる気を引き出し、もっと頑張りたいと思う気持ちを育ててくれます。

先生のまねをしてドレミで歌う

先生のまねをしてドレミで歌う

ピアノで弾く曲を練習するときに、メロディーを歌って覚えるという方法を取り入れている教室もあります。

歌うことは音楽を表現する基本であり、子供にとって歌はピアノよりも身近な存在。「ここは大きく」「このくらいの速さで」といった曲の雰囲気を歌って感じることは、ピアノの演奏にも役立ちます。

また、先生のまねをしてドレミで歌うことで、自然に音感やリズム感が育つというメリットもあります。耳で音を聴き分ける力が鍛えられるので、ピアノを弾くときにより豊かな表現をする助けにもなりますよ。

ピアノ講師:山本

ピアノ教室で教えられることはこんなにたくさんあります。飽きないよう手を変え品を変え、私は5歳以下の子に5分以上同じことを続けないよう心がけています。このほかにも、指の体操で脳と指の筋肉を鍛えたり、音感が育ってきたら耳コピーのやり方を教えることも!

子供にぴったりのピアノ教室を選ぶ5つのポイント

子供にピアノを習わせるときに大切なのが、楽しく学べる教室を選ぶこと。子供の性格や年齢を踏まえて、相性のよい教室を見つけてあげることが、習い事の継続につながります!

ここでは、子供にぴったりのピアノ教室を選ぶための5つのポイントを紹介します。

1.通いやすさ|立地・レッスンのスケジュール

ピアノ教室を選ぶときに最も重要なのが、通いやすさ。通いやすいピアノ教室を探したい方は、「立地」と「レッスンスケジュール」に注目してみましょう。

将来的にお子さんが一人で通うことを考えると、自宅から徒歩圏内にある教室か、交通機関を使って安全に通える教室を選ぶことをおすすめします。

また、レッスンスケジュールも大切なポイントです。週1回、月2回など、レッスンの頻度は教室によって異なります。中には、曜日や時間帯を変更してスケジュールを柔軟に組める教室もあります。

急な体調不良などで欠席したときに、振替レッスンを受けられるかどうかも調べておくと安心ですよ。

ピアノ講師:山本

駐車場の有無も確認を。送迎のみでレッスン同席を希望しない場合、近くにドラッグストアやスーパーなど、帰りを待ちながら保護者が時間を潰せる場所があるかも意外と重要です!

2.子供との相性|教室の方針・教え方

子供との相性|ピアノ教室の方針・教え方

教室の方針や先生の教え方も、ピアノ教室選びにおいて注目すべきポイント。体験レッスンがあるならぜひ参加して、先生と子供の相性をチェックしましょう!

実際にレッスンを体験してみることで、子供が楽しんで学べるかどうかを確認できるので、安心して通わせることができますよ。

子供がリラックスして学べる環境であれば、レッスン中にわからないことがあっても遠慮せず質問できるため、ピアノのスムーズな上達が期待できます。

ピアノ講師:山本

先生の経歴よりも、子どもへの話しかけ方が決め手になることもありますよ!

3.費用|レッスン料・教材費

ピアノ教室を選ぶとき、大きな判断材料になるのがレッスン料などの費用面。年齢が上がるとレッスン料が高くなることが多いので、数年先のことも考えに入れて、予算に合った教室を選んでくださいね。

レッスン料のほかに、入会金や発表会の参加費・教材費などが必要になることもあります。あとから慌てないためにも、これらの費用について事前にチェックしておくのがおすすめです。

4.発表会・イベントの開催

ピアノ発表会・イベントの開催

発表会などのイベントは、ピアノ教室に通う醍醐味の一つ。

「誰かに演奏を聴いてもらいたい」という気持ちは、子供がピアノの練習を続ける大きな原動力になります。発表会という目標があると毎日の練習にもメリハリがつき、努力することで、ピアノの演奏がもっと上達しますよ。

また、発表会に向けて一生懸命練習して本番で演奏をやり遂げることで、子供は「頑張り続ける力」や「自信」を身につけます。緊張感のあるステージでの演奏を何度も経験することで、失敗や困難にも負けず挑戦する力も育まれます。

発表会やイベントの開催頻度は、教室によってさまざま。年間のスケジュールを把握したい方は、教室選びの段階で今後の予定や過去の開催状況をチェックしておきましょう!

<参考>
開催レポート:保護者向けセミナー「ピアノのステージで子どもが育つ」.ピティナ・ピアノコンペティション.2023-04-14.(2024-10-27参照)

5.レッスンの種類|グループレッスン・個人レッスン

ピアノ教室には、複数の生徒が一緒に学ぶグループレッスンと、マンツーマンで指導を受ける個人レッスンがあります。


グループレッスン

個人レッスン

生徒の人数

複数

1人

メリット

・演奏の楽しさを共有できる
・ほかの子から刺激を受けられる
・社会性が育まれる

・自分のペースで指導を受けられる
・苦手な部分に時間をかけて学べる
・先生に質問しやすい

こんな子に
おすすめ

・人前に出るのが好きな子
・大人数で遊ぶのが好きな子

・マイペースな子
・人見知りな子

ほかの子供たちと一緒に学ぶことで演奏する楽しさを共有したり、刺激を受けたりして成長できるのが、グループレッスンの強み。グループでの練習は、人と一緒に演奏してリズムやタイミングを合わせる経験ができるので、レッスンを通じて社会性も育まれますよ。

一方、個人レッスンは先生が子供一人ひとりに合ったペースで指導してくれるので、じっくりと演奏技術を磨くことができます。また、先生と一対一で向き合うことで子供が安心して質問しやすいのもメリットです。

できれば、グループレッスンと個人レッスンの両方を体験することをおすすめします。

物静かな子がグループレッスンでしっかりと自分を表現できたり、やんちゃな子が個人レッスンで思わぬ集中力を発揮したり、体験レッスンを通じて子供の新たな面を発見できるかもしれません。

具体的なピアノ教室のレッスン形式や口コミ・評判を知りたい方は以下の記事を読んでくださいね。
【子どものピアノ音楽教室比較6選】おすすめ教室の口コミと評判、選び方を解説

【子供とピアノ】よくある質問に回答!

どんな子供がピアノに向いてる?

ピアノに向いている子供に共通する最大の特徴は、「音楽が好きなこと」。音楽が好きだと、ピアノの練習を楽しく続けられますよ。

ピアノはすぐに上手くなるわけではなく、少しずつ進歩していくものなので、練習を続けることが苦にならないことは大きな武器になります。

練習を続けやすいという意味では、飽きっぽくなくて我慢強い子、コツコツと努力ができる子、ポジティブで落ち着いた性格の子もピアノに向いています。

さらに、手先が器用な子供や、空想するのが好きで感性が豊かな子供にもピアノはおすすめです。このような性格の子供は歌や楽器を使った音楽表現が得意なことが多いので、ピアノにも興味を持ちやすく、熱心に練習することが期待できますよ。

ピアノを始める年齢が遅くても大丈夫?

絶対音感を身につけたいなら、6歳ごろまでにピアノを始めるのがよいと言われています。

しかし、ピアノが弾けるようになることが目的なら、いつから始めても遅いということはありません!

ピアノは鍵盤を押すだけで簡単に音が出せて、どんな年齢の人でも楽しめる楽器。大人になってからピアノを習い始める人もたくさんいますし、何歳からでもピアノを弾くことはできますよ。

ピアノアプリを活用するのも人気です。詳しくは下記記事をご参照ください。
【2024年最新】無料で試せるピアノ練習アプリ6選!独学向けおすすめアプリも紹介

男の子がピアノを習うのはあり?

ピアノは、男女問わずおすすめの習い事です。最近はYouTuberやアーティストに憧れてピアノを始める男の子も増えていますよ。

手の大きさや力の強さはピアノを弾くとき有利に働くこともあり、実際に音楽の世界で活躍している男性も多くいます。

性別に関係なく楽しめるのがピアノの魅力なので、「男の子だから」といってピアノを習うことをためらう必要はありません!子供が興味を持つようなら、ぜひ習い事として検討してみてくださいね。

上達するための練習時間や練習方法は?

ピアノ以外の楽器にも共通することですが、上達に必要なのは「練習」。しかし、長時間ピアノの前に座って弾き続けるのは効果的ではありません。

子供の場合、集中力は年齢によって違い、一般的には「年齢+1分」くらいの時間が集中して練習できる時間だと言われています。

ピアノ練習が習慣になるまでは無理をせず、集中力が切れてきたら適度に休憩を挟むことが大切です。親が時間の管理をサポートして、楽しく練習できるようにしてあげましょう。

短い時間でも毎日練習を続けることが、ピアノが上達するための近道です!

家での練習方法についてもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてくださいね。
【ピアノ講師解説】こどもへのピアノの教え方~手順やコツについて~

ピアノを始めるのは早ければ早いほどいい?

「ピアノを習う」という意味では、始めるのは早ければ早いほどよいわけではありません。

ピアノを弾くためには、子供が一人でしっかりと座る必要があります。そのため、始めるのが早すぎると正しい姿勢をキープすることが難しく、ピアノ教室に通ってもレッスンにならないかもしれません。

特に、幼い子供の場合は座っていることに集中できなかったり、指の力が足りなかったりして、ピアノを弾くこと自体が難しい場合もあります。

子供が落ち着いて座れるようになってから始めたほうが、レッスンの効果や成長を感じやすくなりますよ。

「まだピアノを習うには早いかな?」と思う子には、おもちゃの楽器を与えたり音を聞かせたりして、音楽に親しみやすい環境を作ってあげるのもおすすめです。

ピアノは絶対購入しないといけない?

習い始めからピアノを必ずしも購入する必要はありません。

ピアノ教室によっては、練習室を貸してくれるところもあります。また、幼いうちはキーボードや電子ピアノといった手頃な価格の楽器で練習するのもよい方法です。

子供がピアノを続けられるか不安な方におすすめなのが、レンタルピアノ。レンタルなら子供の様子を見ながら購入を検討できるだけでなく、いろいろなピアノを試すこともできますよ。

ピアノを習い始めてしばらくしてから、本格的なピアノを購入する人も大勢います。

ピアノは決して安い買い物ではありません。購入するときには通っている教室の先生に相談したり、実際に楽器店で試し弾きしたりして、弾く人に合ったピアノを選んでくださいね。

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まとめ

ピアノを始めるのにぴったりの年齢は3歳から6歳。この時期に始めることでリズム感や音感といった音楽の基礎が身につくだけでなく、集中力や脳の発達にもよい影響が期待できます!

絶対音感の習得が目的なら6歳までに習い始めるのがおすすめですが、ピアノの演奏を楽しむことが目的なら何歳から始めても遅くはありません。

子供の興味を大切にして、年齢や性格、家庭環境に合わせて無理のない形でピアノを始め、楽しく続けられる環境を整えてあげてくださいね。