Simply Piano(シンプリーピアノ)は、ピアノの基礎から学べる丁寧なレッスンと音声付きのわかりやすい解説で、初心者でも無理なく取り組める、人気ピアノ学習アプリです。
「ピアノ経験ゼロの初心者でも使いこなせる?」
「他のピアノ学習との違いは?」
「料金や解約方法が気になる!」
本記事ではそんな皆様の疑問にお答えすべく、現役ピアノ講師がSimply Pianoの機能や料金、使い勝手などについて、実際のアプリ画面とともに詳しく解説します。
全機能をお試しできる14日間無料トライアルの詳細や、登録・キャンセルに関する注意点などもご紹介していますので、Simply Pianoの利用をご検討中の方はぜひ参考にしてください。
案内人
- 古川友理名古屋芸術大学卒業。
4歳よりピアノを始め、伊藤京子、深谷直仁、奥村真の各氏に師事。
地元愛知県三河地方を中心に器楽、声楽、合唱伴奏者として活動する傍ら、島村楽器音楽教室等でピアノ講師として勤める。
目次
Simply Piano(シンプリーピアノ)とは?
Simply Pianoは、世界中のピアノ未経験者50万人以上、ピアノ経験者35万人以上の上達をサポートしてきたピアノ学習アプリです。複数端末で使用でき、アプリ内では家族とレッスンの進捗を共有することもできます。iPhone、アンドロイド、iPadで利用可能です。
ピアノ基本テクニックや音楽の基礎知識をレッスン形式で学べるだけでなく、5,000以上の収録曲の中から好きな楽曲が表示される楽譜と音源にあわせて楽しく練習できます。
Simply Pianoの特徴
- ピアノ演奏の知識や基礎テクニックを学べる数年分の相当のレッスンが収録されている
- レッスンの継続をサポートする機能が充実している
- さまざまなジャンルの名曲が5,000以上収録されている
- 演奏のフィードバックを受けられる
- 1アカウントあたり最大5つのプロフィールを作成可能
- 広告の無掲載など、子どもが安心して使える配慮がなされている
- 18万人以上のメンバーが参加するFacebookコミュニティに加入できる(任意)
- 同一アカウントでピアノ以外に絵や歌、ギターも学べる
さらに、リマインダー通知や練習の週間連続記録、5分エクササイズなど、モチベーションを維持しながら効率よく練習を進めるのに役立つ便利な機能も備わっています。
どこまで無料でできる?
Simply Pianoは、無料のアカウント作成のみで一部のサービスを利用できます。
ただし、無料会員が使えるのはレッスンコースの「ピアノ 基本」のみ。その他の機能を利用しようとすると、1ヶ月のサブスクリプションサービスの購入画面に移行します。
すべての機能を利用するためには、サブスク購入が必須……と思いきや、実は有料サービスをたっぷり14日間お試しできる無料体験が用意されているんです!
それでは、トライアルを利用する際の手順を詳しく見ていきましょう。
Simply Piano体験~導入の流れ~
Simply Pianoを導入する間口は2つ。
①Webサイト上でアカウントを作成する方法(支払い方法=クレジットorペイパル)
②アプリから直接アカウントを作成する方法(支払い方法=アプリのサブスク購入)
今回筆者は、①のWebサイト上で無料アカウントを作成してから、iPadにアプリをインストールする流れで利用しました。手順は以下の通りです。
- ②無料トライアル申込
- コースを選択(月額or年会費)または、14日間の無料トライアルを選択
- ③アプリをダウンロード
- Apple Storeか、Google Playにてアプリをダウンロード。登録したアカウントでログインして利用開始
まずは無料アカウントの作成方法から詳しく見ていきましょう。
無料アカウント作成開始
Simply PianoのWebサイトを開くと、登録のスタート画面が表示されるとともに、ピアノの音色が聴こえてきます。この癒しの音楽は、アカウント登録の間常に流れていました。
まずは、開始ボタンをクリックし、メールアドレスを入力します。無料アカウントの作成はこれで終了ですが、ここから年齢や演奏歴、音楽の趣向などを入力するアンケートが続きます。
プロフィール作成のためのアンケート
アカウント作成後にはじまるアンケートでは、以下のような質問に答えていきます。
- 使用する人(本人orその他の人)
- 年齢
- ピアノ経験
- これまでのピアノ学習方法
- 達成したい目標
- 演奏したいジャンル
- 好きな学習スタイル
- 練習頻度
これらは、実際に使用するアプリ画面のカスタマイズに反映されるため、やや手間はかかりますがよく考えながら回答していくのがおすすめです。
Simply Pianoは1つのアカウントで最大5名分のプロフィールを登録できるため、登録ユーザーに対するアンケートが終わると、一緒に使うその他の人に関するアンケートに移ります。
無料トライアルの案内・登録
プロフィールに関するアンケートが終了すると、無料トライアルの案内が始まります。
無料トライアルでは、14日間プレミアムアクセス(有料サービス)を利用できます。クレジットカード、またはPayPalの登録が必要ですが、期間内であればいつでもキャンセル可能です。
ただし、14日を過ぎると自動的に有料サービスに移行し、年間利用料が請求されるため、お試しのみで利用を終了したい場合は注意が必要!画面上に「年間のご請求は〇年△月□日にされます」と表示されるため、忘れないようメモしておきましょう。
Webサイトでの14日間無料トライアル登録が完了すると、アプリの案内が表示されます。
その後、App StoreまたはGoogle Playで「Simply Piano」と検索し、専用アプリをダウンロードすれば準備完了です。
アプリ使用前の準備
アプリを開き、プロフィールや登録アドレスの入力、使用するサービスの選択(ピアノ・お絵描き・歌唱・ギター)を終えると、さまざまなレッスンが並ぶ画面に移行します。
Simply Piano使い方~レッスンの流れ~
今回、筆者はiPadでSimply Pianoアプリを使ってみました。ここからは、アプリの画面とともに、使用中の様子やレッスンの流れをご覧ください。
なお、midi接続で演奏を認識してくれる機能もついているので、通常の演奏で音声認識がうまくいかない場合はmidiインターフェースを利用するのもおすすめです。
「ピアノ 基本」「基本Ⅰ」からレッスンスタート
最初に表示されるのは、ピアノを弾くうえでまず知っておくべき基本が詰まった「ピアノ 基本」「基本Ⅰ」の2つのレッスンです。
「ピアノ 基本」では、ト音記号のド・レ・ミ・ファ・ソをおぼえ、右手の練習をしていきます。
マイクをオンにした状態で表示される楽譜に合わせてピアノを弾くと、正しく弾けた部分が水色に変わります。筆者はピアノの譜面台にiPadを置いて練習しましたが、問題なく音をキャッチしてくれていました。
「ピアノ 基本」は「最初の3つの音符」「ファ・ソ」「右手の練習」「喜びの歌」の4セクションに分かれており、それぞれに3つほどの練習が含まれています。
さらに、各練習が「表示された音符を弾く+音楽に合わせて弾く」という2種類で構成されているため、進度は非常にゆるやか。はじめて楽譜を読む方や、楽譜と鍵盤の位置が結びついていない方でも進めやすいよう工夫されています。
「基本Ⅰ」は両手奏の導入。ト音譜表とヘ音譜表がセットになった大譜表の説明から始まり、両手の基本練習がスタートします。解説部分では音声も流れるため、画面に表示された説明を読んでいるだけの状態よりも理解しやすいように感じました。
ちなみに、音源に合わせて練習するパートはすべて速度調節・途中停止可能で、「聴く」をタップすることでお手本を耳で確認できます。
「ソリスト」「コード」の各コースで基礎固め&レベルアップ
「ピアノ 基礎」「基本Ⅰ」の画面から横にスクロールすると、楽譜や初見演奏、両手演奏をマスターする「ソリスト」コースと、伴奏付けに必要なコードを練習する「コード」コースがあらわれます。
各コースには以下のようなレッスンが含まれています。(一部抜粋)
ソリスト
- 基本Ⅱ・Ⅲ(2オクターブの音域、♯♭など)
- クラシックⅠ(クラシックの名曲に挑戦)
- 中級Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ(ポジション移動、5指の連携強化など)
- バッハの音楽Ⅰ・Ⅱ(作曲家に関する知識、名曲の分割練習など)
- 準上級Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(調子記号、三和音、スウィングなど)
コード
- ポップスコードⅠ・Ⅱ・Ⅲ(基本の4つのコードなど)
- コードスタイリングⅠ・Ⅱ・Ⅲ(ロックの定番パターンなど)
- ブルースコードⅠ(スウィング、ロックンロールなど)
- ジャズコードⅠ・Ⅱ(ジャズのコード進行など)
- アルペジオⅠ(転回形など)
これらに加え、どちらの内容にも関連する音楽理論や譜読み練習のレッスンも用意されています。
ピアノ教本のなかには、順に進めても途中で急にレベルが上がったように感じ、難しさに戸惑う構成のものも多々あります。しかし、Simply Pianoの場合「ソリスト」「コード」とも、最初の基本レッスンと同様に段階を踏んだ細かい練習内容になっているため、急に内容についていけなくなることは少ないでしょう。
流れる楽譜で名曲をマスター
Simply Pianoには、ピアノのテクニックや知識を習得するコースとは別に、5,000もの楽曲が収録されています。それぞれレッスンのどのレベルに該当するかも記載されているため、レッスンの進度に合わせて曲一覧の中から練習曲を選択することも可能です。
まだレッスンが終わっていないレベルの楽曲を選ぶと、「難しいかもしれません!」とお知らせが。しかし「弾いてみる」をタップすればそのまま楽譜に進めます。
各曲とも、音源に合わせて通す練習だけでなく、「右手だけの練習」「左手だけの練習」「部分的な練習」などの分割練習も収録されています。
弾き終わった後は、評価を見て正しい音やリズムで弾けたかどうか振り返ることも可能です。
レベル別にさまざまな曲が収録されていますが、一般的な教本でいう「中級」などと比べてかなり易しい印象を受けました。調号の少ない調性に移調されていたり、メロディのリズムが簡素化されている楽曲も多いため、ピアノ経験者や原曲に近い形での演奏を目指している方にとっては、やや物足りなく感じられるかもしれません。
スクリーンキーボードでも練習可能
さまざまなレッスンが並ぶ画面の右端には、画面上に表示されるキーボードで練習できるレッスンも収録されています。そのため、ピアノを弾いてみたいけれど今すぐ楽器を用意するのは難しいという方でも、演奏を疑似体験できます。
実際に使用したところ、タイムラグもなく反応は良好。ただし、平面のキーを正しい手のフォームでタッチするのは難しいため、ピアノの練習というよりは、ゲーム感覚で楽しむのに適しているといえるでしょう。
【体験レビュー】Simply Pianoの良かったところ
Simply Pianoの口コミを見ると、「うざい」「楽譜通り弾いても間違い扱いされる」などのネガティブなものから、「初心者におすすめ!」「ピアノが弾けるようになった」などのポジティブなものまで様々な評判を目にしますよね。
では、実際はどうなのか?
ここからは、筆者がSimply Pianoを使ってみて良かったと感じた3つのポイントを正直にお伝えします!
音声・音楽付きの解説が多く頭に入りやすい
Simply Pianoでは、ピアノの基礎や音楽理論、作曲家の詳細など、さまざまな解説部分で音声が効果的に使用されています。
曲に合わせて演奏するパート以外でも、目と耳の両方から情報が入ってくるため、ピアノの先生のレッスンを受けているような感覚で進められるでしょう。
細かく分割されたレッスンカリキュラムでじっくり進められる
Simply Pianoに収録されているレッスンは、どこを切り取っても進度がゆるやか。レッスンコースだけでなく、曲単体の練習も非常に丁寧に構成されているため、じっくりピアノ学習を進めていきたい人にピッタリです。
逆に、過去にピアノを習ったことがある方や、ある程度の知識を備えている方にとっては、物足りない可能性も。特に、テンポをデフォルト以上に速くできない点にはややもどかしさを感じました。
収録曲が幅広くさまざまなジャンルの作品に触れられる
5,000曲以上の収録曲のなかには、クラシックからジャズ、ブルース、洋楽、J-POP、K-POPにいたるまで、あらゆるジャンルの名曲が含まれています。曲名やアーティスト名で検索も可能なため、演奏したい曲をいつでも自由に練習できます。
ただし、曲の楽譜はレッスンコースの「ピアノ 基礎」「基本Ⅰ」を修了してはじめてアンロックされるため、アプリをダウンロードしてからすぐに曲単体の練習に入ることはできません。お目当ての曲がある場合は、基礎レッスンをサッと済ませてから取り組みましょう。
Simply Pianoの料金
Simply Pianoの料金については、「3、6、12ヶ月の3プランがある」「年間プランのみ」などさまざまな情報がインターネット上にあがっているようですが……14日間のトライアル後も利用し続ける場合、自動的に契約される料金プランは「12,200円/年間」のみでした。※2024年11月時点
ひと月に換算すると約1,016円ですので、ピアノ教室に通うことを考えればお手頃な値段といえるでしょう。
ただし、トライアルを利用せずにサブスクリプションサービスとして購入する場合は、前者と異なります。
・個人プラン:2,400円/月 ※Pianoのみ
・家族プラン:3,400円/月 ※Piano、Guitar、Sing、Draw利用可
最初の利用の仕方によって料金形態が異なるため注意が必要です。
支払い方法について
アプリ上で、コースを選択(月額or年会費)を選択する、あるいは14日間のお試しを選択すると、そのままApp Store(もしくはGoogle play)でのサブスク購入となります。
Webサイトでサブスク購入した場合の支払い方法は、クレジットかペイパルのどちらかを選ぶことができます。
Simply Pianoの解約方法
Simply Pianoの解約はアプリから行います。手順は以下の通りです。
1.アプリ左上をタップし「設定」を選択
2.「マイアカウント」→「管理」を選択
3.「サブスクリプションをキャンセル」をタップ
サブスクリプションをキャンセルても、請求期間の終了日(請求日から1年後)までは引き続き利用できるため、1年で契約を修了したい場合は早めに手続きを済ませておくことをおすすめします。
注意点
Simply Pianoを快適に利用するためには、使用する側がシステムや使い方を正しく理解しておくことが大切です。ここで、使用上の注意点を確認しておきましょう。
Simply Pianoを利用するうえでの注意点
・14日間の無料期間を過ぎると、自動的に年間使用料が請求される
・楽譜の見やすさを追求するならiPadが必要(スマホ画面は小さく楽譜が見づらい)
・デバイスによっては音声認識の反応が鈍く演奏が反映されないことがある
・楽曲の検索、練習は2つの基礎レッスンを終えてから使用可能になる
・料金、プランが改定される可能性がある
まとめ
4歳から大人まで楽しめるピアノ練習アプリSimply Pianoはこんな方におすすめです。
- ピアノ初心者、楽譜の読み方を学びたい方
- ゆっくりペースでピアノ学習を進めたい方
- 基礎から丁寧に積み上げたい方
- 楽器が手元になくてもピアノ演奏を楽しみたい方
興味をお持ちの方は、まず14日間の無料トライアルを体験してみてくださいね!