今年は、2022年に課題曲Ⅴが廃止されてからの初めての大会です。そのため、2023年の課題曲は今まで以上に注目が集まっています。

そこで本記事では2023年の吹奏楽コンクール課題曲情報をまとめてご紹介!ラインナップは以下の通りです。

★行進曲「煌めきの朝」|牧野圭吾(第32回朝日作曲賞)
★ポロネーズとアリア 〜吹奏楽のために〜|宮下秀樹
★レトロ|天野正道(委嘱作品)
★マーチ「ペガサスの夢」|水口透

曲を聞くのが楽しみでなりません!さっそく見ていきましょう。

案内人

  • 川島光将指揮者・作曲家・編曲家 元・中学高等学校音楽教員、吹奏楽顧問 吹奏楽指導者協会・認定指導員 音楽表現学会会員 K MUSIC GROUP代表 現在はオーケストラ、吹奏楽、合唱、声楽など音楽全般の指導にあたる。

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【Ⅰ】行進曲「煌めきの朝」|牧野圭吾


偉大な作曲家は若いうちから名曲を残します。
こちらの作品は、応募作品201作の中から第32回朝日作曲賞を受賞した高校3年生の作品です。

彼の年齢はなんと17歳!

シューベルトが「魔王」を作曲したのは18歳。
酒井 格先生が「たなばた(The Seventh Night of July)」を作曲したのも17歳。

牧野圭吾さんも将来、日本を代表する吹奏楽作曲家になるかもしれませんね。

下記記事では、演奏ポイントについて詳しく解説していますのでぜひ併せてご一読ください▼

【Ⅱ】ポロネーズとアリア 〜吹奏楽のために〜|宮下秀樹


2020〜2021年課題曲の《吹奏楽のための「エール・マーチ」》の作曲者、宮下秀樹先生の作品です。

これほど短いスパンで課題曲の作曲家が選ばれるのは珍しいですね。それだけ好評だったということでしょうか。

前回はマーチでしたが、今回は違いますね。どのような作品なのか非常に楽しみです。

下記記事では、演奏ポイントについて詳しく解説していますのでぜひ併せてご一読ください▼

【Ⅲ】レトロ|天野正道


これは嬉しい選出ですね。誰もが知っている超一流・大人気の作曲家である天野正道先生の作品。まだ課題曲を書かれていなかったことが驚きです。

下記記事では、演奏ポイントについて詳しく解説していますのでぜひ併せてご一読ください▼

ちなみに天野先生の作品は吹奏楽コンクール全国大会で、全ての部門を合わせると96回も演奏されています!さらに言うと、支部大会だと755回です!

天野先生の主な人気作品もご紹介しますので、まだ聴いたことがない方はぜひチェックしてみてください。

  • ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ
  • カプレーティとモンテッキ「ロメオとジュリエット」その愛と死
  • 天雷无妄
  • ジュウ・シメリック

【Ⅳ】マーチ「ペガサスの夢」|水口透


水口透先生は、吹奏楽に関わっている人は皆さんご存知なのではないでしょうか。
トランペット奏者、吹奏楽指導者、作曲編曲家としても大ベテランです。ジュニアバンドに向けた曲もたくさん出版されています。

こういった現場をよく知って下さっている方の作品は、とても安心できますよね。きっと多くの人に愛され、演奏される曲になることでしょう。
下記記事では、演奏ポイントについて詳しく解説していますのでぜひ併せてご一読ください▼

まとめ

課題曲Ⅴの高校生・大職一般のみのカテゴリーがなくなったので、中学生から大人まで全てに共通する課題曲となりました。

これはとても良いことであると思います。
音楽が世代を越えて交流するきっかけになれば良いですね。

部活動の縮小、少子化などの影響で、吹奏楽コンクールのあり方が問われている昨今。どのような課題曲が理想かというのは、とても難しい課題ですね。

しかし、今回の4人の作曲家の選出はとても素晴らしいと思います。

将来性のある若き作曲家、現場をよく知るベテラン作曲家、課題曲経験のある作曲家、吹奏楽全体を支えてきたレジェンド作曲家。コンクールで演奏を聴くのはもちろん、まずは音源公開が待ち遠しいですね!