こんにちは! edy編集部です。
突然ですが、あなたはモーツァルトの「最後の作品」を知っていますか?

そんなの誰でも知ってるよ。
なんてクラシック愛好家さんからの声が聞こえてきそうですが、本当の最後の作品について知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、モーツァルトが絶筆した曲と、完成秘話についてこっそりご紹介します。
これを知ったらきっとあなたも、明日誰かに話したくなるでしょう。

絶筆した曲《Lacrimosa》

出典:Wikipedia

モーツァルトが最後に書いた曲は、全14曲からなる「レクイエム」と言われていますが、実はモーツァルトは、レクイエムの8番目の曲『Lacrimosa(ラクリモサ)』の冒頭8小節を書き残して絶筆したのです。

この事実を知る人は少ないのではないでしょうか。

しかし、ご存知の通りレクイエムは全14曲で完成しています。一体どういうことでしょうか?

弟子 ジュスマイヤーの存在

8番目の『Lacrimosa』の9小節目以降、および9~14番目の曲は、モーツァルトの弟子のジュスマイヤーという人物が完成させました。

そうまでしてでも完成させなければいけないのには理由がありました。

このレクイエムには曲の依頼主がいて、モーツァルトは高額な報酬を一部前払いですでに受け取っていたのです。そのため、なにがなんでも完成させなければならなかった…。病床のモーツァルトは、死の直前までジュスマイヤーに作曲指示をしていたと言われています。

印象的な曲の閉じかた

『Lacrimosa』の最後は、それまで短調(=暗い)響きだったのが、最後の最後に長調(=明るい)響きになって曲を閉じます。

まるで一筋の光が差し込むような終わりかたは、師匠でもあるモーツァルトへの、安らかに眠れますようにという弟子からのメッセージのようにも感じられます。

モーツァルトの半生を描いた映画「アマデウス」の終盤でも、印象的に流れていました。全体で3分強と短い曲ですので、ぜひ通して聴いてみてください!
https://youtu.be/k1-TrAvp_xs