日ごろの成果を披露する晴れの舞台、発表会。そこで纏うドレスは、思い出に残るとっておきの一着を選びたいですよね。

ドレス選びのポイントに見た目を挙げる方は多いでしょう。ステージ映えは大事ですし、これは当然のことです。ただ、発表会用である以上、やはり演奏しやすいかどうかが最重要といえます。

そして、演奏のしやすさを左右する要素のひとつがサイズです。どのくらいがちょうど良いのか、ドレスとなると分からない方は少なくないはず。

そこで本記事では、子供の発表会用ドレスのサイズ選びについて、部位ごとのポイントや大まかな目安を解説します。

案内人・インタビュアー

  • あっちゃそ大の宝塚歌劇ファン。大学でアートマネジメントやアンサンブル、作曲等を学び、現在ではクラシックは勿論、幅広いジャンルの音楽を聴く。

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子供の発表会用ドレスは演奏しやすいサイズ感が重要!

冒頭でお話した通り、発表会用のドレス選びでは演奏のしやすさが最優先です。楽器を弾いている間は意外と全身を動かすもの。ドレスのサイズが合わず、身体を動かしにくいせいで演奏に集中できなかった…というのは避けたいですよね。

よって、店頭での試着はできるかぎりしておきたいところ。腕はもちろん、足や腰なども細かくチェックしましょう。

レンタルだと試着サービスなしの店舗もあります。その場合、採寸を正確に行った上で、ドレスのサイズ表記を入念にチェックする必要があります。

子供用ドレスのサイズ選びのポイント

ここからはサイズ選びにおける、部位ごとのポイントを解説します。

肩幅

ドレスの表記上は、肩の付け根同士の直線的な長さを指します。子供を採寸する際には、肩の頂点を起点に、首の付け根の骨が出ている部分を中間点とし、さらに反対の肩の頂点までメジャーを伸ばします。採寸時にはメジャーは直線でなく、山なりになるのがポイント

肩が窮屈だと腕を動かしにくく、思うように演奏できません。ですので、実寸+ 2〜3cmのゆとりを持たせるのがおすすめです。ただし、ゆとりがありすぎるとブカブカに見え、ドレスに着られている印象になってしまう点に注意しましょう。

胸囲

ドレス表記にある胸囲は、脇下を一周した長さを指します。子供を採寸する際には、胸のもっとも高い位置を水平に測ります。締め付けて測らないよう注意してください。

胸が狭すぎると体全体を動かしづらく、ひどい場合には呼吸すらしにくくなります。発表会用であれば、実寸+5cmほどのゆとりを持たせるのがおすすめです。

逆にゆとりを持たせてしまうと、見た目の体型が崩れてしまいます。また、ノースリーブだとアームホールから下着や肌が見えてしまうかもしれません。

身丈(背丈)

ドレスの表記上は、首後ろからウエスト切り替え位置までの長さを指します。メーカーによっては背丈と称する場合も。

身丈が長すぎると寸胴に見え、短すぎてもハイウエストで子供っぽくなるなど、見た目に大きな影響を与える要素です。基本的には、ウエストの一番細い部分とドレスの切り替えが重なるようにすると、バランス良く着用できます。

スカート丈

スカート丈は、ウエストの切り替え部分からスカートの裾までの長さを指します。

長いほうが大人びて見えますが、長すぎるとピアノやエレクトーンではペダルを踏むのに支障が出てしまいます。逆に、ミニ丈だと下着が見えてしまいかねない点にも注意しましょう。

着丈(総丈)

身丈とスカート丈を合わせたのが着丈です。着丈が同じでも身丈・スカート丈のバランスが変わると、見た目も身体の動かし方もまた変わります。

モデルの着用イメージも参考に!

ショップのカタログには、サイズ表記に加えて、モデルの着用イメージが掲載されています。モデルの身長・体重・着用サイズ等も添えられており、ある程度の参考になるでしょう。

試着不可のショップでは、このイメージ写真が非常に重要です。モデルの写真を子供に置き換え想像しながらドレスを選ぶことになるため、多少の時間をかけてじっくり検討してください。

子供用のドレス│サイズ以外のチェックポイント

ここからは、サイズ以外でチェックしたいポイントに触れていきます。

素材

滑りやすいサテン地やシルク地は、椅子の座り心地を悪くしやすく、バイオリンなどを支えるのにも向いていません。また、レース地や刺繍生地はひっかかりやすい上ほつれやすく、活動的な子供に着せるには不安です。

このような素材を取り入れたい場合、摩擦の少ない場所にワンポイントで施されているデザインのものを選ぶのがよいでしょう。

発表会用であれば、高彩度でハッキリとした色合いを選ぶのがおすすめです。

淡いパステルカラーも可愛らしいのですが、強いスポットライトの下だと白っぽく見え、ドレス本来の雰囲気が損なわれることも。黒やグレーといったモノトーンは、子供の発表会用としては少し寂しく地味な印象です。

ただ、小規模の落ち着いた催しなら、他の参加者のチョイスも見ながら、大人しめの色合いを選んでもいいと思います。ホール開催でみんながドレスアップする発表会であれば、子供の好みを取り入れながら、華やかな色を選ぶとステージ映えしやすくなります。

袖の有無

ピアノの発表会では、ノースリーブか半袖がおすすめ。長袖やフリル付きのものは、演奏中に袖先がヒラヒラして邪魔になりやすいです。

ヴァイオリンの場合、左肩で楽器を固定し右腕全体を動かすことになるため、ノースリーブが良いでしょう。どうしても袖付きを着たいのであれば、滑りにくい生地を選び、肩と袖周りに刺繍があるものやパフスリーブなどは避けましょう。

インナー

透け防止・汗避けのために、プレーンなキャミソールタイプの下着を着るのがおすすめです。ドレスのラインに干渉しないよう、フリルや装飾の付いたものは避けましょう。ドレス自体がキャミソールタイプであれば、チューブトップ型の下着がおすすめ。

また、アームホールの広いドレスだと、角度によってはインナーが見えてしまうことがあります。その際にドレスとインナーの色が異なると悪目立ちするかもしれないので、両方を同系色に揃えるのが無難です。

「フレアドレスのスカートをよりお姫様らしく広げたい」という場合、パニエを着用しましょう。ただし、ピアノの発表会だと座り心地に影響が出る可能性があるため、柔らかい素材を選んでください。

足元

靴は表記にとらわれず、履き慣れているサイズ感を重視しましょう。

ヒールが細い靴や高い靴、厚底の靴などは姿勢が不安定になりやすいので避けるのが基本です。ヒールは高くとも3cm以内がおすすめ。

また、つま先の出るサンダルやミュールなどはカジュアルすぎる上に脱げやすいのが難点です。脱げにくさを重視するのでしたら、ストラップ付きの靴が良いでしょう。

子供用のドレス選びであわせて読みたい記事

本記事以外にも、edy classicでは子供用のドレス選びに役立つ記事を掲載しています。興味のある方は、以下のリンクからぜひお読みください。


まとめ

今回は、子供の発表会用ドレスのサイズ選びについて、部位ごとのポイントや大まかな目安を解説しました。

サイズが最適だと着心地が良いのはもちろん、演奏もスムーズになる分、努力の成果をフルに発揮できるようになります。ぜひ本記事の内容を参考に、晴れの舞台にふさわしい、心ときめく一着を見つけてください。