こんにちは! Edy編集部です。
今日は、20世紀でもっとも成功したクラシック曲、
グレツキ作曲 交響曲第3番〈悲歌のシンフォニー〉を紹介します。

CD売上100万枚超え! 大ヒットした〈悲歌のシンフォニー〉

出典:Wikipedia

ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(1933~2010/ポーランド)作曲の『悲歌のシンフォニー』は1977年に初演され、当時は賛否両論を巻き起こしました。

その後、1993年にCD『Symphony 3 “Sorrowful Songs”』が発売。当時イギリスのラジオ番組でこのCDの第2楽章が繰り返し放送され、その音楽のあまりの美しさに瞬く間に話題になりました。

その勢いはすさまじく、クラシックのヒットチャートで1位になるばかりか、ポップスやロックを含めたチャートでも6位まで上り詰め、なんとミリオンセラーを記録。ポピュラー音楽ならいざ知らず、クラシックのCDが100万枚も売り上げることは異例の事態です。

なかば社会現象ともいえる大ヒットとともに、グレツキの名前も知られるようになりました。

祈りに満ちた“悲しい歌”

大ヒットした『悲歌のシンフォニー』について、少しご紹介します。

  • 全3楽章
  • 構成はオーケストラ+歌
  • 一楽章ごとに異なる歌詞が付けられている

「悲歌」とあるように、そのどれもが悲しい内容です。非常に重く、厳しく、目をそむけたくなるような悲しい現実を突きつけられる歌詞もあります。

ですが、ただ重々しく悲しいだけの曲では、ここまでのヒットにはなりません。
自国ポーランドにて凄惨な戦争を経験したグレツキの、“平和への祈り”のような切々とした想いが、天上の音楽のごとく美しい旋律とともに表現されています。

おわりに

下記に筆者のおすすめポイントも添えましたので、興味のある方は聴いてみてくださいね。

07:33~頂点に向かって盛り上がりつつも、いい意味で抑制が効いた、淡々と、それでいて重厚なオーケストラが魅力的な部分です。
13:22~まるで鐘の音のようなピアノの音にハッとさせられます。
15:57~言葉では尽くせない切迫感と、その先に広がる美しい旋律に惹きつけられます。
26:48~第2楽章冒頭。ラジオで繰り返し放送された部分です。
32:03~あまりにも悲しく、あまりにも悲しいです。
https://youtu.be/87DJF1_vwQA