【ピアノ・ヴァイオリン用無料楽譜あり】G線上のアリアの全知識

                                   
コラム(雑学)
公開日時:2020/05/13
 
更新日時:2020/05/14
                       

音楽の父・バッハが作曲した名曲として知られる「G線上のアリア」。「G線上のあなたと私」というドラマでも有名ですが、実はバッハの曲をもとにして、全くの他人がアレンジしたものだということをご存知ですか?
 
本記事では、さまざまな編成にアレンジされたおすすめ演奏動画、ピアノとヴァイオリン用の無料楽譜紹介、及び「G線上のアリア」が誕生した背景や、曲名の由来をご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。

 

G線上のアリア、おすすめ演奏動画

「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」のアレンジによって生まれたヴァイオリンとピアノのための「G線上のアリア」ですが、現在はさらにアレンジの幅が広がっています。
 
例えば、演奏形態では、オーケストラや、ピアノやヴァイオリン、チェロをはじめとするソロ、数種類の楽器によるアンサンブルなどにアレンジされることが多いです。
 
では、それらのアレンジの中からいくつかご紹介しましょう。
 

オーケストラver.

最も有名なオーケストラアレンジです。セレモニーなどで流れるのもオーケストラアレンジが多いため、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? オーケストラの気品あふれる演奏が心を穏やかにしてくれます。
 

ピアノver.

ピアノソロのアレンジです。ピアノソロは、レベル別にさまざまな難易度の編曲がされているため初心者の人でも取り組みやすいのが魅力ですが、ゆったりとしたテンポで音数も少ない分、音楽性や表現力が求められます。
 

バイオリンver.

「G線上のアリア」のもととなったヴァイオリンのアレンジです。動画では、ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器が伴奏を付けています。1番低音のG線だけを使った深みのある音色をお楽しみください。
 

チェロver.

ソリストをチェロに替えたアレンジです。ヴァイオリンのソロよりも低い音域となるため、さらに奥行きのある演奏を味わうことができます。伴奏にはコントラバスも加わり、より重厚さが増していますね。
 

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【楽譜 / ヴァイオリン】G線上のアリア

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G線上のアリアとは

ここからは「G線上のアリア」が誕生した背景を解説します。
 

G線上のアリアの原曲は、管弦楽組曲だった!

「G線上のアリア」の原曲は、バッハ作曲の「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」の第2曲、「Aria」です。Ariaはイタリア語読みで「アリア」と発音しますが、「Air」と書いて「エール」というフランス語の読み方をする場合もあります。日本では、曲名にあるように「アリア」と読むのが一般的ですね。
 

air-g-string

 
アリアとは、曲の形式を意味しています。日本ではオペラの中で歌手が独唱する曲というイメージが強いかもしれませんが、実際はオペラだけでなく、オラトリオ(宗教音楽)やカンタータ(バロック時代の声楽曲)などでソリストが歌う曲も含まれます。ゆったりとしたテンポが特徴で、劇中の登場人物のセリフをメロディーに乗せて表現します。
 
原曲となった「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」が作曲された正確な年代は明らかになっていませんが、曲の完成度が高いことから、バッハが特に活躍を見せていた40代に作曲されたという説があります。
 

G線上のアリア、生みの親は天才ヴァイオリニスト

ロマン派時代に入ると、当時活躍していたヴァイオリニスト、アウグスト・ヴィルヘルミが「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」に目を付けます。アウグスト・ヴィルヘルミは、幼いころから天才ヴァイオリニストとしての才能を認められていましたが、演奏家だけでなく、編曲家としての才能も持ち合わせていました。
 
彼がその第2曲「Aria」をヴァイオリンとピアノのために編曲をしたことで、この有名な「G線上のアリア」が誕生したのです。
 

天才ヴァイオリニストが仕掛けた移調の秘密とは

アウグスト・ヴィルヘルミは、「管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068」の第2曲、「Aria」を編曲するにあたって、移調を行いました。「管弦楽組曲第3番」は曲名にもある通りニ長調ですが、彼はそれをハ長調へと移調しています。
 
ハ長調へ移調することで、ソリストは1曲を通してヴァイオリンの弦のG線だけで演奏することができるようになります。「G線上のアリア」の「G線」は、このようにヴァイオリンの弦が由来となっているのです。
 

ヴァイオリンの弦

 
1本の弦だけを使って曲を演奏するスタイルは珍しいため、アウグスト・ヴィルヘルミは話題性も見込んで、あえてこのような編曲をしたのではないかと想像できます。
 
ヴァイオリンの弦は全部で4本あり、音域の高い順にE(エー)線、A(アー)線、D(デー)線、G(ゲー)線と呼ばれています。「G線上のアリア」を演奏できるG線は、最も低音の弦です。
 
E、A、D、Gというアルファベットはすべてドイツ語読みの音階で、日本語で言うとそれぞれ「ミ」「ラ」「レ」「ソ」を表しています。ドイツ語読みに慣れていない人は、下の表で確認してみてください。

弦の名前読み方音名
E線えーせん
A線あーせん
D線でーせん
G線げーせん

 
「G線上のアリア」の「G線上」は、由来となった弦の名前で読むと「げーせんじょう」となりますが、日本ではアルファベット読みの「じーせんじょう」が一般的です。
 

日本ではどんなシーンで演奏される?

「G線上のアリア」は、日本では追悼セレモニーや黙祷のシーンで演奏されます。4/4拍子の、ゆったりとしたテンポ感で演奏されるため、厳かなイメージから日本のセレモニーによく利用されるのでしょう。
 
追悼
 
とは言え、原曲の作曲者であるバッハや編曲者のヴェルヘルミに弔意があったわけではないため、追悼のための曲とは言えません。近年では、結婚式の入場曲や卒業証書の授与式などでも演奏される機会が増えています。
 

まとめ

いかがでしたか?今回は、「G線上のアリア」が誕生した背景や、曲名の由来、そしてさまざまな編成にアレンジされた動画などをご紹介しました。
 
バッハの名曲として知られる「G線上のアリア」が、実はヴァイオリニストの編曲だったと知って意外に思った人もおられたのではないでしょうか。これから式典や結婚式などで「G線上のアリア」を聴く機会があれば、ぜひアレンジにも注目してみてくださいね。

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