新品のピアノよりもお手頃に、本格的な演奏にも耐えられるピアノが欲しい!と思う方には中古ピアノがおすすめです。
しかし、中古ピアノの質は千差万別。新品よりはリーズナブルと言えど、決して安い買い物ではありませんし、長く使うからこそ失敗したくありませんよね。
そこで本記事では、実際に中古ピアノを購入したユーザーのアンケートからとくに参考になる4つのケースをご紹介します。
※edy classic調べ
【ケース①】内部の状態を確認していなかった
まずご紹介するのは、見た目だけで決めてしまい、内部の状態をよく確認していなかったケースです。
<30代 女性>
茶色い猫足のピアノを、見た目が気に入って購入しました。
ピアノはオーバーホールはされておらず現状のまま購入ということでしたが、外装が中古と思えない程綺麗だったので内部も特に問題はないだろうと思い、状態をあまり確認しませんでした。
購入後、調律の方に来てもらうと、フェルトが薄くなっていて鍵盤の重さがそれぞれ違うため、フェルトを鍵盤分変える必要がありました。とてもお金がかかりました。
中古ピアノを購入するときには、その場で決めずに、調律や鍵盤の補修費用などはどうなるのかということを聞いて、総額でいくらくらいになるのかということをしっかりと尋ねて買うべきです。あとで自分でやると高くつきます。
<50代 女性>
中古ピアノを買った後、調律や鍵盤の補修など、思っていたよりもメンテナンスに費用がかかってしまいました。これだったら、新品で安いものを買ったほうがよかったかもしれないと後悔しました。
中古ピアノ選びで最も重要視したいのは、ピアノの現状と今後のメンテナンスについてです。中古ピアノは保管状態や以前のオーナーの使用状況などで大きく状態が異なります。また、アコースティックピアノには消耗部品があるため、いつか必ず修理をするタイミングが訪れます。
必ず販売員や調律師から詳しい状態の説明を受けることと、今後いつ頃に修理が必要になり、どれ位費用がかかるものなのかの確認をしましょう。
【ケース②】音色が思っていたのと違った
次にご紹介するのが、試弾をせずに決めてしまい音色が想像と違ったというパターンです。
<30代 女性>
中古ピアノ販売店のネットショップを通じて購入しました。実店舗は住んでいる所から遠かったため、メールで色々質問をして、良さそうだったので購入を決めました。
届いた中古ピアノは、見た目はさほど古く感じませんでした。安く買えたのでこれは当たりだったのかもと思った矢先、音が想像していたものと違ってびっくり。弾きたかった曲の仕上がりが全然変わってしまいました。また響きが悪いので、ハンマーが劣化しているのかもしれないと、お世話になっている調律師さんに相談。結局消耗品をいくつか変えて高く付きました。
音色に関してはアップライトならだいたいどれも同じだろうと考えていた私が間違っていました。私のように知識のない人こそ、実際に弾いて音を確かめるべきでした。また消耗品は交換されていて当然と思っていたのも改め、今後は確認しなければと思いました。
中古ピアノは上記のケースのように部品が劣化している可能性もあります。また、音色の好みは人それぞれですので、やはり実際に弾いて確認するのが一番です。
【ケース③】ネットオークション・フリマ等で購入
最近最も多いのが、インターネットのオークションやフリマを利用して中古ピアノを購入して失敗したというパターンです。
<20代 男性>
フリーマーケットアプリで購入しました。値段はおよそ10万円と相場よりもかなり安く手に入れることができました。
しかし、届いたピアノは調律がきちんとされておらず、音が合わない鍵盤がありました。修理に時間がかかり、しばらくはピアノを弾くことができませんでした。
多少割高になっても、信頼性が高い所から購入すればよかったと後悔しました。中古ピアノ専門店などの方が保証もついていてよっぽど安心だと思いました。
フリマアプリでの購入は、楽器店で購入するよりもかなり安く手に入る場合もあるので魅力的ではありますが、トラブルが多いのも事実。
ピアノはメンテナンスが必要な楽器ですので、購入後のアフターサポートがしっかりしている専門店で購入するのがおすすめです。
【ケース④】下調べ不足だった
他にも、中古ピアノ展示会で購入したユーザーの展示会ならではの失敗談も。
<30代 女性>
中古ピアノの大型展示会でピアノを購入しました。
展示会で沢山のピアノを一度に見られるからと、他の楽器店には足を運びませんでした。しかし、実際に展示会に行ってみると、良いピアノからどんどん契約が決まっていき、取り置きもできないので、検討にあまり時間が取れませんでした。実際に私たちが伺った時には開催期間の中盤に差し掛かっていて、良いピアノは既に契約済みになっているものが多かったです。
最終的には気に入るピアノに出会えたので良かったのですが、事前に店舗で沢山のピアノを見て回っていれば検討の幅が広がったのではないかと少し後悔しています。
ピアノ展示会は、楽器店や工房などで期間限定で行われることがあります。
相当な台数を揃えているため選び放題かと思いきや、期間限定であるために検討にあまり時間をかけられないというデメリットもあります。
まとめ
中古ピアノ選びで失敗しないためのポイントは以下の4つ。
- 状態の確認を行う
- 実際に弾いてみて決める
- 信頼できる店舗から購入する
- 事前に下調べをする
中古ピアノは、同じメーカー・種類のピアノであっても新品ピアノと比べて1台ごとの音色や弾き心地が異なります。それは、これまでの使用状況や環境によってピアノのコンディションが変わるためです。
大きな買い物になるので、納得のいく一台に出会えるまでできるだけ沢山のピアノを試弾して決めましょう。