いざ電子ピアノを買おうとするとき、気になるのは「せっかく買うなら長く使えるものがいいな」「壊れやすいのは困る」という点ではないでしょうか?

電子ピアノの寿命は、一般的に10年から15年くらいです。しかし、メーカーや扱い方、置く場所によって全然違ってきます。

この記事では、電子ピアノの寿命についてや、長く使える耐久性に優れた機種やメーカーを紹介します。

また、電子ピアノを長持ちさせるコツや修理・買い替えのタイミングの見極め方も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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電子ピアノの平均寿命は10年~15年

電子ピアノの平均寿命は10年~15年

電子ピアノの寿命は、使用頻度や環境によって大きく変わるものの、耐用年数は一般的に10~15年程度と言われています。

「え、意外と短い……」と感じた人もいるかもしれませんね。

電子ピアノは、アコースティックピアノと違って、電子部品やセンサーを多数使用した精密機械です。そのため、どうしても経年劣化は避けられません。

特に、電子部品の寿命は約10年と言われており、これが電子ピアノの寿命の目安とされています。

また、メーカーが部品を保管している期間も決まっているため、あまりに古い機種だと修理の際に部品が入手できない場合もあります。そうなると、修理ができずに買い替えが必要になってしまうことも……。

しかし、すぐに諦める必要はありません!

一般的に、高品質で評判の良いメーカーの電子ピアノは、長持ちする傾向にあります。これは、高品質な部材を使用していたり、厳しい耐久試験をクリアしているからです。

【比較表】電子ピアノ5大メーカーの品質保証

電子ピアノを選ぶときは、メーカーの品質保証も大切なポイント。有名な5大メーカーの保証期間とISO9001取得状況を比較してみました。


メーカー保証期間

ISO 9001認証取得

ヤマハ

1年

カワイ

1年


(国内外の主要な工場)

ローランド

GPシリーズとLXシリーズは10年、
それ以外のシリーズは1年もしくは5年
(機種により異なる)


カシオ

CELVIANO (Grand Hybrid/GPシリーズ・APシリーズ)は3年、
それ以外のシリーズは1年

コルグ

1年

情報なし

面白いのは、ローランドの一部の機種で最近保証期間が延びたことです。これは自社製品の品質に自信があるからでしょう。

ちなみに、「ISO9001」って何?って思いませんか?これは国際的な品質マネジメントシステムの規格を指しています。

簡単に言うと、「国際基準をクリアしたし品質管理をしていますよ」という証明みたいなもの。この認証を取得しているメーカーは、品質管理に力を入れているということですね。

大手楽器販売店では電子ピアノの延長保証も申し込み可能

大手楽器販売店では電子ピアノの延長保証も申し込み可能

電子ピアノをいつまで使うかにもよりますが、長く安心して使いたいなら、延長保証サービスも検討してみましょう。

実は、大手の楽器販売店では、メーカー保証が切れた後も保証を延長できるサービスがあるんです。

例えば、島村楽器では「あんしん延長保証」というサービスがあり、最長5年間も保証が受けられます。修理が必要になったときの出費を抑えられるため、家計的にも安心です。

電子ピアノを購入するときは、こういった延長保証のオプションも一緒に検討してみるといいですね。長期間使う予定なら、特におすすめです。

聞いたこともないメーカーや低価格帯でのみ販売しているメーカーには注意!

聞いたこともないメーカーや低価格帯でのみ販売しているメーカーには注意!

電子ピアノを選ぶとき、「安いのがいいな」って思うかもしれません。でも、ちょっと待って!聞いたこともないメーカーや、すごく安い電子ピアノには要注意です。

実は、低価格帯の電子ピアノを作っているメーカーや、あまり知られていない中小規模のメーカーでは、大手メーカーほど厳しい耐久試験をしていない場合があります。コストや生産規模の関係で、どうしても品質管理が難しいため。

ただし、これは一概には言えないので、評判をよく調べてから選ぶのがおすすめです。中には、安くても良い製品を作っているメーカーもあります。

中古の電子ピアノを買うときも寿命には気をつけましょう。「何年くらい使われているの?」とか「メンテナンスはちゃんとされてきたの?」などを確認するのが大切です。中古だと、あと何年使えるかわからないので、よく考えて選んでくださいね。

電子ピアノを長持ちさせる方法

電子ピアノも他の電化製品と同じく、時間とともに経年劣化していきます。壊れる原因は様々ですが、適切なケアをすれば寿命を延ばすことができるんです。

いつ壊れるかは扱い方次第。ここでは、電子ピアノを長持ちさせるコツをご紹介します。

置き場所などに注意して使用環境を整える

置き場所などに注意して使用環境を整える

電子ピアノは、他の家電製品と同じように湿気や直射日光に弱いので、設置場所には注意が必要です。

湿度の高い場所に長時間置くと、電子部品が錆びたり、故障の原因になることも。また、直射日光が当たると、本体の変色や劣化を招く可能性があります。

電子ピアノを置く場所は、できるだけ直射日光を避け、風通しの良い場所を選びましょう。また、エアコンの風が直接当たらないように注意することも大切です。

掃除やメンテナンスをしっかりする

電子ピアノを長く愛用するためには、定期的な掃除やメンテナンスも欠かせません。

鍵盤の表面に付着したホコリや汚れは、柔らかい布で優しく拭き取ります。この時、シンナーやベンジンなどの溶剤は使用しないでください。鍵盤の変色や劣化の原因になります。

ヤマハのクラビノーバのような高品質なモデルでも、定期的なメンテナンスが必要です。

不具合はなるべく早く発見して対処する

電子ピアノを使っていて、「なんだかいつもと違う…」と感じたら、それは不具合のサインかもしれません。

よくある不具合としては、「鍵盤が戻らない」「電源が入らない」「音が出ない」といったものがあります。このような症状が出た場合は、無理に使い続けずに、早めにメーカーや販売店に相談しましょう。

「自分で直せるかも……」と考える人もいるかもしれませんが、電子ピアノの内部は非常に複雑な構造になっています。素人が不用意に修理しようとすると、さらに症状が悪化したり、感電などの危険性もあるため、絶対にやめましょう。

電子ピアノに寿命が来たときの処分方法と費用

電子ピアノを買い替える時、気になるのが古い電子ピアノの処分方法ですよね。電子ピアノは粗大ゴミとして捨てられない地域が多いので注意が必要です。

主な処分方法としては、以下の4つがあります。

買い替えの際に購入した店舗に引き取ってもらう

新しい電子ピアノを購入する際に、古い電子ピアノを無料で引き取ってもらえることがあります。有料の場合でも数千円程度です。詳しくは楽器店に問い合わせてみてくださいね。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼すれば、自宅まで電子ピアノを引き取りに来てくれます。費用は5,000円~20,000円程度です。業者によって料金が異なるため、事前に複数の業者に見積もりを取るようにしましょう。

オークションサイトやフリマアプリで売却する

オークションサイトやフリマアプリで売却する

まだ使用できる状態であれば、オークションサイトやフリマアプリで売却することもできます。ただし、大型商品のため、送料が高額になる場合があるので注意が必要です。送料は、電子ピアノのサイズや配送距離によって異なり、数千円~数万円かかる場合もあります。

自治体のゴミ収集依頼する

自治体によっては、電子ピアノをゴミとして回収してくれることがあります。費用は1,000円~5,000円程度。申し込みが必要な場合があるので、事前に確認しておきましょう。

まとめ

電子ピアノの寿命は一般的に10年~15年ですが、適切なメンテナンスと使用環境によってはさらに長く使うことができます。できるだけ高品質なメーカーの製品を選び、定期的な掃除やメンテナンスを行うことで、経年劣化を防ぎましょう。

また、故障や不具合が発生した場合は、早めにメーカーや専門業者に修理を依頼することが重要です。

この記事が長く使える電子ピアノ選びの参考になれば幸いです。